2019-03-07 MarkeZine Day 2019 Spring Day1
2019/03/07 に開催された MarkeZine Day 2019 Spring Day1 のイベントレポートです。
●イベントの概要
デジタルマーケティング業界の市場規模は拡大する一方で、社会的な期待もかつてないほどに高まっています。
しかし、デジタルマーケティングを初めて知った時の、すべてが変わるような高揚感はいまもあるでしょうか。
カオスマップになじんでしまい、革命的瞬間の前兆を見逃していないでしょうか。
変化に対する感受性をとりもどすための良い方法は、時代の先端をゆくプレイヤーの肉声に触れて、デジタルマーケティングのおもしろさを再認識することにあります。
テクノロジーに踊らされず、「今」の見取り図を描きなおすための二日間にぜひご参加ください。
■サントリーに学ぶ!デジタル未経験の社員が次々と活躍する人材づくりと組織のあり方
室元 隆志さん [サントリーコミュニケーションズ]
●今日話すこと
・なぜデジタル人材の育成をやってきたのか
・どういう枠組みで進めてきたか
・ゼロベースからどう成長していくのか
●自己紹介
・88年入社で、サントリーに30年います
・サントリーは宣伝を重視した会社
24時間が宣伝だ!
お客様のことを考え続けよう
・街場の飲食店に飛び込み営業
・いろいろやってきたことが、デジタル人材育成につながった
●なぜデジタル人材育成が必要なのか?
・サントリーのデジタルマーケティングの変遷
2000〜 事業サイトの立ち上げ・インフラ整備
サイト作りましょう!と各部署に宣伝して回る
HTMLなどの言葉も通じない
2003〜 ガイドライン制定、メディア力拡充
2007〜 ビジネス活用のR&D, Ownd Media/ Social Media拡充
2012〜 ブランドマーケティング活用
Amazonでシェア1位に!
2014〜 EC拡売手法、店頭・業務用販促手法など開発
2017〜 データマーケティング開発
価値を出せるまでに時間がかかりすぎる
・社内研修用の基礎講座を社外講師になって作る
お金をもらうから、もちろんしっかり作る
->社内へ還元
・チームの人数が 数人 -> 40人へ
-> 新たな人材育成スキームの必要性
・デジタル人材育成の目的は何か?
・現場は忙しい!
研修ですか!?こんなに忙しいのに
スキルが低いから忙しいのでは?
・中長期的に必要なはずだが。。。
時間とコストがかかるが、効果が見えにくい
・人材育成の目的 = スキルアップ x 組織成果の拡大
組織成果の拡大 = 仕事の質 x アウトプット量
仕事の質: プロフェッショナル化
アウトプット量: 業務効率化
・ビジネススキル と デジタルスキル が必要
・ビジネススキルが肝
デジタルは「丸投げ」できない
ワンストップで済まない部分が多数
デジタルは「外部メディア」だけでは生理痛市内
買うだけで済むものでもない
デジタルは社内調整の負荷が高い
ブランドごとに、調整や説明が必要
●必要なスキル
ベーシックビジネススキル
アドバンスビジネススキル
デジタル共通スキル
デジタル職種別スキル
・デジタル基本スキル
基本フレームワーク
いろいろ出てくるけど、基本の3つだけ身につけよう
効果測定の手法
PDCAの回し方
基礎的になデジタル技術の知識
・デジタルアドバンススキル
SEO
リスティング
インフルエンサーマーケティング
データドリブンマーケティング
※個人では、どう磨いてきたか?
ブログで実験・PDCAを回す
Google一位を取ってみる
商品へつないでクリックレート、コンバージョンレートを把握
人気ブログに
ブログが書籍化
-> あなたがやっていることはアマチュアですw by 会社
・ビジネス基本スキル
プレゼンテーションスキル
説明資料に 20hかかっている
-> 2hでつくって、他に時間をかけよう!
進捗管理スキル
・ビジネスアドバンススキル
ロジカルシンキング
ファシリテーション
●マスマーケティング と デジタルマーケティングの違い
認知
購買移行
店頭配荷
購買
継続購買
-> ブランドマネージャーにとって成功への近道は?
