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  • Suzukitのよれう日記

    2001年宇宙の旅のHALはIBMの一文字前だと聞いたことがありますが、「よれう」とは「ゆるい」の一文字後、広島という地方都市、とっくに還暦も過ぎたジサマのゆるゆる、だらだらの日々と思いをつづります

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最近の記事

ラップがハンディキャップ

ソリ「音、声」소리 先日から読んでいる斎藤真理子さん(ノーベル文学賞受賞のハン・ガン氏の翻訳で知った)の「隣の国の人々と出会う 韓国語と日本語のあいだ」は誠に面白い本でした。 この本は「言葉」「文字」ときて「声」の章に来るのですが(その後は「詩」「あいだ」という章に続きます)、その中で興味深いところ、それは ソリ「音、声」소리の所。 なるほどと思った箇所を無断で以下引用します。 これについては言語学者の野間秀欄が、「韓国語のラップはなぜ刺さるのか」というテーマで見事に解

    • 花○滿

      地元紙の訃報欄。 出ていたのがこちらの方、全く存じ上げないのですが、故人の「花」は草冠が離れているもので、ああこれがご本人の戸籍上の名字なのだなとおもいましたが、喪主の方を見ると「花」が草冠で繋がっているものです。 ちょっと引っかかりました。「花」についてググると なるほど離れているものも正字なのですね。で普通に打つと草冠が出ますが、隷書と楷書で打つと別れているものが登場する。 とすると、この訃報欄は二つのフォントが混じっているということなのでしょうか。どうせなら喪主さん

      • あなたの国はもうない

        先日ルーマニアの作家の本ということで「ミルチャ・エリアーデ」の「ムントウリャサ通りで」を読んでいることをアップしましたが、まことに幻想的ですごい作品でした。 ご存じない方もおられるかと思うので、巻末の説明を引用します。 ムントウリャサ通りで 一見寓話風に始まるが、リアリズムの枠組みの中で、次々に奇想天外な物語が進行し、次第に幻想性が支配していく。 ムントウリヤサ通りの地下にユダヤ少年の消えた別世界への脱出口があり、それをリクサンドルと仲間の少年たちが捜している。 少年たち

        • ゲームチェンジ

          この半年大騒動でありました米大統領選挙が終わりました。結果としては一番良かったのは前回のような議会暴動が起きるようなことのない結果になったことでしょうか。あれの再来だったら国がめちゃめちゃになると事でした。 さて、6月にアップしたこのガーディアンの記事のタイトルですが、今更ながらまさに卓越したもの、その慧眼に敬服です。 結局はメローニ伊首相以外はデッドメンとなりましたし、死に体になっていたバイデン大統領も哀れな末路となったいうことでしょう。 当然ながらそのデッドメンの後継の

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        記事

          おいしくない生活

          先日NHKの「映像の世紀バタフライエフェクト」で「バブル ふたりのカリスマ経営者」をやっていました。普段はもう寝る時間なのですが、つい最後まで見てしまいました。 ダイエー、セゾンの拡大期は私の青年期でしたから、その拡大のスピード、また多角化は目の当たりにしていました。もちろんバブル期で拍車がかかり、社会にも購買だけでなく大きな意識変化を呼び込んだのは肌感覚として覚えています。 もちろんバブルがはじけて急激に退場していったのも目の当たりに。 昔も「Too big to fai

          おいしくない生活

          文化の日前後

          3日は文化の日の祭日でありました。とはいえ、文化の日って何?という感じですよね、かつての明治節であったことはご存知の方もおられるでしょうが、復古主義で文化→明治としたいという輩がいるようですが、何の意味があるのかな? ただ、文化の日と言っても別に文化的になんか…という感じはなく、国から「ありがたく受けるように」と顕彰や叙勲があるくらいで、全然文化的じゃない。国から渡すものは=政府の思惑、政府のお眼鏡にかなう人しか渡さないですから、文化とはずいぶん程遠いのではないかと。文化勲章

          文化の日前後

          マサ山行

          今年の芥川賞作品、『サンショウウオの四十九日』朝比奈秋さんに続き、松永K三蔵さんの「バリ山行」を図書館が入れてくれたので、ようやく借りることができ読み終わりました。ちなみに「山行」は「さんこう」と読むのが普通でしょうが、ひと頃はあまり使われない言葉になっていましたが、山ガールのお陰で普通に読める人が多いのかもしれません。 本日のタイトルの「マサ」は聞きなれない言葉かもしれませんが、この書評を読めばよくわかると思います。 この花崗岩は私の住む広島では圧倒的に主役で、その為に花

          マサ山行

          こえのたかさ 

          海外の映画やニュース番組を見ていつも感じるのは、女優や女性キャスターの声の低さです。翻って日本では、か細く高い声の人が多い印象です。特に若年層では、アニメのキャラクターのような甲高いしゃべり方をする人も少なくない。 なるほどなかなか面白いので山崎さんのサイトを見ると先日ラジオでのものがありました。 以前から私は民放の女性アナウンサーの声が高くて聞き取れない、一方朝方みている海外のニュースの女性キャスターの声は低くてとても聞こえやすいし、毎晩(朝方)聞くラジオ深夜便も登場の

