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いつかの#家出少女

難波へ向かう途中の電車、反対側の座席に過去の自分が乗っていた。私はあわてて、手をつかみ、帰ろう!と叫んだ。

死んだ魚のような目をした高校生ぐらいの女は不思議そうにこちらをみた。

隣にすわってよ、どうせあなたも、
まだ好きなんでしょう?

黒いクリクリした目に見透かされていた。

帰るならあなただけで帰って、私はずっと抜け出せないの。

車内のアナウスが終電なんばと告げた。

感傷が都市の夜に溶けるように、気がつけば私はまた難波で一人立ちすくんでいた。

今日という日はどんな日になるのだろう。
見当もつかない。けれど朝がくれば終わったと思いしらけたようにそれらは消えていく。

これで最後って何回思ったんだろう。
もう約束はしない。ほんとうに今日で最後に
会うなら違う駅で、違う街で

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