実は良いクリエイティブだった
・これまでの成功パターンが使えなくなる
CM: TV -> PC -> スマホ
・デジタルマーケティングでもっとも大事なこと
目的を明確化!
・事業部門、営業部門とデジタル部門のギャップ
デジタルでなにかできない?
マスでの予算がない
お客さんからリクエストが来た
・デジタルのHowより、ブランド・営業課題のWhatを見極める
●メーカーズマークの例
・課題とチャンス
認知率がカナリ低い
見たことはある が、飲んだことはない
95% のバーで配荷がある
家庭には届いてない
・BARユーザに「飲む理由」を伝える
どろどろに突っ込んで、立てる
封書と同じ:あなただけのもの
・実施した流れ
売れる場所を見極め
ユーザを絞り込み
不足している認知・理解を獲得
・マス思考が染み付いているから、デジタル思考になれない
●スキルレベルの定義、PDCA
・スキルレベル
知識がある
使いこなせる
人に教えられる
・年初にメンバーで目標設定
-> 四半期ごとに進捗をマネージャーが確認
mtgごとにアンケートでフィードバックを得る
・人材育成のエコサイクル
新任メンバー: 6ヶ月で独力で業務
プランナー: ~2年s専門性発揮
コンサルタント: 2年~
講師へ
・他部署のデジタル人材育成
限界がある
実際にやるのは
・どの部門のデジタル人材育成をやるか
営業部門
EC営業 ←きっちり計測できるココからはじめた
持病部門
ビジネス部門
・3日の研修
ワークショップ
-> ブランドマネージャーのスキルアップ
-> ファシリテーターも成長
参加者からのフィードバック
●まとめ
デジタル人材育成の目的を明確化する
どの分野から成果を出していくかの戦略
成果を出す連携部門との握りを書くに実にする
内容の設計 & 育成のエコサイクル
■ストライプインターナショナルが実現する、様々な顧客接点を「人軸」で捉え一人ひとりに合わせた体験を提供するCX(顧客体験)の考え方とは?
坂部 雅之さん [プレイド]/榎本 一樹さん [ストライプインターナショナル
●株式会社プレイド
・Google Cloud Next '17 '18
2年連続 基調講演にスタートアップ企業として登壇
・Google Cloud SaaS Partner
日本ではじめてパートナー企業になった
・CX DIVE 2019
4.17
https://cxdive.com
●STRIPE INTERNATIONAL INC.
・ライフスタイル & テクノロジーカンパニー
・hotel koe
・STR/PE DEPARTMENT
・koe donuts
・earth music & ecology のソラマチ店舗
●データ基盤
・店舗、ECサイト、アプリ
-> プライベートDMP -> パブリックDMP
-> ダッシュボード、分析、メディアプランニング
在庫最適化、DM、AI活用 など
●最適化事例の結果
・事業部からしたら、在庫の最適化したい
・機会損失防止: 売上最大化
・商機を逃さず: 利益率向上
+
・間接的にCX貢献
在庫が整理できると、接客に集中できる
●なぜCXなのか?
