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シュルツ教授のブックレビュー

昨年の11月の終わりに、関西外国語大学のジョン・シュルツ教授の「SHINTO(神道)」のクラスで、ゲスト・スピーカーとして「 Woman and Shinto」というテーマでお話をしました。

その時、ちょうど発売前に見本が届いていた私の本『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』を教授に差し上げました。

クラスは留学生の積極的な質問のおかげで盛況で有意義なものになり、そのことについて先生とやりとりしている時に、私の新しい本を読んでくださったこと、とても感銘を受けたこと、先生ご自身もたくさんの発見があったことなど、たいへん褒めていただきました。

嬉しかったので、幻冬舎の編集・袖山さんに報告したところ、「レビューを書いていただけないだろうか」と袖山さんがおっしゃるので、先生にその旨お伝えしたところ、素敵なレビューが届きました!

版元の幻冬舎のサイト、幻冬舎plusに掲載すると同時に、noteの読者の皆さんにも、お読みいただきたいと思って、こちらにも掲載します。

シュルツ先生は、大学教授なので、学術論文を書くのには慣れているけれど、こうした本の紹介文は書くことがあまりなく、少しナーバスになったとおっしゃっていましたが、日本語と、英語の両方で、どちらもとても美しい文章で書いておられます。

ではまず日本語バージョンからお読みください。

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幸福や幸運はどのようにして得られるのでしょうか?

この永遠の哲学的な問いに、知恵と洞察に満ちた桃虚が優雅に答えるのが、『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』 です。日本では、幸せは神様や仏様にお願いすれば叶うものと思われがちです。しかし、本書は美しいイラストとともに、神々や人々と調和した生き方こそが、深く真の幸福を育むのだと説いています。

桃虚は、この知恵に満ちたライフスタイルを導く卓越した案内人です。神話、漢籍、日本文学、仏教、そして現代科学まで幅広い知識を自在に操りながら、私たちが季節の自然なリズムと再びつながることをやさしく促してくれます。彼女の現代的で女性ならではの視点は、男性神職が多いとされる神道の世界に、新鮮で魅力的な解釈をもたらします。現代日本では女性の神職は珍しい存在ですが、古代には多くの女性が神と人との仲介者として重要な役割を果たしていました。桃虚は、神の直接の使者としてではなく、私たち自身が神々の声に耳を傾け、感じ取る方法を教えてくれます。

情報が氾濫し、人々がスマートフォンの画面を見つめながらイヤホンをつけて街を歩く——そんな気が散る現代において、桃虚は私たちに思い出させてくれます。八百万の神々は決して遠い存在ではなく、今この瞬間も、私たちと共にいるのだ と。五感を研ぎ澄ませ、移り変わる季節や日々の営みに意識を向けることで、私たちは再び神々の存在とその導きを感じ取ることができるのです。

ジョン・A・シュルツ博士
関西外国語大学 アジア宗教・哲学教授

『神様と暮らす12ヶ月』紹介文

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すべて素敵ですが、私は特に「卓越した案内人」という部分が気に入っています。
では、引き続き、英語版を。

How are happiness and good fortune achieved? This timeless philosophical question is at the heart of神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること,
where the wise and insightful Tōkyo offers her graceful response. In Japan, one might assume that happiness comes simply by asking a kami or Buddha for blessings. However, this charming book—accompanied by beautiful illustrations—advocates a life lived in harmony, cultivating a deep and authentic sense of happiness by aligning one’s way of living with both the gods and humanity.

Tōkyo is a masterful guide to this enlightened lifestyle. Drawing confidently from mythology, Chinese thought, Japanese literature, Buddhism, and modern science, she gently encourages us to reconnect with the natural rhythms of the seasons. Her modern, feminine perspective on Shinto offers a fresh and intriguing lens on a tradition often associated with male priests. Female Shinto priests are notably rare in contemporary Japan, yet in ancient times, women frequently served as intermediaries between the human and divine worlds. Rather than acting as a direct messenger of the kami, Tōkyo invites us to listen for their presence ourselves.

In an era overwhelmed by distraction—where people walk the streets like zombies, eyes fixed on screens and ears closed off by headphones—Tōkyo reminds us that the yaoyorozu no kami, the eight million deities, are not distant. They are here, with us, now. If we attune our senses to the changing seasons and the world around us, we can rediscover their presence and guidance in everyday life.

John A. Shultz PhD
Professor of Asian Religion and Philosophy, Kansai Gaidai University

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こちらも全部素敵ですが
‘wise and insightful Tōkyo’ がとても好きです。

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英語のレビューをお読みいただくと気づくと思うのですが、
桃虚が、英語で書くとTōkyoになって、まるで東京みたいなんです。

私の大好きな「掃除婦のための手引書」の作者ルシア・ベルリンさんのように、地名(tokyo)と名前が同じ発音になっているみたいで、隠れた自慢です。

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幻冬舎plusのページはこちらです。
『神様と暮らす12ヶ月』の一部も立ち読み感覚でお読みいただけます(無料)。
https://www.gentosha.jp/article/26889/

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noteをされている方で、『神様と暮らす12ヶ月』をお読みになり、もしも気に入っていただけましたら、レビューの投稿をしていただけると、とてもうれしいです。かならず、読みに行きます。




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