胸いっぱいのアイと情熱をアナタへ─スピンオフ・若き日のスズタニ─
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こちらの作品は、まくらさんの作品を
『胸いっぱいのアイと情熱をアナタへ』の
スピンオフ。しかも脇役の話です(笑)
しかもヘッダー画像のルナちゃんさえ出てません(汗)
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自分と両親が燃えて朽ち果てるのを見届け
私は新しい自分に生まれ変わった。
鈴谷 玲子になって数カ月。
やる事は変わらずだが、ただ以前よりは落ち着いてきた。仕事をしていなくても嫌な記憶を思い出す頻度が減った。
今まで自分の怪我など気にしなかったが、小鳥遊先生に会ってから、少しばかり気にする様になってる自分に気づいた。
「気軽に顔だせよ」
と言ってはくれたが、理由もなく行くのに抵抗があり、そんな事を考えていたら思った以上に今回失敗した。
このまま帰ったら、また説教かなぁ。
私を拾ってくれた相棒には感謝しているが、過保護過ぎるのがどうも性に合わなかった。
裏路地で一服してから、小鳥遊先生の元へ足を運んだ。
中から声が聞こえる。1つは小鳥遊先生。もう1つは女性?少女?
一瞬躊躇したが、逃げるような行動をとりたくなくて扉を開けた。
椅子に小鳥遊先生は座っているが、ベッドには明らかに女性。私と同じか……もしかしたら年下の少女が座っていた?
紫の綺麗なロングヘアに、可愛く綺麗なロリータ服ファッション。
一方自分は、手足からは血が流れ、服もかなり汚れている。
立ち尽くす私。
小鳥遊先生に声をかけられ、なんとなく気まずい雰囲気の院内に入る。
「また派手にやったな」
そう言って私を椅子に座らせてくれたが、内心ベッドにいる少女が気になって仕方ない。
「あれ?君が僕ちゃんの言ってたスズタニちゃん?」
「え?」
少女からの問いかけにハテナが浮かぶ。
そんな私をよそに少女は私に近づき上から下まで見定めてから
「私と同じ匂いがする」
と微笑んだ。
「治療の邪魔するなよ」
包帯を持ってきた小鳥遊先生が少女に声をかける。
弾痕跡を治療してもらい消毒と包帯を丁寧にしてもらう。毎回嬉しいが、今回はなんだか少女に見られてて恥ずかしいような気まずいような。
何も喋らない私をよそに2人は、ずっと話している。が、何か違和感を感じる。恋人同士の会話にも聞こえない。まるで……。
「良し。あとは安静に…ってオマエが安静にする訳ないか」
と笑顔を向ける小鳥遊先生に
「ありがとうございます」
と小声で答えた。
「あっ!もしかしてスズちゃんて僕ちゃんに、ほの字だったりする?」
「ほのじ?」
キョトンとする私に少女は笑いながら
「僕ちゃんと私は同類。貴方もでしょ?僕ちゃんは医療特化だけど、私はコレ!美容特化♥」
そう言って小瓶を取り出し私の手に乗せた。
「違うだろ。魔女だ魔女。マッドサイエンティストの魔女」
と小鳥遊先生が笑う。
「はぁ?」
急に少女の声のトーンが低くなる。
「私は美しさ、若さを研究している美容家ですけどぅ〜。」
また2人で話し始めてしまった。でも、最初より気持ちが軽くなったのはなぜだろう。笑顔で話を聞いていられる。
どうやら彼女は
四月一日 麗子さん
小鳥遊先生の先輩らしい。飛び級ですか?と質問したら
「普通に俺より年上だ」
と答えてくれた小鳥遊先生の頭をスパーンと叩いた四月一日さん。
美を追求していくうちに、異能力に目覚めたらしい。三十路以上には冗談でも見えない。
自分の頭を撫でながら
「先輩、あんまりスズタニの事からかわないでやってくれよ。スズタニも先輩に若さ吸い取られるなよ」
と笑いながらとんでもない事を言われた。
「まだスズちゃんには早いけど、女が老いるスピードは加速するわよ。相談してくれれば後輩割りで、僕ちゃんに請求してあげるからね♥」
ほとんど意味はわからなかったが、モヤモヤした気分も晴れ、事務所に戻る事にした。
小鳥遊先生にお礼を言ってから、四月一日さんに渡された小瓶の説明を受けた。
顔の火照りが気になり走って事務所に向かう。すぐに小鳥遊との安静にするという事は破られてしまう。
その後、四月一日が異能力者であり女友達として相談相手になるのに時間はかからなかった。そしてスズタニの異能力を開花させたのも四月一日であった。
カヲルをスカウト日も、麗子さんの容姿は出会った時と全く変わっていなかった。
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まくらさん
かってにキャラクター作って
かってに話作ってしまったよ(笑)
うむ。
やっぱり胸アイ
良いなぁ❤
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四月一日 麗子 【年齢シークレット】
異能力『吸収』 アブソーブ
美を高める為に日々研究しているマッドサイエンティスト研究者。
異能力で他人の生命エネルギーを吸い出す事ができる。吸収した生命エネルギーを凝縮し己の美貌を保っている。
発生状態は基本気体
体術に優れているが、汚いものに触れたくないと触れずに生命エネルギーを取り出す事ができるようになる。
回復に優れている。
サポートありがとうございます。 治療、子育て、罰金返済等に使用させていただきます。