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スラム化の一途を辿る欧州
「パリの街頭に生活ごみが堆積、年金改革反対デモの影響」
(CNN)
いきなりだが、EUという枠組みは破壊した方が良い。
選挙で選ばれた訳でも無い欧州委員会を牛耳る悪人が、加盟各国の大衆から搾取し続ける。
これがEUの実態だからである。
フランス国民が政府の年金制度改革にブチギレたという事だが、気持ちは分からなくも無い。
国民年金制度に代表される「政府が運営する社会保障」というものは、人類史上最大最悪の詐欺行為である。この詐欺の特徴は、詐欺だと論理的に理解している人でも、その国に帰属する限り逃げられないという点にある。
詐欺だと知らずカネを払ってきた人も、詐欺だと理解しながら致し方無くカネを払ってきた人も、いざ支給額を減らす様な制度改革が行われるというのだから、キレるのも当然である。
だが、人はここで一歩踏み込んで考えなければならない。そもそも、その様な詐欺行為が横行するのは何故か?という事である。
政府の構成員は、選挙で選ばれた政治家である。
選挙で投票するのは他でも無い、我々の様な一般大衆である。
詰まり、大多数の一般大衆が詐欺師に投票したという事である。
何故に詐欺師に投票してしまったのかと言えば、何が正しくて何が間違っているかを、多くの一般大衆が理解していないからである。
具体的に、一般大衆がどの様な間違いを犯しているか。沢山あるが、ここでは「政府による社会保障」と、それを望むバカ共を槍玉日本に上げる事とする。
老後の生活資金、医療に掛かる費用。これ等は現代社会を生きる人達にとって、心配事の一丁目一番地である。この様な心配事は、政府が面倒を見るべきではないか?
この様な勘違いが横行した結果、例えば引用した記事で紹介されている、パリの様な惨状に至る訳である。
左翼、全体主義者というのは、「今からオマエら一般大衆を隷従化するぞ!」と言いながらやって来たりはしない。
「老後が心配ですよね?」「急病になった時の医療費が心配ですよね?」
この様に、良い顔をして近寄って来るのである。
そしてこう言う。
「その様な誰もが抱える心配事は、国が責任を持つべきです」「私に投票してくれれば、その様な心配事を解決する仕組みを作ります」
日本の例で言えば、国民年金も国民健康保険も既に破綻している。足りない分を税金で補填するなどして、必死になって延命している状態である。
年金は、制度を延命させる為に取られた税金まで含めれば、どう考えても納めた総額を受給額が上回る事は無い。
健康保険は、明らかに生涯の医療費合計を超過している。また、制度を延命する為に余分な税金を取られている点は、国民年金制度と同様である。
この様な制度は、人口と経済が右肩上がりで成長している間は良い。良いと言うか、問題が顕在化する可能性は低い。問題は、人口の増加する速度が減退し始めてからである。
政府が運営する年金や健康保険は、基本的に右から左へカネを流しているだけである。年金は現役世代から受給世代へ。健康保険は健康保険組合を通じて医療機関へ。
それら横流し業務もタダでは無い。業務に掛かる経費を賄ったり、横領してみたり、偶に「失くしちゃった」などと言ってみたりして、目減りしながら横流しされる訳である。
政府による社会保障というのは、いつか必ず破綻するものである。
この様な事実を理解せず、「国民年金や国民健康保険はあって当たり前」などという固定観念に取り憑かれ、自己責任という言葉の本質を誤解する者。これが愚衆である。
愚衆が詐欺師に投票する。詐欺師が政治家になる。詐欺師が政府の中枢に入り込む。政府自体が詐欺集団と化す。国民が国家規模の詐欺の被害者になる。国民の生活水準が低下する。
何かがおかしいのは分かる。しかし、本質的に何が悪いのか分からないのが、愚衆の愚衆たる所以である。
そうこうしていると、今度は別の詐欺師が近寄って来る。愚衆の何割かは、新たに現れた詐欺師に投票する。その様にして、国政政党の全てが共産主義か社会主義という状態に陥る。
愚衆の特徴は、「国は国民の生活を守る義務があると勘違いしている」点にある。
国が守るのは国民の生活では無い。人権である。
政府がすべき仕事とは、国防、治安維持、公共インフラ整備の3つである。
本来なら政府などという組織は作りたく無いが、この3つは市場経済の原理では賄えないにも関わらず、無くてはならないものである。
仕方無しに、国民一人一人が出資し、国防や治安維持や公共インフラを維持する。誰かが出資したカネを取りまとめなければならない。それが政府である。
国が侵略されれば、国民の人権が毀損される。だから、国防は必要である。
悪人が野放しになれば、国民の人権を蹂躙される。だから、治安を維持する仕組みが必要である。
公共インフラが破綻すれば、例えば生ゴミとネズミの街と化したパリの様な惨状が生まれる。だから、市場経済の原理では賄えないインフラを国民の税金で維持する必要がある。
ここで、政府を構成する人間が詐欺師ばかりになったらどうか。国防も治安維持も公共インフラ整備も、覚束なくなる事は自明である。
さて、冒頭に上げたEUという枠組みについてであるが、EUは国防にも治安維持にも公共インフラ整備にも寄与しない。
不必要な規制を布いて、加盟各国の国民から搾取するばかりである。
パリだけでは無い。いずれ、EU加盟各国がスラム化するだろう。それを招いたのは、自分の力で生きる事を放棄し、公的社会保障などという詐欺行為に縋った愚衆である。
※補足①
スラム・パリの市民は、ゴミ回収業者のストライキを正しい行為と捉え、自分達の街が生ゴミとネズミに溢れる様を「仕方ない」と言っている様である。
ストを敢行している人達が、「国民年金制度の様な詐欺的施策を撤廃せよ」と叫んでいるなら分かる。だが、要求している内容は「支給額を減らす様な施策は許さん」である。
その様な精神性こそが諸悪の根源だと気付かぬバカ共。
正に、愚衆である。
※補足②
昨今のイタリアの様に、正常化へ向かう事例もある。
何しろ、左翼メディアがこぞって現イタリア政権を「極右」と叩くのだから間違いない。
だが、いかんせん疲弊し過ぎた。
イタリアは復活出来るのか。はたまた詐欺師による政権に逆戻りするのか。注視すべきである。