【詩】飽きることの余白に立って
気が付いたら
稲刈りが終わっていた
イチョウは黄色くなっていた
コスモスは揺れていた
ススキはふわふわになっていた
空は高くなっていた
夜は近くなっていた
星はより輝いていた
初冠雪と白鳥がいっしょにやってきていた
朝には秋の終わりが肌寒くあった
そのうち蔦も紅くなって
そして色を失っていくだろう
モノトーンの手前で
冬眠の準備をするように
いろいろな実を食べて
いろいろな物語を浴びる
そしてひと通り飽きて
喪失感に追われるように
何かを始める
「3つの価値」を逆算し
態