          こえのたかさ 

          恒例の廃線候補路線

          恒例のJRの路線別の収支。まあJRは止めたいし、廃線が嫌なら行政や地元が鐘を出せという恐喝の姿勢と私は感じていますが。 これは地元紙なので広島県と山口県を中心に書かれていますが、私はこの廃止候補路線、コロナの時期に二回に分けて乗りました。その顛末はNoteにアップしたのでご覧ください。 またJR西日本の発表はこちら https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241029_press_senkubetsukeieizyouky

          恒例の廃線候補路線

          2種類の人間と火星の轍

          8月の「こころの時代」では「ヴィクトール・フランクル」の連続特集でとても良かった。記憶に残っている時期に図書館で勝田茅生さんのテキストを借りて読みましたが、とても良い特集だったなと改めて感じます。 その中に、こういう箇所が。 この地上には二種類の人間がいます。それも、品格のあるしっかりした「人間」か、またはそうでない「人間」か、この二種類だけなのです。そしてこの「二種類の人間」は両方とも一般的に広まっていて、どんなグループにも入り込み、至るところに浸透しています。 つまり

          2種類の人間と火星の轍

          磯辺焼き 銀鱈 ホットケーキ

          テレビを見ていてそこに登場するものが無性に食べたくなることがあります。 先日ローカルバス路線の旅Zで、田中氏が磯辺焼き餅を食べていたのを見て、「そういえば正月以来餅は食べてないな」と無性に食べたくなり、週末の会社帰りにスーパーでサトウの切り餅を購入し、翌朝頂きました。 まあ食べてみるとなんということはないのですが、それでも満足。 また日曜の孤独のグルメで、浦安の銀鱈の煮つけを井之頭五郎氏が食べていたのを見て、食べたいな~と思いました。家ではこんな真っ黒なたれの煮つけをいただ

          磯辺焼き 銀鱈 ホットケーキ

          「テリー・ガー」が起点でした

          このところご逝去のニュースがはいりますが、印象深いのは「大山のぶ代」「せなけいこ」「中川李枝子」「西田敏行」あたりでしょうか。まあお悔やみは多くアップされていますが、この人たちは絵本やアニメ、映画などでアーカイブが残っていますから、そちらを見ながら偲べばよいと思います。 芸術家やアーティストは自分が死んでも作品が残るのがうらやましい。私は死んでも何も残りませんが、まあ逆にそれが良いのだと思います。 これら亡くなった人も大体70,80代ですから、「まだ若いのに…」ではありませ

          「テリー・ガー」が起点でした

          白地図に色が

          図書館で「千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話」(済東鉄腸)を借りて読みました。 なかなかです。彼がルーマニア語で小説を書いて、ルーマニアでWeb公開や本になったのは凄いと思いますが、彼がルーマニア語を取得するのに効果的だったのが映画、と言っても引きこもりなのでNetflix経由と知り驚きました。ルーマニアの映画もあるのか…ということと、Netflix経由で字幕をルーマニア語に選択したら時の勉強にもなるとあり

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          10月最後の土日

          10月最後の土日について備忘録。先ずは土曜日、午前中に先日買った渋柿を吊るしました。皮をむき、沸騰した湯にくぐらせます。 ガレージで柿の蔕にフックをかけて完了。まだ余裕があるのでついでの時に柿を買ってこようと思います。 昼からは義父が新しいサッカースタジアムに行きたいと言っていたので、サンフレッチェは人が多すぎる(義父は杖使用で、歩くのも少々難儀)ので、気候の良い昼のゲームでレジーナの試合ならいいだろうと、この日のカップ戦、サンフレッチェ広島レジーナ vs. AC長野パル

          10月最後の土日

          保守と革新の選挙ではなかったが

          先日広島地裁でこのような判決がありました。 これはなかなか面白いニュースで、タイトルで各社の姿勢が如実に表れています。 地元紙は「東電に賠償命令 国の責任認めず」と国にも言及したものの、毎日新聞は「東電のみに支払い命令」と微妙な含み。読売新聞は「東電に損害賠償を命じる」とタイトルには国のことは触れず、時事通信は「東電に2400万円賠償命令」ということ。産経と朝日は見当たりませんでした。 さて、この判決を読んで強く感じたのは 「想定された地震よりはるかに規模が大きく、津波の

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          あわい その世

          読書の秋と言いますが、確かにこの時期は暑さ寒さが適度な季節なので、長い時間本が読みやすいとは思います。まあ没頭していたら暑いも寒いも関係はないのでしょうが。 その中この秋に読んだ本、既にNoteでアップ済みですが、特に関連を感じたのがこの三冊。 「家族写真 3.11原発事故と忘れられた津波」笠井千晶 「虚史のリズム」奥泉光 「別れを告げない 」ハン・ガン です。三冊読み終わってですが、共通点があります。 「家族写真」は東日本大震災と福島原発事故の遺族と亡くなった人との

          あわい その世