・2018年くらいから国内で言われ始めた
・CXSF2018報告会@メルカリ
北米で「CX」が最重要視されている
・CX leader企業の成長率
laggard: 2%
leader : 28%
・日経MJ
どの様に顧客体験をつくっていくべきなのか
という問いに、世界が向き合っている
・accenture
およそ1/3の消費者が、利用する企業に
自分のことをもっとよく知ってほしいと考えています。
・CX戦略
サービスの物理的な価値
CXは顧客が受け取る感情的な価値を高める
●KARTE
どんな人が来て、どんな何をしているのかをリアルタイム解析
意思決定分析、データ連携、集客CRM、コンテンツ編集などなど
・KARTE Live
管理画面で、ユーザの操作を再現できる
・KARTE Datahub
●KARTE導入背景
エンジニア比率: 0.2%
-> エンジニアがいなくてもECサイトを改善、ノウハウ蓄積
・事例:グループ会社のECサイト
自社EC -> グループ会社のECサイトへのリンク
対象ユーザー
最近 7,000円以上購入済み
35歳以上
特定のタイトルページを閲覧(セール/SALE)
-> 実際の行動になぞらえて考えたら効果が出た
・様々なデータを統合して、接客を最適化したい
店舗、ECサイト、アプリ
-> プライベートDMP -> パブリックDMP
-> KARTE
ダッシュボード、分析、メディアプランニング
在庫最適化、DM、AI活用 など
-> KARTE Datahub
-> DMPへ書き戻し
・ECサイトでは買っている、が店舗で買ってない
-> 店舗への来店を促すDM
・店舗では買っている、がECサイトで買ってない
-> 店舗でECのクーポン配布
・お客様の感情の可視化 により適切なご案内を実現
使っているのが、エンゲージメントが高いお客様だった
-> 手厚くサービスしよう
●KARTE Datahub の未来
・アプリへのSDK
近くに来たら来店を促すとか
・ブランド間・グループ会社全体でのおもてなし
-> 顧客接点を「人軸」で捉え、CXを上げる
●顧客視点を会社に実装するためには
顧客視点を1事業部で抱えるのは無理がある
分断された組織に横串を入れる
データ統合し顧客接点を最適化
異質なスキルセットを結合する
マーケターの業務や職能が拡張し続けている
・STRIPEの場合
横串の組織
-> 共通の用語
-> データのhub
クリエイティブの情報を共有することで、部署間で相乗効果
ITのリテラシーが低い人でも使える
●KARTEの良いところは?
数値を取ることは、ツールであればできる
取ったデータをシームレスに扱えることで
人として捉えることができる
■データから有効な打ち手を見つける
~マーケティング・営業施策の確率を上げる~
[キーエンス]
●キーエンス
・ファクトリー・オートメーションの総合メーカー
・B2B企業
顧客観点の話はB2Cでも参考になるはず
●データ活用の現状
・企業は様々なデータを保有している
データで判断する を大事な価値として活動してきた
取り込みに力を入れている
・保有しているデータ
オンライン
web系
販促施策
オフライン
営業活動
購買データ
製品・顧客マスタ
売上マスタ
・->ビジネス課題を解決するためにデータをどう活用するか?
・~2015年 表計算ソフト
表計算ソフト、BIツールからの分析
グラフ・表から「センス」で読み取る
有効な打ち手を見つける障壁
時間をかけている割に、大まかな傾向しかわからない
グラフをたくさん作っても、どれに着目するべきかわからない
データが点在しており、まとめることが難しい
切り口がいつも同じで、斬新なアイデアを生み出せない
改善効果が曖昧なまま「とりあえず」やっている
課題、切り口を探す能力はセンスに依存
・2016~ データ活用を推進する組織
●データを活用するとは?
・小売店で、お客様のリピート率を上げたい
購買データ
日付、お客様ID、商品、金額
・1テーブルでも
お客様IDで見る
4月1週目に、商品Aをいくら買ったか?
4月1週目の土日に、商品Aをいくら買ったか?
時間帯は?
先週の同じ時期と比べて増減どちら?
1年前と比べて増減どちら?
・テーブルが増えれば、掛け算で切り口は無限大
「何が大きく影響しているか?」がわかれば、具体的な施策につながる
・データ活用で
-> 営業の優先順位
部品資料のDLが増えると、設備投資の案件が進んでいる
経験則ではなく、根拠がある -> 信頼性 -> 活動の徹底
-> 商品ごとの購買行動の理解
-> 顧客ごとの届けるべき情報の最適化
人によって、行動パターンはバラバラ
●キーエンスにおける課題
・データ分析部門が、ビジネス現場の実務に遠い
分析には、データの意味がわからないといけない
・データ分析部門のリソースが限られている
日々活用するデータにまで手を出せていない
●キーエンスにおける取り組み
・ユーザー部門が、データを活用し、施策を、ビジネスを動かすこと
データサイエンティスト活動の80%は良いデータを作ること
ビジネスドメイン知識 x Data
●社内で活用しているツールのdemo
・データ取り込み
・ドメインを理解して施策をサジェスト
直近30日間におけるページ種別="商品動画"の数が 2回未満
・選んだ施策でシミュレーション
値引き と クーポン発行 で同額を減額すると
どんな効果が得られるか?
業界の垣根を超えて、情報交換をしていきましょう!
