脳と亜鉛〜メンタルヘルスは食事から〜
亜鉛は、タンパク質、脂質、および炭水化物の代謝を含む、細胞代謝の多くの局面において機能する３００を超える異なる酵素の成分です。
脳には、海馬をはじめ、高濃度の亜鉛が含まれています。
亜鉛は中枢神経系における細胞間シグナル伝達の調整役として働き、亜鉛欠乏の改善はチャンネルと受容体の適正化に寄与します。
Parkin G. Chemistry. Zinc–zinc bonds: a new frontier. Science. 2004;305:1117–1118.
亜鉛はスーパーオキシドジスムターゼやカタラーゼのような抗酸化酵素の補因子でもあります。
つまり、活性酸素を打ち消してくれる抗酸化作用が期待できます。
Naziroglu M. New molecular mechanisms on the activation of TRPM2 channels by oxidative stress and ADP-ribose. Neurochem Res. 2007;32:1990–2001.
●亜鉛酵素（＝亜鉛が必要な酵素）
①DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ →細胞分裂
②スーパーオキシドジスムターゼ（SOD） →抗酸化
③アルコール脱水素酵素（ADH） →アルコール分解
④アルカリホスファターゼ（ALP） →細胞膜に局在
⑤乳酸脱水素酵素(LDH) →エネルギー代謝
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「メンタルヘルスは食事から」
日本栄養精神医学研究会 奥平智之 作成
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