「哲学の先生と人生の話をしよう」で気になったフレーズ③
國分功一郎著「哲学の先生と人生の話をしよう」は読者からの悩みに哲学者の視点から相談に乗っていくオムニバス形式の本だ。
長くなりすぎたので全4回に分けて書きました。今回は第3回。
前回の記事はこちらから
前回の記事を読まなくても今回の記事は理解できますが、読んでいただけるとこの本の概要が掴みやすくなると思います。
本の内容から派生して僕自身が考えたことを書いているので、是非読んでくれると嬉しいです。
気になったフレーズ
p.164
つまり、この二択の中間のことを全く考えていない
本書の中で”二択”とは、”社畜”か”フリーランス”かの選択を示している。
この二択しか選択肢がないというのが”発想の貧困”だということ。
これは「いま自分がいる環境の中で何ができるのかを全く考えていないということ」を意味すると國分さんは語っている。
この極端な二択は、過度な「ゼロヒャク思考」に陥っている。
今回の例では、
このまま会社にいて苦しむか、会社を辞めるか
という極端な考え方をしている。
しかし、物事は”ゼロかヒャクか”以外に柔軟な考え方をすることができる。
例えば、「いま携わっている仕事に工夫を加えて楽しくなるようにする」などの折衷案があるはずなのだ。
それでもダメなら、大きな決断をしてみればいい。
追い詰められているときは、自分が過度なゼロヒャク思考に陥っていることにすら気が付かない。
まず自分が正常な判断をできていないことを認識することから始めるべき。(と人に提案しているように見せてほぼ自分に言い聞かせてる)
p.168
歪みが「破綻」へと向かうのならば、それはむしろ幸運である。歪みを抱えたまま、歪んだ状態が続いていく可能性こそが最も恐ろしい
こういう逆説的なの個人的に好きなんだよな。
具体的に言うと、飼い殺しにされている状態が一番つらいっていう。
完全に余談なんだけど、僕が中学生のときめちゃくちゃハマった「SKET DANCE」という学園ギャグ漫画の話をする。
忍者の生徒が私怨のある先生を
縄で吊し上げる描写があるんだけど(どんな漫画だよ)、
そこで足が地面に着くか着かないか程度の高さに縛られていて
「これが一番きつい」と書かれていた。
物理的にも、精神的にも、不安定な状態は人間にとって辛いようにできてるんだろうな。
安定した状態のほうが生存確率が高くなる。先が見通せるから。
だから、「不安定な状態は居心地が悪く、避けるべきものである」と遺伝子にインプットされてるんだと思う。
あと、歪みを解消できないくらいなら、歪んでるって気づかないほうが幸せなのかもね。
気づいたうえで、対処できるのが一番なんだけど。
p.179
だいたい、頑張れば何かが解決するわけじゃない。頑張るんじゃなくて、考えることが必要。そして考えるためには、情報とその分析が必要
これはもう完全同意。
努力の方向が間違っていると、普通に努力は裏切ってくる。
正しい方向の努力をして初めて成果が出る。
ダルビッシュも言ってた!!
だけど、最初は正しい方向に進んでいるかどうか見定めることすら難しいので、
まずは小さいところから始めて軌道修正していくのがベストかなと思う。
それが出来るのが理想なんだけど、
僕はもう考えることが嫌になってしまった。
それを言ってしまうと元も子もないんだけど、
どうしたもんかいのと悩み中……
なにかいい案ありませんか(人頼み)。
でもとにかく成果を出すためには、本書の引用部分の考え方が必須だと強く言いたい。
いよいよ最終回…④に続く!
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