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2019-04-24 売上アップに繋げるソーシャルメディアマーケティング【TTT.14】

2019/04/24 開催された 売上アップに繋げるソーシャルメディアマーケティング【TTT.14】 のイベントレポートです。

●イベント概要
未来を創る最新技術トレンド
をテーマにしたトークイベントです。様々な分野でトレンドを追うスペシャリストを講師に迎え、エンジニア・クリエイターが時代を先導していくための知見をお話いただきます。

第14回では、株式会社ホットリンク マーケティング本部長の飯髙 悠太さんをお招きし、ソーシャルメディア活用でやるべきことについてお話しいただきます。
一過性の『バズ』ではなく、UGC(User Generated Contents)を起点とした
ユーザー行動の連鎖こそが、 ソーシャルメディアを活かしたマーケティングのスタンダードになり得る
と語る飯髙さん。ソーシャルメディア活用におけるKGI/KPI設計の考え方、UGC(クチコミ)を増加させるための仕組み、ソーシャルメディア活用の成功事例などなど、ソーシャルメディアマーケティングの?概論から学べる、またとない機会です!

■売上アップにつなげるソーシャルメディアマーケティング

飯髙 悠太 さん [株式会社ホットリンク]

●ホットリンク
・事業ミッション
  ソーシャルメディアマーケティングにスタンダードを創る
・ソーシャルにリスティングやSEOのような標準を

●他の活動
・Soar
・BookS&Apps
・COUXU

・マーケターはプランナーを使ったりする人が多い
  -> 実装できる人は少ない

●マーケターを悩ます諸問題
・Googleのアルゴリズム変動が激しい
・リスティング広告
  Amazonが入札制で
  Googleも入札に戻そうとしている
  -> お金持っているところしか表示されない

・SNS、口コミサイトが売上貢献の割合が高い
  レビューサイトから、口コミに流れてきている
・LINEはダークソーシャル
  どうやって会話が流れているかを想像して組み立てる

・口コミで購入をやめた経験 67.5%
  正しくない口コミも流れている
  Googleでも100%では無い

・SNSユーザは増えつづけている
・ユーザはSNSを見て購買を決めている
-> が、うまくなっている話を聞かない

・サントリーの記事
  「SNS活用でうまくいってるよ!」
  twitterを調べたら40件程度
  -> これは本当に成功と言えるのだろうか?

・マーケティング全体像の中でSNSを捉えてられていない
  部分最適になっている
・SNSアカウント運営がゴールになってしまっている
  企業アカウントは、ネームバリューが合ってこそ
・SNSを情報発信媒体としか捉えていない


●陥りがちな考え方
・AIDMAなどのAttentionは広告
  電通が出しているから
  広告に費用をかけ続けないと、利益につながらない
・一般的な購入の流れ
  記事を読む
  一般検索で比較
  承認が降りて購入
  -> この一連の流れを踏まえたKPIが必要
・それぼれの施策をCPAで判断すると崩壊
  -> 刈り取りへ

●なぜ企業が苦労し失敗しているのか
・施策から企業への流れではなく、企業を中心に施策を捉える
・Attentionを広げることが肝
  ソーシャル時代ならUGC
・User Generated Contents
  自社製品がどれだけSNSでくちこまれているか
  出やすいのは触れるもの
  触れないBtoBなサービスは難しい

●UGCの成功事例
・BOTANIST
  写真映えしやすい
・明治ザ・チョコレート
  子供に買っていたが、食べていたのは母親だった

●UGCの重要性
・信頼性が高い
  有名人よりは友達
・行動転換(態度変容)が起きやすい
  ユーザー行動が先に起こることも
  インスタ映えの友達の投稿
  -> 写真を撮りに行く
  -> 商品へ

●2020年、99%もの情報が届かずに消えていく
  Googleが保有しているのは 80兆ページ
  機械学習などで質を上げようとしているが
  購入がAmazonの中だと、Googleからは見えない
  -> 信頼できるのはSNS

●媒体・情報ソース別の信頼度
・中国が進んでいる
  広告が効かない
  tiktokでタップしたら同じものを買えたり
・日本は5年くらい遅れている

●情報伝播
・1:n は古い
  ユーザーがきっかけで自然発生的に広がっていく
・みんなSNSを使っている = 一人ひとりがメディア

●KPIのよくある考え方
・フォロワー数
・SNS経由の流入数
・SNS経由のCV数
-> これでは測れない

●BOTANISTの例
・リスティングでは1ヶ月スパンくらいの変更が限界
  -> webメディアで取り上げられるように努力
・有名人利用で一時的に話題に
  -> 下がってから、さらにwebメディアへ

