
読書を力に変えるために今日からできる4つのステップ
こんにちは。たーみん(Twitter)です。
「本は読むだけでは意味がない」という言葉をよく目にしますが、私も全くもってその通りだと感じています。
・読むだけじゃ意味がないよ
・実践に活かさなきゃ
という話はよくありますが、では具体的に「実践に活かす」とはどういうことなのか。私はずっと考えていました。
そしてようやくたどり着いた自分なりの「読書を力に変える4ステップ」がこちら↓
読書を力に変える4Step.
— 民野翔吾(たーみん)|M-HAND,inc (@Shogo_Tamino) November 25, 2022
①読む目的を短くまとめる
②気になるポイントをノートに書く
③マインドマップでビジュアル化
④Trelloで実践管理
ただ読むだけではなく明確な目的と計画をもって吸収する。実践できてるかどうかまでを徹底管理。新たな知識習得に今でも役立っている勉強法です。 pic.twitter.com/iWE4GBqePC
まだまだ完璧とは言えませんが、実際に本で得た知識を仕事にも転用できたり生活習慣が変わってきたりもしています。
そこで今回はそれぞれのステップについてもう少し掘り下げて書いてみようと思います。
【このnoteで得られること】
・読書の苦手克服のヒントになる
・本の知識を記憶に定着させるコツ
・学んだことを実践に活かすことができる仕組み作り
私は読書が苦手だった
実は、私は活字を読むのが驚くほど苦手でした。どんなに気合を入れて本を買っても結局最初の数ページで挫折する→積読状態。
興味のある分野や自分の専門分野についてはネットニュースを使って読むことはできましたが、やはり学びの幅としては極端に狭い。
こうなると自分の経験則でしか話せなくなってしまうので、判断の誤りやバイアスの原因となってしまいます。
携帯販売の営業からWeb制作の世界へ転換しようとしていた当時(2018年)の私にとってこれは致命的でした。
そこで、私は苦手を克服するためにその要因を分析することにしました。

簡単にまとめると理由は以下の通り
・読む目的を見失う(買おうと思った動機が消える)
・活かせるまでのイメージが沸いてない
・飽きる
これらを矯正するためには読書の目的を定めること、そしてアウトプットまでのプロセスに「楽しさ」を組み込むことが重要だと気付きました。
楽しさを組み込む、つまり「自分の好きなものを混ぜる」ということです。
【読書に役立ちそうな“好きなもの”】
・ガジェット
・文房具
・SaaS
・SNS
私はガジェットやSaaSなどを使って仕事を進めるのが大好きです。
タスクやスケジュール管理など細かい作業を丁寧に積み重ねて目的に近づいていくあの感覚が堪らなく好きなんです。
だからこそ、その仕組みを読書→アウトプットの流れの中にも組み込もうと思いました。
1.事前準備|読む目的を短くまとめる

読書前の準備として、読む目的を明確にしておく必要があります。
読書が継続できない最大の理由は「なぜこの本を読もうと思ったのか」というそもそもの動機が薄いor忘れてしまうというところにあります。
逆に考えると、目的さえ持ち続けることができれば読むことができるということです。
ここでは、読む目的を3つの項目に分けて明確に記しておきます。
a.この本を読もうと思った理由
一番シンプルで根本的な問いかけ。今手にしているその本を買おうと思った動機そのものです。興味を持ったきっかけでも構いません。素直な気持ちを書きます。
b.この本から何を学びたいのか
2つ目は学びたいことは何なのかを特定することです。ここを明確にしておくことで、その本から得たい情報だけを抜き出すことができます。
ビジネス書は基本的に一言一句漏らさず読む必要はなく、自分にとって必要な学びが得られた時点で終わりだと考えています。
c.この本を通じてどうなりたいのか
ここで得た学びを実際にどう活かしたいのかを明確にする問いかけです。ここを明確にすることによって実際に活用するシーンを想定することができます。
これを私はiPhoneのメモ機能に専用フォルダを作って格納することで、いつでも見られるようにしています。
読んでいて飽きを感じたらすぐに見直し、目的を持ち直します。
2.読書開始|気になるポイントをノートに書く

読書中はノートとボールペンを使って気になるポイントをノートに書き出していきます。
私は読書で知識を得るためのアウトプット方法として「他人に説明できるようにする」ということを一つのゴールとしています。
知識や技術というのは自分の中に留めるのではなく、誰かに教えることができて初めて自分のものになるというのはよく言われる話です。
この読書ノートはまさにそのためのプロセスとして位置付けています。
読書ノートにはいくつかのルールを設定しています。
【書き方】
①本を読んで気になるポイントを見つけたら内容を理解するまで読む
②印象に残った単語を3つほど書き出す
③本を見ずにその内容を完結に書き出す
④書き出したものを本と見比べて抜け漏れや間違いがあれば追記
⑤自分に当てはめて転用するならどうするかを書き出す
【色使い】
黒→本に書いてある事実
青→黒で書き出したあと本を見て抜けていた情報
赤→実際にどう活かせそうか直感でアイデア出し
このステップが1回でもできればその本はもう元が取れています。安心して積読に回しても問題ないと言っても過言ではありません。
その安心感が得られたら、あとは気楽に欲しい情報をピックアップして書き出しを繰り返すだけとなります。
【読むときのポイント】
・読み始める前に欲しい情報が書いてありそうな章を目次から探す
・欲しい情報が本の途中にあるなら中途半端でもいいからそこから先に読む
・前提となる情報として前から読む必要があった場合は戻って読めばいい
・何度でも読み返したいページには付箋を貼っておく
3.読書後|マインドマップでビジュアル化