■コンテンツマーケティングには“ストーリー”が欠かせない
月岡 克博さん [Faber Company]
●ファベルカンパニー
・ファベル:ラテン語で職人
・職人 x テクノロジー
・MIERUKA
1,800アカウント
●デジタルマーケティング
・測りやすい
・効果が分かりやすい
・デジタルマーケティングに必要なストーリーを理解し、もっと楽しく!
●よく聞くWebコンテンツマーケのご相談
・企画〜制作、全部外注したい
・早期にCVを!CPAで評価!
・バズるコンテンツを!
●とある講座で
・実際コンテンツマーケに取り組むにはどうしたら良いですか?
・なぜコンテンツマーケが必要なのですか?
・集客に必要なので、、、
-> その前にやることがあるのでは?
●コンテンツの役割は
・狭義のコンマケ
認知
広告、興味喚起、話題化
・広義のコンマケ
コンテンツSEO〜CVまで
-> 会話が噛み合わない
・これを考える
どんなユーザーに
何のメッセージを
どのチャネルで伝え
どのような態度/状態に
なってもらいたいか
●DoCLASSE
・やりたいこと
メインの顧客が 60代後半に序章
40〜50代へリーチ強化
新聞->カタログからの脱却
TV->Web & 店舗 & 電話へ
・ユーザーの行動フロー
TVCM
-> 検索
社名、サービス名
商品名、競合ブランド
-> SNS
-> 動画
-> 店頭 -> アプリ/CRM
-> 街頭ビジョン
-> SEM
-> SEO
-> 特集ページ、TOPページ
・TVCM後のwebストーリー
SEM、SEO、Display、Affi
顧客の状況に合わせて、施策が変わる
CM後を考えてコンテンツを練る
店頭もコンテンツ
街頭ビジョン
店舗のスタッフ
保留音をすべてCMソングに変更
ガイアの夜明けに取り上げられた
●web上のコンテンツ
・対象ユーザー:潜在
・検索ニーズ
「ダウンジャケット レディース」
に関連するキーワード
・KWを分析
商品軸KW
競合軸KW
競合ブランド
競合商品
・コンテンツ設計に落としていく
カテゴリ設計
コンテンツ設計
・自社サイトとメディアに配置
KWの効果を計測
・パネル調査
認知度上昇
ターゲット層へデザイン/品質イメージ付与
CMきっかけの来店上昇
・マジカルサーモ売上 15万枚!
※数万でヒットな分野の中
●「メンション」されるか否か
・評判・言及が増えて、ポジティブなら良いことなのでは
by Google
・指名検索量が影響
丁寧なサービスをしたら
クロムハーツ買うならブラックシンフォニーが良いよ が発信された
-> SEOで上位に
●SEOとリスティングの関係
・SEOだだ下がり と CV が連動
・ユーザーの動き
・広告に接触
・サイト訪問
・再検索 -> SEO閲覧
・CV
●ストーリーとは
・ユーザー体験をデザインすること
= 部署を超えた取り組みが必要
・web担当者だけでは済まない
オペレーションや商品開発と連携
・コンテンツ = ブランド = 信用
・E-A-T by Google
専門的で、権威があって、信頼できる情報を発信していますか?
●藤原さんより
・映画のようにストーリーを作る
・お客様に感動と期待を超える価値を提供し続ける
・商品サービスのUSPとお客様のペルソナ
・メディア(面)を購買行動プロセスに合わせて取捨選択
■チャンスをつかみ、LTV最大化を狙う カスタマーサクセスがマーケティングを強化する仕組み
山田 尚孝さん [Sansan]
●Sansan
・法人向けクラウド名刺管理サービス Sansan
・個人向け名刺サプリ Eight
●Sansanカスタマーサクセスの歴史
2007: Sansan誕生
2008: サービス部発足
2012: カスタマーサクセス部に名称変更
名刺管理をクラウドサービスで管理する発想がなかった
お客様を訪問して、使い方を説明
●マーケティングにおける3大エッセンス
・segmentation
・contents
・delivery
-> これを既存顧客向けにどうしていくか?