●UGCと指名検索
・指名検索になるとCVRは10倍
  検索結果にライバルはいない
・UGCは指名検索と相関
  オーガニック検索
  指名検索
  売上

●某ヘアケアブランドの例
・通常は美容室にしか卸していない
  卸した後、消費者にどれだけ届いているかは見えない
  -> 転売のデータで計測
  -> 楽天から、店舗を持つ依頼
  -> 指名検索が伸びた

●サバ缶の例
・マス広告は一瞬の伸びは桁違い
・でも、1週間前のニュース思い出せますか?
  -> 口コミ

●twitterオーガニックから状況を判断
・UGCあり
  -> SNSを活用ですぐ効果が出る
・UGCなし
  -> 指名検索あり
   -> UGCが出れば伸びる
  -> 指名検索なし
   -> コモディティ商品扱いされているかも
    企画を考える必要がある
    ここからでは広告代理店のような作業

●twitterがマーケティングに適している
・拡散性が高く、データ活用が可能
・twitterと組み合わせている人が多い
  ->他のSNSと組み合わせて考える

●ULSSAS
  U: UGC
  L: Like
  S: Search1 Twitter, Instagram
  S: Search2 Google, Yahoo
  A: Action
  S: Spread
-> 企業はユーザー投稿をLTするだけでSpreadしていく

from https://exp-d.com/interview/3254/

●SNS検索とGoogle検索
・一般検索よりSNS検索が伸びてきている
  search1 / search2 の切り分けが必要
・Google検索
  先生に質問するイメージ
・SNS検索
  リアルな声を覗くイメージ
・ブランド名を知らないと指名検索はできない
  東京 賃貸 -> スーモ
  家具 安い -> ニトリ

●フォロワーの質を変える
・90%がプライベートソーシャルグラフ
  プライベートソーシャルグラフで繋がっているユーザーは
  大半が重なっている
・Twitterは地域を超えることがない
  バズが起きても、実は地域を超えていない
・tweetもマスで広がるのではなく、話題がチェーンしていく
  つながりがチェーンをつくっている
  興味関心の縦割りが
  人のつながりでつながっていく

●インフルエンサー
・芸能人や有名人ではない
  Retweetしてくれる人をたくさん抱えている人
・プライベートソーシャルグラフでtwitterを活用している
  300人以下、tweet数が多い
・狭いつながりの中で、数人が反応したなら「流行っている」
・人力でも行ける
  指名検索
  くちこんでいる人

●ULSSASを回す
・Point
  フォロワーの質を変える
  UGCを発生させる仕掛け
・生まれるメリット
  情報が拡散される
  口コミ数が増える
  webニュースに取り上げられる
  UGCが発生 -> 信頼度が高いコンテンツを量産
  広告を活用しなくてもターゲットに情報を届けられる

●シャトレーゼの例
・ターゲット
  2週間以内に他のケーキを買っていて
  くちこんでくれている人
・酸っぱくてそのままでは食べられないアイスの例
  カクテルに入れてみた
  -> ユーザが真似してくれた
  -> 公式がLTでユーザに広まる
  -> 入れるもののバリエーションが増えたり

●BtoBは口コミが出づらい
・指名検索もない
・メディアに出るようにした
  -> twitterマーケティングの自然検索PV
・口コミを発生させるためのネタを出す
・記事広告は複数のメディアに出す
・見るのはSNSの波及
・エニアグラムを考慮して、ドコに向けて広げていくか

●「いいコンテンツ = いい商品・サービス」
  広め方が上手い人がいれば売れることもあるが、本質ではない

●まとめ
・SNSでアテンションを広げられる
・情報爆発時代のアテンションにはUGCが効果的
・TwitterはUGCを活用して新規顧客獲得に向いている媒体
・UGC数 と 指名検索数、売上は相関する
・商材特性に応じたSNSの活用が肝
・拡張原理はチェーンの情報伝播
・ULSSASが回ればマーケティングROIを改善できる

●Q: instagram, facebookはULSSASに入れる?
・instagramは入れるが、再現性がない
  行動を取り切れない
  プラットフォームから外に出ない事を前提にする
  ハッシュタグコントロールは大切になる
  instagramだと文字を出した企業の方が流行ったり
・facebookは広告だから、もうムリ


■感想

UGC数、指名検索数、ULSSAS、インフルエンサーの捉え方など
標準に向けて整理された知識も「なるほど!」でしたが

計測可能なデータから、実在するユーザを推測する
・複雑ネットワーク理論やエニアグラムなど、アカデミックな知識
 友達との共通の話題が広まっていく様子など、実経験を紐付ける
・企業活動とCXを含めた全体観に、捉えた学びを適用する

な発想の流れに感銘を受けました!
素敵なお話と、場の提供をありがとうございました!!


●複雑ネットワーク理論 の関連レポート


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