自殺で更新が終わったブログの本
作者様の自殺という形で更新が終わったブログを纏めた本を2冊読みました。
八本脚の蝶 | 二階堂奥歯
卒業式まで死にません ─女子高生南条あやの日記─ | 南条あや
生きた時代は近いけれど生きてきた環境は各々違うし、亡くなった年齢も違う。
でもお二人とも、生きるために全力で走り続けて、休まずに走って走って走り続けて、突然体力がなくなってピタッと立ち止まってしまったら歩けもしなくなった、という感じの方々だった。亡くなる直前まで更新し続け最期の言葉も自らの手で綴った二階堂奥歯さん、更新できなかった日の翌日は読者を気遣い謝罪する南条あやさん。お二人ともどこかしら真面目な印象が強かった。
当然ながらお二人のことはこの本の中の姿しか知らない。
だからいつも以上に単なる個人的な直感的感想の話なのだけれど、それでもこれは確信に近いと言いたくなる。
読み終えた時、今の彼女たちが書くブログを読みたいと思った。
その深い知識で、読者を慮ることが出来る性格で、多情多感な感覚で、この時代まで生きていらっしゃったら、何を見て何に興味を持ち何を考えるのか私は知りたかった。
でももう彼女たちはどこにもいない。二度と更新されることがない彼女たちの日記は既にタイムカプセルになった。
私はブログをリアルタイムで追っていたわけではないから、余計に大変な我が儘だが、何年も前に亡くなった方に対して「生きていて欲しかったな」と思ってしまった。