![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/79240883/rectangle_large_type_2_67c350c18d9ff85256ef1b28eefac69c.png?width=1200)
【詩】フルムーン5月
樹木に巻き付く藤の紫が
森をかざりつけ
池の近くにはカキツバタの紫たちが
静かに語り
はじまりのしんりょくはまだまだやさしく
フルムーンの着陸場所の
菜の花群は
フルムーンの黄色を隠し持ち
いつでもがかやけるように
準備している
もし夜空に何もないときは
菜の花に向かって声を投げると
ふわりとかがやいてくれる
そのかがやきを体にすりつけたあと
森の闇へ入って行くと
ふわりと飛べるような気がして
ジャンプすると
かがやきが広がって
空へのぼり
フルムーンに向かうひとすじが
あつまりはじめ
フルムーンがあらわれる
また声を投げてしまった
「フラワームーン」