マガジンのカバー画像

台灣日常攝影展覽

24
台湾で写した記録とそこで感じたことを拙い言葉で紡いでいます。 台湾の美しい情景や空気感が写真を通してそのまま伝わったらいいなと思いながら写真を撮っています。
運営しているクリエイター

記事一覧

メイシャンダオな台湾生活。-写真と台湾華語-

台湾生活を始めて一年過ぎた今も毎日がメイシャンダオで溢れている。 台湾でこんなにも多くの出会いに恵まれるなんて思ってもいなかったし、写真を通して誰かの力になれるなんて思っていなかった。 __ん、台湾に来てから? いや、随分前からそうである。 人生はメイシャンダオだらけ。 メイシャンダオだらけな過去 高校3年生、進路に悩みつつ夏まで部活に熱中。ソフトボールの試合中にスライディング失敗して膝が逆に曲がった、メイシャンダオの始まりだ。 大学4年の病院実習、盲腸になって実

台中、美しい音の洞窟と映えアイス。

相変わらずカメラ斜めがけにして台南を拠点に台湾各地をちょこちょこと巡っています。最近なぜか立て続けに台中と縁があったのでその記録を。 台中ってなんか良い。 いろんな側面を持ち合わせている。 街を歩いていると次々と面白い光景が目に入ってくる。道端に洗濯物が干されていたり、ニワトリがペットとして放し飼いされていたり、薬局の相談窓口が交差点にあったり。 この日は写真展に行ったついでに、台中国家歌劇院に行ってみた。 台中の高層ビルが立ち並ぶエリアに突如現れた独特の形をしている

台湾で撮る前撮り、カップルフォト、旅の記録

台湾に来てもうすぐ1年。 少しずつ撮影のご依頼をいただくことが増えてきました。台湾での撮影を通して感じていることを振り返ってみようと思います。 ---プロフィール 台南・高雄を活動拠点として、前撮り・カップルフォト・フレンドフォト・おひとり撮影と様々なシーンを撮らせていただいています。(夜市食べ歩き、お散歩、旅行の記録、入籍報告、台湾の自然と、など) ※台湾夜市で食べ歩きウェディングのアルバムは社内四半期コンテストにおいてウェディング部門優秀賞として表彰していただきま

この夏が終われば会えなくなるから、愛おしすぎる今を大切にしたい話。

去年の11月から台湾でのワーキングホリデーを始め、先月から拠点を高雄から台南へと移した。 ◾️移り住むこと。 移り住む。 この決断はミラクルファインプレーだった。 __難しく悩んだわけではなく、心のワクワクに従っただけだけど 移り住んでいなかったら、出会えていない人が沢山いる。奇跡的な確率で、偶然同じ場所で同じ時間を刻んでいるのだから、そりゃもうこの日常が愛おしくって仕方ない。少しでもタイミングが違えば巡り合っていない人生になっていたかも、と考えてゾッとするくらい、結構

屏東の海に佇む教会カフェとそこに現れた夕暮れへの扉。

屏東の東港に行ってきた話。 バスを降り太陽ギラギラの中、華僑市場に向かう。 品定めしすぎてお店選びに飽きてきた頃に直感で入ったお店が大当たり。口から「うまいうまい」と勝手に言葉が飛び出てくる。海鮮丼はもちろん、魚のアラがゴロゴロ入った味噌汁には感動した。 華僑市場の次は、教会がモチーフのカフェまでサイクリング。お馴染みのYouBikeで20分ほどゆったり走る。まっすぐに伸びた道の先の大きな入道雲を目指して走っているようだった。 海と空の青にポツンと黄色の建物。湾の真ん

台湾の離島「澎湖」で絶景と花火に心打たれた二日間。

台湾のハワイという異名を持つ離島、澎湖(ポンフー)に行ってきた。 旅のきっかけは澎湖國際海上花火節、毎年4月〜7月の間、週1~2回花火が打ち上げられる。なんと今年はONE PIECEとのコラボ。 電動バイクをレンタルして友達と二人乗りで島を走り巡る。一日目は北側を巡って島の端っこを目指してみる。 通樑古榕はまるでガジュマルに守られた廟、数年前カンボジアで見たベンメリア遺跡とどこか似た雰囲気を感じた。 初めて見た石敢當。 市中を徘徊する魔物「マジム

屏東にある森林に囲まれた図書館

最近何も予定がない日があったら一人で行ったことのない場所に行く。やっぱりいつまで経っても台湾のことが好きで、もっと知りたいと思ってしまう。 昼過ぎに到着し、まずはお昼ご飯を。目星をつけていたお店が定休日だったので、屏東観光夜市にある有名店、𩵚魠魚焿へ。 久々に𩵚魠魚焿(白身フライあんかけスープ)を食べたけど、𩵚魠フライ(サワラの一種)が熱々ホワホワで美味しかった。屏東の肉燥飯は肉鬆がかかっているのが多そうな印象。 移動手段は安定のレンタサイクル、YouBikeで目的地に

