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多田修の落語寺

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本願寺派僧侶であり、大の落語好きとして知られる多田修が、落語と仏教をテーマにしたコラムを執筆します。
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2024年8月の記事一覧

米津玄師「死神」の元ネタにも?【多田修の落語寺・死神】

米津玄師「死神」の元ネタにも?【多田修の落語寺・死神】

 ある男、仕事が失敗続きで金もなく「首でもくくろうかな」とつぶやきます。するとこの男に、死神が声をかけます。死神は男に、金儲もうけの方法を教えます。命が危なくなっている人の側にはその死神の仲間がいて、見ることができる人間はこの男だけです。死神が枕元にいたら助ける方法はないが、足元にいるなら呪文を唱えれば退散するから、それで稼げるとのこと。男はそれで金持ちになります。

 後日、最初に会った死神が男

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