●SaaS and Subscription
・Sansan is SaaS
・フロービジネス
・ストックビジネス
景気に左右されにくい
・年間の解約率の推移
解約率
25, 30, 35%: ほぼ成長していない
15, 20%: ~10年少しだけ成長、以降はゼロ成長
3, 5, 10%: 継続的に成長
・解約率10%以下を達成、成長基盤を整える
-> マーケティング費用を投下して、成長を加速
逆にしない
・解約率 10%を維持するのが、カスタマーサクセス
●Gainsightがカスタマーサクセスの型をつくった
・reactive
場当たり的
・insights & actions
データが溜まると、先回りできる
・outcomes
お客様がROIを出せている
・transform
お客様が自社のジャーニーに乗っている
●Net Retention Rate
アップセル、クロスセルの成長は
カスタマーサクセスの成熟と比例する
●Sansan Customer Success
・NetCustomer Success 5 Pillars
Renewal Sales
Training and Community
Product Feedback
Technology and Marketing
CSM
●Lifecycle Management
・導入期: 〜2ヶ月
・運用期: 〜契約更新1回目
ここでの離脱は、売り方の問題
・活用期: 〜契約更新2回目
ここでの離脱は、CSの問題
・定着期
●Sansan Health Score
・Deployment: 利用前に推奨設定をしてくれているか
・Engagement: 顧客との関係性
・Adoption : 利用率
・ROI : お客様の費用対効果
※定性的な項目は、更新時の電話時にアンケート
●Sansan Touch Score
・Gainsight で 自社に参加したか、などを計測
●Lifecycle Management
・Account
・Opportunity / Health score / Touch score
・Lifecycle
でプロットしている
●CS Contents
・人がSansanを使ってどう成功したかをメインコンテンツに
●Community Marketing
・Engagement Circle
A層: ほぼ身内
B層: イノベーター。事例を公開してくれているような人
C層: ユーザー
・層ごとにイベントを実施
●Sales Referral
・イベント -> 成功事例 までのサイクルを用意
・ここに新規ユーザを混ぜる
・先輩企業のノウハウを、導入企業に伝えるイベント
●マーケティングメッセージをどう届ける?
・あるある
・自社メディア
・メール
-> それが最善?
・プロダクトのログイン画面
・プロダクト内の通知
●どこで、何を伝える?
・マーケティングメッセージ
プロダクトで
利用ユーザーが最も高頻度で接触するから
・プロダクトメッセージ
自社サイトなど
購入を検討している顧客に安心感を与えたいから
・プロダクトメッセージデリバリー
KARTE
Macユーザーに伝える
特定機能をよく使うユーザーに伝える
など
・アドレサブル広告
CRMデータを新規顧客獲得に
CRMデータを既存顧客維持に
-> LTV向上に転用
既存顧客に、新機能の情報が届く、継続率が上がる
これなら費用対効果は高い
●カスタマーサクセスを中心に顧客との関係を構築していく
既存顧客の売上が、新規を上回るようになってきた
CS部が顧客との窓口になって、各部署と連携
企業活動でのキーファクターは
カスタマーサクセスとマーケティングの融合
■なぜあのサービスはデータで急成長したのか?~最新の成功・失敗事例に学ぶ、“本当は教えたくない”データマーケティング3つの新常識~
三浦 將太さん [フロムスクラッチ]
●東大で研究してます
デジタルデメンチア
デジタル認知障害
失敗事例の典型的なパターンから学びを
●データ活用シーンでよくある課題
・データマーケティングを推進したいがよくある課題で止まる
・ビッグデータの活用で成果を出しているが裏には失敗が沢山
・データがバラバラで活用できない
・服薄のツールを導入してコストがかかりすぎる
・ツール操作が難しく使いこなせない
・リテラシーがなくてデータを使えない
●case1 アパレル企業
・オムニチャネル化
・トップダウンでMAツール導入
・データがバラバラで加工する工数が重い
-> ツールを導入しても、データがバラバラな状態では活用できない
●case2 スポーツメーカー
・オンラインショップのシュウエイ帰省向上
・ボトムアップで次々とマーケティングツールを導入
