患部に触れた日
去年の通院時に歯科、正確にはもっと長い名前科が総合病院で隣接していたので、その際に「ちょっと大変な」精神科通院の人々に触れたりしました。…たかだか1時間半なのに待合所で座らず、呼び出しが聴こえる距離の通路の隅に居て眼を付けれなくしたい程には。
3人居て、全員要点は「早く薬だけ出してくれ」だったように思います。それの気恥ずかしさの為に当たり散らすのが、正に病気なのだとは思いますが。
衆目は嘲笑にて彼らを謗(そし)る。彼らを正気の外側に追いやって。
理解を求められれば無給、煩労でも喜んで受けましょう。…しかし本質がそうでないから応対するに無知、重すぎて…
粉薬の砂漠の中、水筒を持ってラクダを連れているのは我々である。救いは一時的に乾きを潤して、なお彼らを蜃気楼の砂漠にまた彷徨わせる事。
切ないなぁ、歯痒い事、前歯は痛むどころか欠けて失くなってはいたのだけれども。