教室のうしろから。
「美術」の授業は、絵画鑑賞だった。
県立美術館にある、『オディロン・ルドン』の作品について。
画家の絵を観るとき。
1枚の絵を前に、パッと見の印象や色使いや迫力に「わぁー」と惹き込まれることがある。
奇抜であったり、鮮やかで美しかったり。
作品自体の力がそうさせる。
そういう力をもっているものが、人の目を惹き付けて離さないものが、世に残っていったり、有名になっていくものだ。作品の力。
そして、今回の「美術」の授業では、そういった作品の力と、もう1つ、『画家の魅力』へと鑑賞の楽しみを広げてもらった。
画家が絵を描くとき。
1つの絵を前に、この作品を描いた画家の境遇や取り巻く環境や思考、少なからずそれら「画家の背景」を知った上でみる絵。それはまた、違った奥行が広がる。
ルドンの「笑う蜘蛛」、「眼=気球」、のモノクロで奇抜な世界観。彼は、植物学者と出会い、交流していくことによって、顕微鏡を覗き込んだりするようになって、この様な作品がうまれてきたのだという。ユニークで、独創的。そしてまた、彼の孤独な生い立ちも、モノクロの世界の背景にあるという。
モノクロだった彼の作品は、明るく前向きな妻と出会い、家族を持つようになり、色彩豊かに華やかになっていった。その暖色系の華やかさは、かつてのモノトーンでユニークな画風と、同じ画家が描いたものとは思えないほどの明るさである。
1枚の絵と対峙するとき。
そこに描かれた色彩にハッとする。
そして、それを描いた画家の、その背景にもその作品の原色がある。
と、いうことを改めて学んできた、
三女の授業参観でした。
5時間目の「美術」の授業。
ほぉ ほぉ 勉強になるわー。
楽しく授業を受けてきた母でした。
授業参観の立ち位置が、今だわからない母。
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