旗山で「日本人だから無料」の恩を受けた話。

行ったことのない地方に足を運びたくて今回はふらっと旗山までバス旅を。 ここ旗山には、旗山老街というバロック式の装飾が施された建物が並ぶ古い町並みがある。右も左も「香蕉(バナナ)」の看板があり、通るたびにバナナ味のお菓子を(半ば強引に)試食させてくれる。香蕉紅茶も有名で、ほのかに香るバナナ風味が意外とマッチしていて美味しかった。 お腹が空いていたので地元民で賑わうお店に入ってみる。 数えきれないほど肉燥飯や魯肉飯を食べてきたけど、ここが一番美味しい。(脂身が得意じゃないの

カメラ越しに自分のいる場所と向き合う。

半年が経った。今も日常の景色に飽きることなく、斜めがけしたカメラと共に高雄を眺めている。この街の素敵な景色をどこかの誰かに知って欲しい。 「なぜ高雄にしたの?」とよく聞かれるけど、ずっと上手く説明できない。旅行した時、なんか好きくらいの自然な感覚があって、なぜかこの街で生活する自分が想像できてしまった。 写真を撮ることで少しずつわかってきた。 ここには眩しすぎる日差しと、夕焼けが染める空のグラデーションと、穏やかな港の波音がある。 緑が生い茂る公園での憩いも、木の葉の

ロケ地のレトロな映画館で青春18×2を観た話。

珍しく大粒の雨が降る台南。次の居住地候補である台南に住まいや学校の偵察を兼ねて来た。といってもノープランなので、前日に友人に勧められた映画館でずっと気になっていた映画を観ることにする。 -- ネタバレはないのでご安心を-- 駅から徒歩20分、一世代前に迷い込んでしまったかのような超レトロな映画館にたどり着いた。掲げられている映画看板が全て手書きというのが驚き。 向かいの駐車場スペースは、作業場となっていてパネルやペンキが沢山置いている。過去の作品も飾っていてギャラリーに

雨の都、基隆で91歳のおじいちゃんと出会った話。

先日、高鐵乗り放題切符を買って途中下車しながら基隆まで北上した。目的地は「正濱漁港」。なんとなく、台湾らしからぬカラフルな風景に惹かれ自分の目で見たくなった。 高鐵南港站で台鐵に乗り換えて基隆に向かうが、数駅手前の七堵で途中下車。おそらくこの駅で降りる観光客はほぼいない、昔ながらの田舎町といった印象。美味しいと噂の營養三明治(栄養サンドイッチ)へ足を運ぶ。 揚げパンにハムときゅうりとゆで卵を挟んでマヨネーズで味付けしたシンプルなサンドイッチ。1つ35元、3つ買うと100元

台湾のウユニ塩湖、高美湿地で絶景をみた。

最近、台湾北部に行く用事があったのでついでに台中の高美濕地に寄り道してきた。寄り道といっても往復4時間ほどかかるので観光客にはあまりおすすめできない。 高鐵台中站から153/155番バスで一旦台中市内へ。「秋紅谷」で309番バスに乗り換えて「18號風車」まで約50分ほど。(台鐵の場合は臺中火車站から309番バスが出てるので乗り換えの必要はない。) バスを降りて橋を渡った先にYouBikeステーションがあるので借りて高美濕地の入口まで行く。なお、高美濕地入口付近にもYouB

[5]原住民文化、旅の締めくくり珈琲と花蓮グルメ/花蓮と台東を旅してきた話。

花蓮と台東を旅してきた。その備忘録を。 [5]原住民文化を知る街歩き 最終日の花蓮は小雨。高雄にいると滅多に雨に出会わないため久しぶりの雨に少しウキウキした。これまでの滞在で気になる場所は全て行き尽くしたので、最終日は気分に任せてフラフラと。 今回台湾東部へ初めて訪れ、原住民文化を垣間見る機会が多々あった。もっと知りたい、そんな気持ちを抱えて向かった先は、花蓮縣原住民文化館。 着いた時刻は11:45。本来は12時から昼休憩だったのだが、「気にしなくていいよ」と、ゆっく

[4]太魯閣の絶景を存分に楽しむ方法/花蓮と台東を旅してきた話。

花蓮と台東を旅してきた。その備忘録を。 [4]太魯閣の絶景を存分に楽しむ方法 台湾の絶景といえば?と台湾人の知り合いに聞くと大体「太魯閣」と答えが返ってくる。カメラが好きなら尚更行くべきだよ、って。 さぁこの旅のメイン、待ちに待った花蓮の太魯閣。 太魯閣を楽しむ方法としては、①個人でバスを乗り継ぎながら巡るか、②現地ツアーに参加するか、③チャーターしたタクシーで巡るか。 もっぱら旅人スタイルを通したい自分は、値段を抑えて自由に巡るローカルバス一択と考えていたけど、今