・各ツールのデータをつなげる工数が重い -> DMP
・各ツールを運用する工数が重い
-> 複数ツールを導入するとコストも工数も膨大になる
●case3 健康食品通販メーカー
・1to1マーケティング実現
・マーケ主導で、MAツールとDMPツールを導入
-> リテラシー不足で、部署間連携、データ活用も進まない
●3つの典型的な失敗事例
・データがバラバラ
データ統合に膨大な工数
・複数ツール導入
コストも工数も増加
・リテラシー不足
ツールを使いこなせない
●失敗の本質:case1
MAツールは正解
データ統合基盤の構築ができなかった
・問題
・どこに度のデータが有るか整理されていない
・データ抽出に防雨台な工数
・データ統合に膨大な工数
・データ活用までの4ステップ
取得
広告データ
アクセスログデータ
ビジネスデータ
取り込み
データ取り込み
統合
DWH
変換
データマート
活用
MAツール
・データを統合するまでのプロセス
取り込みデータ選択
データ精査(クレンジング)
テーブル加工/紐づけ
データ連携設定
データ統合対応
マーケティングIDを付与
-> データが少なくても、1回で 300hくらいはかかる
●失敗の本質:case2
ツールの費用、運用の工数がかさむ
ツールだけで、1億ほど
社員がツールを運用するだけのアルバイト状態
・問題
・ツールが増えてコスト増
・工数過多
●case3
度重なる依頼でいらだつ情シス
なかなか出てこないデータにいらだつマーケ部
・問題
施策内容変更に必要な「データの変換」ができない
・データの変換
変換が必要ないケース
過去に作ったセグメントがあれば再利用できる
変換が必要なケース
過去になければ新たにデータマートを作成
●まとめ
・データ統合作業をツールが解消できない
・マーケターの要望と合わないというツールの機能不足
・SQLなどツールの専門性が求められる
●ポイント
データ活用がPDCAの実行を妨げ、サービス成長の足かせになっている
-> データマーケティングを実現する方法
データマーケティングプラットフォーム: b→dash
●データマーケティング実現の3原則
・いつでもデータが使える
マーケターが、GUIで、説明にそって操作
-> 自由にデータ統合
300h/回 -> 10h/回
-> 空いた工数で、施策を練る
・一つでデータが使える
基幹システム以外をすべて置き換え
機能やプランの選択
-> 1つでデータマーケティングを実現
・誰でもデータが使える
わかりやすいUI/UX
活用サポート
-> 誰でも簡単にデータを活用できる
●実践例
・顧客ごとに最適な施策
・CPAとLTVどちらを重視するか
●KIRINの例
・データ処理時間
3,000分 -> 10分
・アプローチ
メール一斉配信だけ -> 細やかな
●SHOPLISTの例
・データマーケティングのスピードと質に問題
・レポート
つき2,3回 -> 日次
限られたデータでのKPI -> 網羅
■ドコモが実践!AI×Web接客で顧客変化に対応し、CVRやUXを向上させるコツ
河村 祐輝さん [NTTドコモ]
●Web接客とは
・リアル店舗のサービスをwebで実現
・ec-concier
AI搭載のWeb接客ツール
・web接客前
ユーザーが施策を見つける
・web接客後
迷っているタイミングでアプリが見せる
●ファッションサイト
・あるあるな施策
割引施策
海外人気ブランド特集
・ABテスト
割引施策:効果大
海外人気ブランド特集:効果小
-> 選択
・効果が下がってくる
・なぜ?
CVしたお客様 = 価格重視派
CVしなかったお客様 = その他を重視
色、ブランド、形など
・割引施策の中でPDCAを回してしまう
-> その他を重視する人を考慮できていない
・お客様は感情が変化する
お客様のその瞬間の感情に合わせる
・必要なこと
仮説接客案をあげる
お客様がどんな人なのか、どのような行動をしているのか
を把握した上で案を出す
仮説が正しいか、高速でPDCAを回し続ける
全ての仮説を実施
・かなり時間がかかる
・役割分担
P: 人間
DCA: AI
・出てきたPをすべて試すことができる
-> お客様のその瞬間の環状に合わせる
●お客様の感情の変化に対応するためにマーケターがやるべきこと
・仮説シナリオの量を増やす
消費者行動モデル x データ -> 仮説シナリオ
・AIDMAモデル
サイトのページをAIDMAに分けて仮説シナリオを考える
それぞれの離脱
接客を打つ
・属性データ x 行動データ
●仮説シナリオの例)dジョブ
・A: キャンペーン
データ
新規訪問率: 78%
直帰率: 85%
30,000 pointプレゼント!
