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【本紹介】休業期間中に読んだ本

こんばんはしゃんです。
人生振返ります!と言いつつ全く振り返ることが出来ない私ですが、まずは自分の性格特性を知りたいと思い、休業期間に入ってから触れた作品の紹介とそこから自分自身がどんな人間なんかを考えて観たいと思います。

書籍


うつでも起業で生きていく 林直人
この本は抑うつの私にとっては読んでいてとても安心できる一冊でした。
「うつの人こそ優秀な競走相手がいない衰退産業を狙おう」
「自分の分身が24時間365日働いてくれる商売を見つけよう」
「うつの人はコピー機を借りてはいけない」
といった具体的なアドバイスから、「え、そうだったの」といった発見まで細かく記載されておりとても参考になりました。

また、著者の林さん自身もうつ病を抱えながら会社を経営されており、ご自身が起業をする際に参考にした書籍や、うつの時に読んではいけない(推奨出来ない)書籍も紹介されています。
こにれより、今後働き方に関して考え方が固まりました。
うつ病の方は責任感が強く、自分を傷つけやすいタイプが多いため、自分に合った環境や働き方をしっかりと整える必要があると改めて実感しました。


■「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学

言いたくはないのですが、現在勤めている人材業界では、私も含めて性格が悪い人が多い印象があります。それが休業の一因となったとも感じたため、性格が悪い人の特徴を知りたいと思い、この本を購入しました。自分でも少し捻くれたところがあると感じているので、「性格が悪い」と言われる人の特徴や傾向を知っておきたいと思ったのです。

この本では、他者に対してネガティブな影響を与える性格特性を「ダーク・トライアド」と呼び、代表的な4つの特性が紹介されています。

  • ナルシズム: 自己愛が異常に強い

  • サディズム: 他者に対してドS的な性質を持つ

  • マキャベリアニズム: 他者を支配したい

  • サイコパシー: 共感性が乏しい

「え、サイコパスだけじゃないの?」と思いましたが、確かに言われてみると、日常的に少し距離を置きたくなるのはこの4タイプかもしれません。興味深かったのは、研究者自身がダークトライアドの特性を持っていると証明してしまったエピソードです。また、この研究では、反社会的な性質を持っていても、両親の深い愛情と厳しい教育によってある程度矯正が可能であり、成功を収めた例も紹介されています。

さらに、ダークトライアドの性質は、他者ではなく仕事に対して発揮すると成功しやすいという面もあるようです。この性質を持つ人は、「自分の利益を最優先に考える人」や「自分の立場を不利にしたくない人」として特に特徴づけられることがわかりました。今後、もし自分の周りに「性格の悪い」人が現れたら、この2つの特徴を満たすかどうかを見極めることで、被害を少なくできるかもしれません…。

■スマホ脳
休業期間中、ついついスマホを見てしまう自分に危機感を覚え、これはいけないと感じて本屋に向かった際に見つけた本です。「ジョブズがなぜ、自分の子供にスマホを持たせなかったのか」といった話は有名ですが、この本では、現代人にうつ病や不眠症が増加している理由がスマホにあると指摘されています。

遥か昔、人間が狩猟民族だった時代、天敵に襲われた際に「闘争か逃走」を瞬時に選択する「ストレス」反応が生じました。しかし、現代ではこのストレスが毎分、毎時、さらには数年単位で続くこともあり、体調を崩す原因となっています。スマホだけでなく、現代病全般について非常に分かりやすくまとめられた内容でした。
また、そもそも人類は24時間365日、飢餓や天敵、多民族の襲撃に怯えながら生きてきたため、警戒心やストレスを完全に解くこと自体が難しいと言われています。そう考えると、考えすぎてしまうのも人間の自然な反応なんだと感じ、今の自分を肯定することができてよかったです。

■世界「失敗」製品図鑑 「攻めた失敗」20例でわかる成功への近道
この本、めっちゃ面白いです。「自社だけが特別」といった思考から抜け出せず、わずか3ヶ月で終了したセブンイレブンの「セブンペイ」や、アマゾン・マイクロソフトが参入に失敗したスマートフォン計画、WiiUやドリームキャスト、AIBOなどの懐かしい製品が、なぜ消えてしまったのかという失敗の歴史や経緯がわかりやすくまとめられていて、非常に読み応えがありました。
何より驚いたのは、ユニクロがかつて野菜のサブスクリプションサービスをしていたことです(2004年に撤退)。

■検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?
こんなテーマ、検証しちゃいけないんですよね。
でも、映画『関心領域』を見るために勉強しようと思い、この本を購入しました。

映画自体はおどろおどろしい内容ではなく、画面の端に常に残虐さを間接的に感じさせつつも、淡々とストーリーが進んでいくという不気味な作品でした。この本を読んで感じたのは、ナチス・ドイツが「悪の極北」として知られている一方で、実は良い政策もあったという論調です。
著者は「事実」「解釈」「意見」に分けて丁寧に説明しており、世界史に詳しくない自分でも非常にわかりやすく理解できました。

ナチスが行った「良い政策」

  • アウトバーン建設による経済政策

  • 労働者の雇用改善(有給休暇、保養施設の設立)

  • 女性支援政策(全国に母親相談所の設置、乳児の下着や食品の現物支給など)

  • 環境保護政策

冷静に考えるべき点

  • これらの政策はナチスのオリジナルアイデアだったのか(既に存在した政策をナチスが取り入れただけではないか)

  • 公約は本当に達成されたのか(実際には達成されていない公約が多い)

  • 国民全員がこれらの政策を享受できたのか(ユダヤ人、障害者、同性愛者、犯罪者、反政府主義者は除外されていた)

  • 本当に国民のためだったのか(プロパガンダ的な要素がなかったのか)

アウシュビッツなどの残虐行為は広く研究されていますが、こうした「良い」とされる政策についても冷静に分析することが重要だと感じました。
ちなみに、ナチスは複数形なので、正確には「ナチ」が正しい表現のようです。


読んだ書籍を振り返って感じること


「うつでも起業ができる方法」や「スマホの危険性」について触れている点は、自分の健康状態を考慮しながら、今後どうするべきかを冷静に分析していると思います。ただ、「失敗」「性格が悪い」「ナチス」といったテーマが多く、全体的に暗い内容ばかり読んでいる自分に少し心配になってしまいました。これは、おそらく「自分の立場を不利にしたくない(失敗を避けたい)」という性格の影響で、意図的にマイナス面に目を向けてしまうのかもしれません。でも、これって抑うつ状態の時に読んで良いものなのか、少し疑問に感じます。もう少し自分にはポジティブな視点が必要なのではないかと思いました。

次回は、読んだ漫画や観た映画についてまとめてみたいと思います。

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