「泣くこと」の理由
現在制作中のボイスドラマ「マリンスノー・トパーズ」には、いくつか「泣くシーン」があります。
主人公は勿論、主人公に関連する人物もめっちゃ泣きます。
しかも、ひとつひとつ「泣くこと」の理由が違います。
人はどんな時に泣くのか?
・悲しくて泣く
・悔しくて泣く
・怖くて泣く
・怒りに震えながら泣く
・楽しくて大笑いしながら泣く
「泣くこと」は、人の感情の頂点だと僕は思います。
泣くことで、心の天秤を一度リセットする。
そこからまた重しを少しずつ増やしたり、減らしたりしていく。
そうこうしているうちに、天秤が片方に傾いて揺れ動くことが出来なくなる。
そして、また人は泣く。
生きていく節々で、人は泣きます。
中島みゆきさんの「誕生」という歌の歌詞に、こんな一節があります。
まさにその通りなんですよね。
沢山泣いた後に、ちゃんと笑えるようになるために泣く。
泣くことで人は強くなり、泣くことで人は気持ちを新たにして立ち上がる。
「マリンスノー・トパーズ」の登場人物達には、色んな事が起こります。
幸せな事も、不幸せな事も、腹の立つ事も、悔しい思いをする事も。
その出来事の節目で泣いた彼らは、何を思い、何を変えていくのか。
それとも、何も思わず、何も変えないまま生きていくのか……。
最終的な見解は、聴いてくれたお客さん自身の感性でもって、こちらが思ってもみないような解釈と物語に繋がっていくかも知れません。
「マリンスノー・トパーズ」の脚本を書いたのは去年の秋頃ですが、当時は毎日泣きながらパソコンのキーボードを打っていました。
おかげで殆ど執筆が進まなかった日もありましたが、逆に数十ページ分の内容を一気に書き進められた日もありました。
おおよその内容が出来上がった時に、側近の友人に読んでもらったら
「泣いた」とLINEが来たのも覚えています。
作品の価値は、人の感情という天秤で磨き上げられるものなのかも知れません。
ボイスドラマ「マリンスノー・トパーズ」、そしてフルアルバム「晏ノ运(unknown)」。
これらの作品が完成した頃、自分にどんな感情が湧き上がってくるか、そしてこの作品を手に取ってくれた方々にどんな感情を湧き上がらせる事が出来たか……
今から楽しみです。
【少年(しょーや)】
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