が敷居が高かった
課題
直帰率が高い
要因
興味はあるが、居間すぐの応募を検討していないユーザ
関連サービスに未登録のポイント狙いユーザ
具体的な求人のイメージが湧いていないユーザ
仮説
それぞれに施策
・バンディットアルゴリズム
ギャンブルで、どんなかけ方が一番効果が出るかを考える
施策の順位入れ替えを30min間隔
・CVR向上のコツ
仮説シナリオの量を増やす
高速PDCAを回す
●例)docomo Online Shop
・1つの接客後に、別の接客を組み合わせたシナリオ
・トップページに案内
・月々サポート終了
-> じゃあどうしたらいいの?で能動的にクリック
・月々サポート終了 + 機種変更を提案
・月々サポート終了 + 割引サービスを提案
-> 提案が付いているから、ヒットしなければ無視
・月々サポート終了のクリック率が高かった
-> 次のページで、傾向から仮説を組み合わせる
・再訪問されていて、15秒以上滞在
オンショ子ロイドが「何かお困りですか?」
・接客それぞれで仮説を練る
離脱でも良い
帰ってきたときにリマインドすれば効果があるのかも
●これからのPDCA
今の技術では 1〜100 はできない
2年間、6,500社の「P: こういう場合は、こんな接客」を貯めてきた
PもAIで賄うことができる世界が目の前に来ている
企業と顧客のコミュニケーションを最適化を目指して
■AI × MAでデータドリブンマーケティングを加速させる最新事例
~AIで顧客行動データを分析・MAで顧客アプローチ~
山田 賢治さん [アクティブコア]
●アクティブコア
・プライベートDMP分析、レコメンド、AI、MAをオールインワンで提供
●マーケティングクラウド
・LINE MA
・AIレコメンドエンジン
協調フィルタリング
ディープラーニング
●データ・ドリブン・マーケティングとは
見込み客、既存顧客へ
オンライン/オフラインどれでも
適切な人に、適切な施策を
●データドリブンマーケティング + MA
・顧客の可視化 -> MA施策
●本当の顧客の最終アクションは?
・最終購入日1年休眠
実は気づいていないだけで
再訪問、メール開封などがあったのでは
・正しく把握
・分析に基づいてシナリオを策定
●ステップメールはパーソナルレコメンド
・会員登録でも
登録までにサイトを回遊している
そこから嗜好を推測してレコメンド
・パーソナライズされた情報はファーストビューに置く
●カゴ落ち ブラウザ離脱
・カゴ落ち
-> 閲覧商品
-> カート投入
-> 購入なし
-> 30~60min でカート投入商品をリマインド
-> 翌日〜2日 もうひと押し!
-> レコメンドすると反応がある
●AI・DeepLearningによる顧客行動予測
・初期の重みはランダムで決定
サイト訪問、キャンペーン閲覧、メルマガ流入
x重み
中間層
x重み
出力層
-> 予測は間違い
・正解を渡す
正解との誤差から重みを更新
-> 正しい結果になる、を多層で何度も繰り返す
●データドリブン x MA マーケティング事例
・休眠顧客の特徴を分析
購入金額でグルーピング
-> ¥3,000 以下だとだいたい休眠
購入カテゴリ数でグルーピング
-> 単一だと休眠
-> 休眠を掘り起こしたら CVR 7.1%
・無料サンプル -> 本購入 予測
実データ: CVR 22.5%
教師データ:
流入履歴 デジタル -> 10%台
流入履歴 アナログ -> 20%台
閲覧履歴 -> 80%台
-> 渡すデータが多いほど精度が上がる
・リピートユーザ予測
リピートモデル特徴量
レシート金額、商品単価、web閲覧回数
-> 90%以上
初回購入のデータからモデルを作成
傾向から判断してレコメンドメール
・退会予測
退会者の特徴量
最後のアクセス、購入からの経過日数
お問い合わせページなどの閲覧を発見
web閲覧あり 78.8%
注文履歴、よくある質問、お問い合わせTOP、2回目購入なし
-> 90%台
-> 退会しなかったFAQをレコメンドで退会防止
お客様に探させない。
・アプリ行動 -> 購入パターン
過去に購入しているカテゴリと同じ商品を、ほしいものリストに登録 91%
●activecore marketing cloud
・DMPから教師データを選んで、モデル作成
-> 特徴量で分析
-> 十分な精度になったら、モデルを保存
-> このモデルからレコメンドのステップメールシナリオへ
●AI x MA マーケティング利活用のポイント
顧客ステータスに合わせた学習データと教師データ
■「ZOZO」を支える、最強のデータ活用組織とは?
