採用学 を読んで
先ず結論から書く。
採用学とは何か?組織と人がはじめて出会う『採用』という場面で、両者の良い出会いとお互いの発展を阻害する問題を明らかにし、その解決の方法を科学的に解き明かすこと。
科学的に解き明かすということがポイントになる。
採用は採用担当者の主観、経験によるところが大きい。また企業によっては他業務と兼務させ、採用を重要視していない。なんとなくナビサイトに掲載し、なんとなく良い人を採用する。なんとなく結果が出る人もいれば離職する人もいる。
科学的なエビデンスに基づく採用がされていない。ということが採用におけるイシュー。
解として、採用のデザイン(やり方)を変えることで、採用は科学することができる。
ただし、全企業共通ではない。その解は企業ごとに導き出すしかない。そのための、ロジック・エビデンスを導き出すことが採用学。
では優秀な人材を採用するためには何が必要なのか?自社にとって優秀な人材を惹きつけ、優秀さを見抜き、実際の採用する力を採用力と呼ぶならば、採用力は以下と定義できる。
採用リソースの豊富さ × 採用デザイン力
採用リソースは有形と無形に分かれる。ヒト・モノ・カネを動員できるか否かと採用担当者の人脈、採用ブランドである。採用ブランドは、ユニークな採用手法であったり、他社との差別化で優位性を打ち出すこと。
採用デザイン力は採用全体の設計力と採用オペレーション(実行力)。どのようにタッチポイントを作り、いかに実行していくかどうか。
結論、人とカネを動員すれば良い採用ができるというわけではない。大事なことは自社にとってどのような人材が必要か見極め、接点を持ち、つなげていくか全体をデザインすることである。
採用に公式があるということを学べる非常に参考になる著書だった。