活性酸素が肌に与える影響
呼吸によってからだに摂り入れられた酸素の約0.1 から2%は、食物(糖質、脂質、たんぱく質)からエネルギーを生成する過程で、「活性酸素」となり、老化や病気の原因にもなります。活性酸素は、人間が生きるうえで必要な呼吸と代謝の過程で発生するため、避けることができないものです。そして、この活性酸素は、肌の老化を進めてしまう大きな要因の一つです。皮をむいたリンゴの表面が茶色くなるのは酸化が原因ですが、肌も活性酸素によって変化し、さびついてしまうことが肌の老化の原因の一つなのです。活性酸素は、呼吸するだけでも発生しますが、紫外線、ストレスや食品添加物、喫煙などのさまざまな日常生活からの影響により体内に生まれます。活性酸素が影響する肌の老化として代表的なのは以下のようなものです。
●シワ
コラーゲン、エラスチンは、肌の表皮を下から支え、肌に弾力とハリをもたらしています。活性酸素は、真皮層にある繊維質、コラーゲン、エラスチンを弱くし、破壊します。コラーゲン、エラスチンが破壊されると真皮層は表皮を支えることができなくなり、肌表面が落ち込みシワとなります。
●タルミ
真皮層のコラーゲン、エラスチンの弾力が広範囲で弱くなると、真皮層は肌表面を支える力が弱くなり、その結果、肌表面のハリがなくなり、重力により下方向へ引っ張られることにより、まぶたや頬、あごなどは、特にたるみやすく、顔の印象が変わることになりがちです。
●シミ
紫外線を浴びると表皮内基底層にあるメラノサイトから色素であるメラニンが産出され、肌を紫外線から守る働きをします。しかし、このメラニンがなんらかの刺激で過剰に産出され、新陳代謝により排出されず蓄積されるとシミとなります。活性酸素は、過脂化メラニンとよばれる色調の濃いメラニンを産出させると考えられていて、より濃い色調のシミと関連があるとする発表もあります。
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