中野 学さん [ZOZOテクノロジーズ]
●ZOZO Technologies
・ZOZOTOWN
・WEAR
・ZOZO
ZOZOSUIT
・グループ企業
ZOZO
ZOZO USED
ZOZO Technologies
aratana
●データ分析組織「分析部」の正体
・分析部のミッション、役割
1. 売上をあげる
設けの種を発見する
儲けの仕組みを作る
2. 業務の効率をあげる
データで意思決定を支援する
見える化、効率化の仕組みを作る
・立ち上げ背景
部署ごとにバラバラ
-> 部門横断で専門技術を提供
・体制
Business Analytics
Data Science
Business Intelligence
Data Engineering
+
常駐支援
・Business Analytics
施策の仮説検証など
・Data Science
売上予測など
・Business Intelligence
経営KPI、SNS売上貢献ダッシュボードなど
・Data Engineering
DMP、分析プラットフォームなど
・仕事の始まり方
依頼型: 70%
提案型: 30%
分析の気づきや、ユーザとしての疑問から
・協業する部門
マーケティング: 25%
プライベートブランド: 25%
●分析に関するデータとシステム
・分析に利用しているデータ
・ZOZOSUIT
・ZOZOTOWN
注文や在庫
・WEAR
・Google Analytics
・SNS
・収集->分析/アウトプットの全体
データセンター
データ抽出
-> AWS
-> TreasureData
データ加工・分析
-> BigQuery
-> TreasureData
-> Ads
活用
Power BI
DataRobot
Excel
●分析事例
・マーケ
施策検討支援
・PB(プライベートブランド)
商品企画支援
施策の効果、事前予測、検証
・ブランド窓口
クーポン売上予測
・CS
問い合わせ数予測 -> シフト検討
・WEAR
経由売上の改善
・倉庫
他拠点化時の在庫の持ち方
●WEARのUI改善で売上向上
・テーマ
最近WEARの経由売上が上がっている気がする
この要因はなに?
・分析1
ZOZOTOWNの売上カーブに
WEAR経由売上が似ている
-> ZOZOTOWN > WEAR につながっているのでは?
・分析2
半数以上が、WEARでクリックした商品とは異なるアイテムを購入
・施策
WEAR->ZOZOTOWNのリンクを追加
before
ZOZOTOWNで販売していればリンク
after
販売していなくても、類似商品カテゴリへ
-> WEAR経由売上 20%UP
●ブランドクーポンの売上予測
・テーマ
担当者の感と経験でクーポンの配信をスケジュール
効果の低いものも含まれてしまう
・施策
Excelで継続的に学習、シミュレートする仕組みを提供
after
アップリフト率が低いクーポンが減少
スケジュールをデータで管理
-> 10億円レベルの効果
70億人のファッションを技術の力で変えていく
■感想
ビッグデータというキーワードは全然聞かなくなりましたが、意識せずに、使って当たり前の時期になったのだな、と実感できました。xOpsな活動を進めていくために、データを取得・統合・加工・活用する仕組みと、活用できるリテラシーの底上げを進めていかなくては!
個人的に、研修事業をやっていたときに「ビジネススキル、ドメインスキル、ITスキルが必要」と感じていた内容が、そのまま出てきて「そうですよね!」がたくさん感じられたのが、たまらなく嬉しかったです。
登壇者の皆さん、運営の皆さんありがとうございました!
■Day2の様子
この記事が参加している募集
いつも応援していただいている皆さん支えられています。