ゼロからイチを生むのは容易くないけど、
noteを書くとき、何かを綴るとき、キャンバスを前にしてこれから描く風景や人物と真剣に向かい合うとき、わたしたちの前にはゼロがあります。
わたしたちは、ゼロを前にして、持っている既存のものの組み合わせをこちらから連れてきます。ゼロからイチを生み出す作業をしたのは、この世界で、わたしたちの知る限りは宇宙だけで、それ以外はすべてが既存のものを組み合わせて出来ていると私は、思っています。
出力の能力には差があります。表現をしたい と思う、という前提や、表現をしなさい、と大人に言われた、という前提があって、そこからわたしたちはゼロに向き合います。向き合うこと、この時点で辞めてしまう人がほとんどです。当然です。その興味がスポーツに向いたり、数学や理論の美しさに向いたり、ゲームやお菓子やケーキに向いたりして、紙面やblank と対峙していく表現をする人は絞られていきます。
だから、世界があるのだと思っています。すべての人が稲作をしなかったら、わたしたちは困ってしまうからです。アーティストの米津玄師さんがブログか何かの媒体に昔、綴っていた内容で、強く心に残っていることがあって、「第一次産業を行っている人には頭が上がらない」みたいなことでした。
米をつくってる人に結局俺らは、頭上がんないんすよ、音楽という水商売をやっている俺らは、とか、そんなニュアンスのことを仰っていたと記憶しています。
音楽をやる人はよく、音楽は腹を膨らませられないけれど、それでも苦しいときに必要だ、ということを言います。私も音楽には意味があると考えているので、米も、肉も魚も、音楽も、生活に必要だと本気で思っています。そこに優劣をつける必要はなく、でもやっぱり年を越すときの音楽番組の多さを見ていると、わたしたちには音楽というものが、その他文化を守っている芸術が、必要なのだな と強く感じます。
絵を描いていて、よく、真っ白な紙の上に人間を描けるのはすごい、と言われます。ついこの間、年を越す前に友達とディズニーランドに行ったのですが、待ち時間にわたしが今向き合っている芸術の話をしていて、頭に思い描いたものを出力できるのは、それだけで本当にすごいよ、と言われたんです。
TRPGのシナリオを書くようになって、わたしは、人に覚えてもらえる機会というものが多くなりました。昔から文章を書くということで人よりも目立ってきた経験があって、すごいと言われてもピンとはこないのですが、やたらと頭の中を飛び回っているファンタジーにはよく助けられています。たぶん人見知りで変なやつなのですが、それを面白がってくれる人とか、私の世界を気に入ってくれる人がいることで助けられてきました。
小さいころからファンタジーの小説や、フィクションの類を読むのが大好きでした。祖母に「もっと歴史とか、勉強に関わる本も読めばいいのに」と、よく言われていたことを思い出します。わたしはその言葉には生返事をし、ずっと魔法の世界に浸っていました。窓を開けたら"魔法使いになってほしい"と妖精から依頼が舞い込んできて、大人たちにばれないようにこっそり、わたしが世界を救う日が来ると思っていました。
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人に覚えてもらえるというのは、シナリオを書く人はあんまり、いないからで、それでいて絵を描いたり歌ったり(今は歌はちょっとできてないけど)、いろんなことをやってる っていう特殊な人間だからだと思います。今ってそういうマルチクリエイターみたいな人はたくさん世に出てるけど、とはいっても身近にシナリオの作者がいるというのは珍しいことのようで、おかげさまで興味を持ってもらえることが他の人よりも増えたみたいです。
今年は何をしようか、と考えていたら、世の中が大変な事態になってしまって、まずはみんなで落ち着く、ということが目下すべきこととなりました。そんななかで歌を歌ったり、配信をとったりして声を聴かせてくれるYoutuberや、140字の『ゼロ』と向き合って暖かく優しい言葉をくれる人が、とても支えになったと感じています。
わたしは東日本大震災の被災者です。心がざわつきながらも、それでも、今できることは落ち着いて過ごすことです。ゼロを前にして、被災の経験を持ち、『人にすこしでも癒しやほっとする瞬間を伝える』ということがしたくなった私も、無駄な情報を流さないように黙ることにした他の発信者も、すべてに間違いはないと思っています。
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今年、わたしは自分のペースを崩さず、今でも来てくれるんじゃないか、と期待しているファンタジックな出来事を呼び出すために、表現の勉強を続けようと思います。子供のわたしには期待することしかできなかったけど、今のわたしには期待をかたちにして、誰かの心を動かせるような材料がたくさん揃ってきていると思うからです。
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします!
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はじめましての方は、はじめまして。日暮よい と申します
ほかのとこでは唯々(いい)って呼ばれたりします
よかったら♡やフォローを押していってくれるとうれしいです。月に1度くらい、とりとめもなく文章を綴っている、猫と創作が好きな一般人です。
ここで会ったのも何かのご縁、最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
穏やかな1日を過ごしていけますように。