権力と3つのパターン#2報償権力
『威嚇権力』の力が弱まっていくにつれ『報償権力』による権力行使が
主流になっていくと思います。
報償権力とは金銭的報酬によって、経営陣などが従業員を服従させようとすることです。
成果主義における年俸制やインセンティブ制度もその一つと言えるでしょう。
金銭は、人間の5つの基本要求のなかでも『安全要求』を得るためでの原資であり、承認要求をしげきするものでもあります。
そして、報酬権力が持っている最も明確な特徴は権力の実在が「誰の目にみても明らかである」という点にあるでしょう。
例えば個人の売り上げによって給与の額が変動する給与システムを採用している企業に務めている人たちは、特殊な給与システムで雇用されることを承諾しており、努力しても売り上げが伸びない場合、低い給与を納得の上で受け取っているということと同じになるでしょう。
要するに、売り上げをアップさせることができず、手にすることができる給与に、納得することことができない人は辞めても構わないということを、こっそり威嚇しているということになります。
『報償による動機付け』は、威嚇による命令とはまったく異なる性質をもつものとみられがちですが、金銭的魅力の方をとるか、精神的自由を選ぶのかを迫るという点では、威嚇権力と同じ力を持っていると思います。
しかし、報償を与える仕組み、ルールは強制的であっても報償を手に入れるための手段については個人個人の主体的な知恵に委ねられていると思います。
だからこそ、報償は、企業のモチベーションアップの源泉になるのだと思います。
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