只見線のあるまちにて2021/04/21
今日は昼に起きて会津美里町のほうを散策しようと思っていたのだが、このところ徹夜が続いたせいか、スマホのアラームで起きるのを断念してしまう。結果午後の3時に起きるなどという不摂生も、いいところの時間に起きることになってしまい、「今日は会津若松市内でもいいか」と自分を甘やかすことになってしまった。とりあえず西若松駅は昨日行ったので、今日は七日町駅にしよう、そう決めて自転車を七日町方面へと走らせる。ちょうど、まちなか周遊バス「ハイカラさん」が来たので駅前で一枚カメラに収める。
七日町駅はカフェも兼ねていて「まちの駅、駅カフェ」に認定されている。カフェがあるせいか、時々コーヒーの良い香りがすることもあって、どことなく惹かれる感じがする。学校帰りの学生さんが一人駅のほうへ入っていく。そろそろ通勤通学の只見線と会津線で混む時間帯になる。カフェに入ったら頼むのはエスプレッソになることだろう。というのもエスプレッソの語源にはエクスプレスがあり、駅で電車を待つ短い間に飲めるように少なく作られると何かで読んだことがあるからだ。
上りの会津線がやってきた。降りる人が少ないであろうことは予測がついたが、ここから一駅だけ会津若松駅まで乗る人がいるのにも驚いた。おそらく会津若松駅で磐越西線に乗り換えるつもりなのだろう。ホームのベンチに座っている客は座ったままスマホでもいじっているのか、顔すら上げないままでいる。
ここ七日町駅のホームからは磐梯山が見える。そんなことは気にしないであろう女子学生たちが集まって、なにか話をしている様子。ベンチにはきちんとソーシャルディスタンスをとって一つのベンチに一人までという風に座っているが、そんなたいそうなことではなく、友達同士だったら一つのベンチに二人でも気にせず座るだろう。
そんなベンチの争奪戦には我関せずの男子学生が駅舎に寄りかかってスマホをいじっている。入り口の戸の向こうにもベンチがあるのだが、さっき通った時に女子学生たちが座っていて、座りきれない者は立っていた状態なので、男子学生一人では気まずい雰囲気なのかもしれない。
そんなとき構内放送から只見線は除雪作業のため会津川口までは行かず、会津宮下どまりになるとの放送が流れた。今時、除雪作業なんてするものだろうか、そう思って家に帰ったあと調べてみると、沿線火災のためと書いてあった。とりあえず上り列車は遅れているということで七日町駅を離れることにしたが、そう言えば雪の季節に2時間近くも遅れた只見線を待っていたことがあったなと懐かしく思えた。
家に帰ると夕食の準備をしたが、外が夕焼け空になっていて気になってしょうがない。カメラのレンズを標準から望遠へと交換し西の空を眺める。今まさに山の陰に沈もうとしている太陽が見えた。ベランダから一枚カメラに収めると、また食事の準備を続けた。食べるころには、もう太陽は見えなくなっていたが、空が赤く焼けているのがみえた。さて、明日はものぐさをせずに会津美里町のほうまで足を延ばすか、そう考えて今夜は早く寝ようと決めた。