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#14 一橋桐子(76)の犯罪日記を読んだ感想

こんにちは。
ロックバンド・syzygyのキーボード担当しほです。

ずっと気になっていた
原田ひ香先生の「一橋桐子(76)の犯罪日記」を読み終えました。

以下、ネタバレ注意








・     ネタバレ防止の空間
















はい。

にしてもこの題名、中身が気になりすぎるやつですね。

表紙がかわいらしい。
こんなにかわいらしい表紙なのに犯罪日記。
犯罪日記なのにほっこりとした雰囲気が漂う内容でした。

内容
夫も子もいない一橋桐子(76)は親友のトモと一緒に楽しく暮らしていたが、トモが亡くなってしまう。
このままだと孤独死して周りに迷惑をかけてしまう。絶望していた桐子はテレビで高齢受刑者が刑務所で介護を受けているのを見る。
それを見た桐子は誰にも迷惑をかけずに刑務所に入る方法を模索し始める。

という感じです。

自分の将来や社会問題についても考えさせられる小説でした。
高齢になって、雇用の問題、年金の問題、家族の問題・・・。
様々な問題の中で不安な気持ちになり生きるのに疲れて
刑務所に入ってしまおうという桐子の気持ちは少しわかります。

桐子は
・万引き
・偽札作り
・闇金
・詐欺
・誘拐
・殺人
と様々な犯罪を決行しようとしますが、すべて失敗に終わるか、できずに終わります。

桐子は優しく丁寧な性格なので、その性格のおかげで周りの人に支えられまっとうに生きていこうとなり、最後はハッピーエンドで終わります。

生きるのに疲れて刑務所に入りたくなる気持ち

私自身、数年前に人生絶望だと思っていた時期があり
「もう本当にどうしようもなくなったら刑務所に入ろう」と考えていたことがあります。
どうやったら刑務所に入れるか、とも考えました。

この本を読んでいて「偽札作りって結構重罪なんだな、これならあんまり人に迷惑かけないし(いや警察とかには迷惑すぎるけど)簡単にできるな」と妙に納得というか、いいこと知ったな、とか思ってしまいました。

刑務所に入れば、住む場所の心配はいらないしご飯も食べられる。
それに言われたことをやればいいので働き先どうしようとか、夕飯の献立何にしようとか悩まなくてもいい。

しかも体が動かなくなったら他の受刑者が介護してくれるなんて。

絶望の中だったら、これは確かに入りたくもなります。

ちなみに作中では最後の方で桐子のアパートの大家さんが桐子に「生活保護を受けてはいかがでしょうか。」と提案するシーンがあります。
犯罪など犯さずに、生活保護を受けるのが本来の形ですよね。
その発想はなかったと私自身おもったし、桐子も同じ心境だったんじゃないかな。

一人で生きて、将来どうする

桐子は生涯誰とも結婚することなく、一時は親友のトモと暮らすがトモにも先立たれ、一人になってしまいます。

呼んでいて、「私も将来こんな風になるのかなぁ」と考えました。
私は結婚する予定は今のところなく、今後も結婚できそうな気配が全くありません。
最近は人と関わるのに疲れるときがあり、おそらく恋人など作れないと思います。
そのため、なんとなく一生結婚することなく死ぬのだろうなと、思っています。

作中では桐子が家を借りるときに保証人をどうするか、という問題が出てきます。
トモが亡くなってから新しい家を借りるときは保証会社を使って何とかなりましたが、桐子が誘拐事件を起こしたあとは社会的信用がなくなり保証会社を使うことができず保証人を探さなければなりませんでした。

悪いことをしなければ保証会社を使うことができますが、例えば入院したときの緊急連絡先とか、そういうのどうすればいいんだろ。

というか、そういうの考える前に
今後何十年と一人で生きるの、すごく暇だろうな、何したらいいんだろうな。

先日希死念慮について記事を書いたけど、私が音楽を辞めたらもう自分には何もないしどう生きたらいいかわからないな。

ただ息をしているだけ、ただ生きているだけ、そんな日々になってしまう。
将来のことについては、もっと考えなければ。

最後に

読書感想文て何を描けばいいのかわからなくて
だいぶごちゃごちゃした内容になってしまいました。
自身の読書記録のつもりで書いたので読みにくかったらすみません。

でもなんかいろいろ考えるきっかけになりました。
わたしも桐子さんみたいに丁寧な人間になりたいなと思いました。

終わり。


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