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Daily X #5 ドリーマーを外に求める愚

今回のお話は、ビジョン・コンセプトづくりを外注したらあかんやろって内容です。まずは紙芝居的にあらましを見ていただいてから、解説を読み進めてください。m(_ _)m

1.ドリーマーとは?
2.ビジョンとコンセプトが重要
3.ドリーマーがいないとカネ払って外に頼りがち

解説はここから

現在さまざまな組織において、ドリーマーとしての役割を担う人が不足しており、ビジョンやコンセプトを主導的に形成する能力が欠けているのではないでしょうか。この問題を解決するためには、以下のような対策を検討することが多いようです。(特に大手では)

  1. 組織内の育成プログラムの強化: ドリーマーとなる人材を内部で育成するためのプログラムを導入し、創造性やビジョン形成能力を伸ばす教育を提供します。

  2. クロスファンクショナルチームの構築: 異なる専門性を持つメンバーを集め、プロジェクトごとに柔軟にチームを編成することで、多角的な視点でビジョンを検討できる環境をつくります。

  3. リーダーシップの再定義: 既存のリーダーに対しても、ビジョン形成を支援するためのトレーニングを施し、ドリーマーとしての役割を一部担うよう促します。

これらの対策を講じることで、組織内におけるドリーマーの役割を強化し、より革新的で未来志向のビジョンを形成することが可能になります。

とまあ、コンサルに聞いたらこう言う答えが返ってくるのでしょうが、これができてりゃ苦労しません。また、こんなことにヒト・モノ・カネをかけて取り組むという発想自体大企業的です。
大概の企業は社員に日常業務以外の時間を使わせてちんたら育てるなんてことはしないのではないでしょうか。だからこその外注の登場となるわけです。

しかし、これが落とし穴。外部のドリーマーに依存することにはいくつかの問題点があります。
まず、外部のコンサル会社やITベンダーが提案するビジョンやコンセプトが、必ずしも自社の状況に最適化されているとは限らないことです。彼らの提供するアイデアは、しばしば他の成功事例を基にしており、それが自社の独自のニーズや文化に適合するかどうかは別問題です。

さらに、外部からの提案が既存のものの焼き直しに過ぎない場合、真のイノベーションや競争優位性を生み出すことは難しいです。これらのアイデアは、過去の成功体験に頼りがちであり、時代や市場の変化に対応できないリスクを伴います。

最も重要なのは、外部の提案に頼りすぎると、自社の持つ本来の強みや独自性を見失い、自社が描くべき未来像を自ら築く力を失う可能性があるということです。外部の助けを借りることは有益ですが、最終的には自社のビジョンと戦略に基づいて、自らの手で未来を切り開くことが求められます。

ドリーマーを外に頼ることの問題点について改めて整理すると以下のようになります。

  1. 独自性の欠如: 外部から提供されるビジョンやコンセプトは、一般的に他の会社で成功したモデルの再利用に過ぎない場合が多いです。これでは自社の特異性や独自の文化を反映した革新的なアプローチを見つけることが難しくなります。

  2. 内発的動機の欠如: 外部からのビジョンは、内部の従業員に自然に受け入れられ、共感を持って推進されるとは限りません。内発的動機を持つ集団を作り上げるには、内部から湧き出るビジョンが必要です。

  3. 短期的な視点: 外部のコンサルタントやベンダーは、短期間で成果を出すことを重視する傾向があります。そのため、長期的な視点に基づく持続可能なビジョンの形成が疎かにされる可能性があります。

  4. 責任の所在が不明確: 外部に依存することで、ビジョンの成功や失敗に対する責任が曖昧になり、組織内部での責任の所在が不明確になる恐れがあります。

このような問題を解決するためには、組織内部でドリーマーの役割を果たせる人材を育成し、明確な責任と権限を持たせることが重要です。これにより、組織全体が共通のビジョンに向かって団結し、未来を切り開く力を持つことが可能になるはずでは?

最後に、私が言いたいのはこのお話の前段で申し上げた大手がよくやるような対策を真似るのではなく、いかに「ドリーマー脳を鍛えるか」をひとりひとりが内発的動機に基づいて考えることが必要なのではないでしょうかということです。(これが研究室のテーマです。)

今回もご覧いただきありがとうございました。m(_ _)m
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せるとら攻略研究所

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