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Daily X #4 認知バイアス具体例(笑)

今回は「認知バイアス」の具体例と、欺瞞(ぎまん)の構図という知恵を活かしたらどうなる可能性があった?というお話をします。
認知バイアスとは、意思決定の際に、先入観や経験則、直感などに頼って非合理的な判断をしてしまう心理傾向です。誰にでも発生するもので、無意識のうちに生じる思考のクセとも言えます。
本研究室では、認知バイアスのことを「欺瞞の構図」とも呼んでいますが、これについては、下記記事「問2:なぜ正しいが正しいとならないか」をご参照くだされば幸いです。


それでは、私の目にした事例をどうぞ。
品質管理システムの刷新する活動についてのお話です。

このプロジェクトの目的は、現行のシステムでは解決しきれない品質問題に迅速に対処し、再発防止策を確実にすることでした。現状では過去の情報を効果的に活用できず、顧客満足度の向上においても限界がありました。

そのため、品質管理の統括部門が、全社共通の情報活用基盤を構築する方針を打ち出しました。各事業部門からキーマンを招集し、検討会を発足させ、未来を見据えた仕組み作りに向けて動き出しました。当初参加者は日常業務が忙しい中、面倒に感じることもありましたが、自ら考える場を与えられたことによって、改めて問題の重大さへの理解が深まるとともに、他部署の取り組みや失敗から互いに学ぶこともできたと思います。

新しいことへの挑戦は、参加者にワクワク感をもたらし、活き活きとした表情が見られました。しかし、これまでの活動を上司に報告し今後の取組みを説明しようとしたまさにその瞬間に、ある事業部門の情報システム部長(キーマンの上司)から否定的な意見が出たのです。それまでの場の雰囲気は一変しました。まるで風船が一瞬にしてしぼむように活気に満ちていた空気が静寂に包まれ、統括部門や外部のサポートメンバーたちは「えっ?それ今言う?」といった様子で驚きを隠せませんでした。

この後、なんとなく活動への積極的参加が減り、他の諸事情が重なったこともあり、活動は立ち消えになっていったのでした。どっとはらい。

図にするとこのようなイメージです。

認知バイアスがかかった状態

もし、「欺瞞の構図」を知っていて、上司の言動をカバーするような行動ができていたらどうだったのでしょう?
初めての方もおられますので、まず「欺瞞の構図」の図も乗せておきます。
(説明はコチラで→問2:なぜ正しいが正しいとならないか
要点は、ひとが頑固になるのは自分の優越感を守るためで、代わりに大切なものを犠牲にしてしまっていることに気づかない…それがわかれば状況は良くなる的なお話です。

欺瞞の構図とそれを活かす知恵

さて、話を戻すと、もし欺瞞の構図に気づいてキーマンたちが行動を変えていたらどうでしょうというのが下の図です。(実際には、欺瞞の構図を活かす知恵を当時は誰も知らなかったので、こうはならなかったのですが。)

欺瞞の構図で認知バイアス打破

この記事で、私が言いたいのは以下の3つです。

  • 相手がブレーキをかけるような言動に出る背景を洞察する。

  • 相手が大切にしているものは何なのかを推し量る。(自己顕示欲とかプライドかも)

  • 相手が大切にしてきたものを犠牲にせずに、これから大切になるであろうことのほうに関心を向けさせるのに、「自分」は「今」どう振る舞えばいいかを考える。(とっさにww)

変化進化を進める役割を果たしたいひとは、これができるように少しずつでも努力したいものです。

今回もご覧いただきありがとうございました。m(_ _)m
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せるとら攻略研究所

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