読んだ本の内容がなかなか長期記憶に定着できないのはなぜか。
その理由の一つとして、本を階層構造でビジュアル化していないからというのが挙げられます。
ドラマや映画、現実に起きた出来事の内容を聞かれてスラスラと答えられるのは、視覚・聴覚・嗅覚などから得られるストーリー仕立ての情報だからです。
それに対してビジネス書はほとんどが文字のみ。あったとしても簡単なイラストや図表などです。
何気なく読み進めているだけでは平坦な空間に無限に広がる文字を追い続けるだけになってしまうので、記憶に残りづらくなってしまいます。
そこで活躍するのがマインドマップです。
マインドマップは頭の中に散らばった「言葉による情報」を階層構造にしてまとめることができるツール。
読書ノートで書き出した情報をマインドマップへまとめることで、読書で得た情報を階層化・グルーピングすることで全体の構造を理解します。
何も見ずにここまでまとめることができれば、頭の中へのインプットは完了です。
【インプット=アウトプットの構図】
情報はインプットするだけでは定着しない。
アウトプットしなくては意味がない。
というのは何度も繰り返し言われてきたことなので、今や誰もが理解していることと思います。
このインプットとアウトプットを高速で回していくためには、圧倒的に時間効率を引き上げることが重要です。
インプットに時間をかけてしまうと、読書が苦手だったころのように「飽き」がすぐにやってきてしまいます。
その度に目的に立ち返る回数が増えていたらモチベーションはどんどん削られる一方です。
そこで、インプットとアウトプットを同時にする方法を取れば一気に知識を身につけることができます。
それが、読書ノートとマインドマップです。
・紙に書き出す作業
・マインドマップに打ち込む作業
どちらも一度頭に入れた情報を自分の手で外に出していく行為なので、実はアウトプットも兼ねています。
4.実践管理|Trelloで自分の行動を管理する

ここまでの工程で理解度が深まったらあとは実践あるのみ。
Trelloを使って「できた」「できてない」を見える化します。
【Trelloを使う理由】
・付箋形式で移動が簡単だから現状把握しやすい
・学んだことを活かしたい場面で見返すことで実現可能性が向上する
・各付箋の見出しの中に詳細やToDoなどを記入できる
・ToDoリストと違って完了したものも見える場所に残しておける
・単純にTrelloが好き
今読んでる本
一番左は「今読んでる本」というリストを作成。
その本の中から次に実践したいことを格納していきます。
すべて読み終わって実際に行動に移す頃にはリストのタイトルを「5/11-5/17」という風に期間に変更し、週単位でそれらを意識した仕事をします。
5/11-5/17 実践
その隣には今週実践する本と実践したいことを格納。実際に仕事で意識を向けるのはこのリストです。
習得(スキル)
ある程度やってみて「これは自分のものになったな」「完全に理解できた」と思えたものは習得(スキル)のリストへ移動します。
ここに残っていることで、今までどんなことを学んできたのかが一覧で確認できるので、万が一忘れてしまってもすぐに思い出すことができます。
習得(本)
身に付けたいスキルを全て消化したら本の画像をここに移動します。
ここまでやれば、その本から学ぶことはすべて得たことになります。
Trelloの面白いところは、全てをビジュアル化して配置することで自分の習得スキルをゲームのプレーヤー画面のようにできるという点です。
本を読み終えてしばらくすると、自分は今までの本でどんなことを学んだのかをふと忘れてしまうことがあります。
そんな時はTrelloを見返して思い出し、思い出せない場合はもう一度本を読むというサイクルを回すことでさらに知識と経験を強化していくという仕組みが出来上がります。
苦手は「好き」と「仕組み構築」で克服する
苦手なものは苦手。真っ向から立ち向かっても乗り越えるのに時間がかかってしまいます。
カナヅチな人が海を泳いで隣の島までいくのなら、必死に泳ぐ練習をするよりも船を使った方が早い。その人が乗り物の運転が好きなら尚更です。
これはあくまで私の好みを存分に組み込んだやり方ですが、きっと読書が苦手だけど読み進めていきたいと思っている人にとって有効な方法だと思っています。
読書ノートに手書きするのが面倒な人はそのままiPhoneに書いてもいいし、マインドマップも逆にデータじゃなく手書きでもいい。
大事なのは
・欲しい情報となりたい像を明確にすること
・気になったことは頭の外に取り出すこと
・言葉や文字の羅列だけではなくビジュアル化すること
騙されたと思って、一度試してみてください。