![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/80969098/rectangle_large_type_2_6587463981746bddb3bae9f972cfbc53.png?width=1200)
海の見える温泉で、老け込む。
休日。近隣の公園はほぼ行ってしまった。
新たな遊び場を開拓しようと、五歳息子に尋ねる。
「温水プールと温泉施設、どっちがいい?」
間髪入れずの答えは「温泉でしょ!」
かくして家族で出かけることに。
子を持つ前、妻との趣味は温泉施設巡り。
場所、泉質、施設等……よくランキングして楽しんだ。
最近出来て、まだ行ったことのない場所が――
『幕張温泉 湯楽の里』
東京湾を一望できる露天風呂が売り。
江の島スパの眺望に近く、でもよりリーズナブル。
「最高!」
入るや息を弾ませる息子。大人と並んで露天に寝転がる。
「この海の匂いがいいんだあ」
気づけば、隣のお爺さんとも意気投合。
入浴後はより海風を感じる屋上へ。
息子は芝生に体を横たえ「たまらないよ~」
逆に妻は少女になってハンモックでうたた寝。
私は籐椅子にてトマトジュースをゴクッ。
「パパ、思いついたんだけど」と息子。――何?
「いろいろ行って順位を付けたら面白いんじゃない?」
……もはや三十代だった私と同じ思考。
![](https://assets.st-note.com/img/1655591406276-DOLhAno1M5.png?width=1200)
潮の香や浴後蕩ける籐寝椅子
(しおのかやよくごとろけるとうねいす)
季語(三夏): 籐椅子、籐寝椅子