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息子と街ブラしながら、夢を語る。
五歳息子と歯医者を終えてニトリをぶらり。
「おもちゃはいらない。家にソファが欲しい」
来週に誕生日を控えた息子の希望。
途中、勉強机のコーナーで足を止めた。
「こういうのも欲しいんだ。自分の部屋も」
……申し訳ないがその余裕はないよ。
さらに大人向けゲーミングデスクを指さして言う。
「僕の夢はこれに座ってプログラマーになることなんだ」
――なれるといいな、と流すと
「なるよ。夢は自分で作るものでしょ?」
歯医者の定期検診に朝からずっとベソかいてた口が言う?
帰り、雨上がりの駅前で路上ライブと出くわす。
脱サラしてシンガーを目指しているという触れ込み。
息子としばし聴き入る。
と、手伝ってる友達? が近寄ってきてチラシを差し出してきた。
躊躇したが「お願いします」の声に思わず手を出す。
支えてくれる人がいることに心が動いた。
夢を叶えるには協力者も必要。
未来の息子にも多くの手が差し伸べられるといいな、と願を掛けながら。
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路上ライブ見ている人の懐手
(ろじょうらいぶみているひとのふところで)
季語(三冬): 懐手