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一人暮らしのうつ病患者が実家に帰省して分かったこと

年末年始に実家に帰省してきました。

うちは私含め5人家族です。
祖父母と両親、私。
現在祖父が入院中で帰省時は家に4人しかいませんでしたが。

場所はとある田舎で、自動車が無いと移動がとても難しくなる感じの場所。

精神疾患を患った直後はあまり帰省していませんでした。
食事や入浴、果ては睡眠等、日常生活をまともに送る事すら億劫だったので、新幹線の時間を調べてチケットとって荷物を纏めて移動……というのはとんでもない重労働に感じられたためです。

ですが、復職し、趣味の事もある程度は行えるようになった今、帰省くらいしなければという感情が芽生え、長期休暇の期間に適宜帰省するようになった次第です。
正直2023年まではあまり帰省してなかったので、去年からかな。


帰省すると職場で伝えると、「ゆっくりしてきてね」と言われますし、仕事が始まってからも最初に「ゆっくりできた?」と聞かれます。
私が聞く立場だとしても、そういう会話の切り出し方をすると思います。
そして大抵、私はそれに対し「はい、ゆっくりできました」と返します。

正直言いますと、それは会話を複雑にする必要もないだろう、と思っての建前です。
私は帰省した際、ゆっくり出来ていません。
正確に言えば、最初の2日はゆっくりできますが、3日目以降はゆっくり出来ていません。

以下、その理由を記載します。


まず最初に誤解が生じないように記載しますが、私の家族関係は良好です。
特別家が太いとかそういうことはありませんし、昔ながらの価値観が残っている節もまあまあありますが、少なくとも私と両親、祖父母は全く不仲ではありません。愛されていると感じています。

だから、最初の2日程度は精神的にゆっくりできます。

では何故3日目以降はゆっくりできないのか。
これは、完全に私の聴覚過敏が原因です。


あまりにも当然のことを記載しますが、小さなアパートで一人暮らしをしていると、生活音以外の音がしません。
外で車が走る音とか、隣人が階段を上る音とかはしますが、まあそれだけで。
他人が家の中で喋る音はしません。

ですが実家は違います。家族で暮らしているわけですから。
家族同士の会話の声、誰かが訪ねてきたら他人との会話も。
私がアパートでは殆ど付けないテレビの音も、両親や祖父母は見るので常に聞こえていますし、その音量は祖父母に合わせているので大きくなります。

音が無い、静かというタイミングは深夜にしかやってきません。
もしくは自分の部屋があるので、常にそこに引きこもるか。

私は音の種類が多い場所が苦手で、外出する際(特に電車に乗っている時)は必ずイヤホンをしています。
昔からこの傾向はありましたが、精神疾患を患ってからは悪化した自覚があります。

このせいで、私にとっては実家が「音の種類が多い場所」になり、直ぐに疲弊してしまう。
結果、ずっと過ごし続けることが苦手になってしまったわけです。


一応両親にだけは聴覚過敏傾向については伝えてあります。
血の近い親戚に重めのASDの方がいるため、聴覚過敏についても知っていたらしく(ASDで聴覚過敏傾向にある方は多いらしいです)、割とすんなり理解してもらえました。この辺については私は大変恵まれている立場にあります。感謝しないとな、本当。


聴覚過敏については本当に自分でもどうにかしたくて、でもなかなか「治す」というわけにはいかない症状でもあるので難しいです。

例え家族でも、他人と暮らすということに不要なストレスを感じずにいられる人って凄いと思います。誇って良いです。
孤独だと寿命が短くなるとはよく言いますが、一人暮らし以外がしんどい人間もいる、という話でした。

距離感の遠いシェアハウスとかなら出来るのかな……と思ったりもするのでシェアハウスの体験入居とか興味はあるのですが、準備や場所探しにメンタルリソース割きそうという気持ちの方が大きくて行動には移していません。

というかそもそもそのうち実家に帰りたいとは思っているんですけどね。
生活する事って難しいですね。




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