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あなたを表す動詞はなあに
心に引っかかっていた本を数冊買った。
なんせお仕事お休み中の身。財布の中身は豪雪地帯。強風びゅーびゅー吹き荒れている。呑気に京都旅行へ出かけたものの、帰宅後預金残高見つめ、震えた。
それでも、本欲は関係なく私の中で沸々している。
ちょっと悩んだが「今」読みたい!という欲には抗えず。
購入した本たちは、手元に置いておきたくて、じっくり読みたくて、大事にしたくて購入した本たち。
読み終えた今、買ったことに後悔なし。我ながら英断。
その中でもすでに何度もページを捲り読み返している本がある。
過去の握力 未来の浮力 あしたを生きる手引書
ポッドキャスト「となりの雑談 」を毎週楽しみにしている私は、発売前から気になってウズウズしていた。でも、ポッドキャストは欠かさず毎回聴いている。その内容が書かれているのであれば、わざわざいらないのでは?と購入を躊躇っていた。
店頭で見かけ、ペラペラと捲ってみること数回。
求職活動や止まらない食欲にもやっとしていたところに、再び書店でこの本と出会う。
気になって気になって仕方ない。ええい!とレジへ。
耳で聴いていたものが活字になると、同様の内容でもまた受け取り方が微妙に変わってくる。いや、私の都合の良い感触で「ぽすっ」と柔らかいボールが投げられてくる感じに近いかな。一度聴いた内容だからかもしれない。柔らかく優しく丁寧にボールが投げられる。おでんのはんぺんのように、白いものがじんわりと出汁に染まるように、やさーしく沁みる。
中でも一番読み返した、ハッとした、箇所がある。
内側から湧いてくる欲
知り合いがやっているワークショップを手伝っていた時に、「自分を表す動詞を見つけよう」というワークがありました。それをしていると気分が上がる。やるなと言われても勝手にやってしまう。やっていると楽しい。止められたら苦しい。自分が自分でいられること。なくなったら自分ではないと思うこと。ほっといたらしてしまうこと。そんな動詞を見つけるという内容でした。私の動詞は3点セットで「考える、わかる、言語化する」でした。
〜中略〜
この動詞を見つけるワークの中に、「お金のために働かなくていいとしたら、毎日何をして過ごしますか?」という問いがありました。その問いにわたしは「雑談していたい」と答えました。
〜中略〜
自分が人とのおしゃべりが相当好きだということをはっきり自覚しました。
わたしはどうだろう。この動詞のワークには、自分の根底にある、血液のように流れ続ける、湧き出る泉のような「好き」を超えるものを自覚させる働きがある。
それを自覚することは、今後仕事を選ぶ上でも、深く沈んだ時、行き詰まった時に、浮上する力があるような気がした。
「自分を表す動詞」。
考えてもよくわからない。「食べる」かな?と思ったけれど、それはみんなそうだろうし、なんでもいいから食べたいわけでもない。「書く」だろうか。いや、別に書かなくても良い日もある。うーん。
わからないので、誰かに置き換えて考えてみた。
たまたまインスタグラムのタイムラインに出てきた「栗原はるみ」さんで考えた。
(あくまでも、わたしがイメージする栗原はるみさんのことです)
そうなるとすぐ思い浮かぶ。
栗原はるみを表す動詞。
「作る」「食べる」「招く」
栗原はるみさんといえば、料理。そしてたくさんのレシピ。でもってキッチングッズや洋服などのプロデュース。お客さんを招いておもてなしをすることが得意で染み付いている気がした。
で、再度自分で考える。「止められたら苦しい。自分が自分でいられること。ほっといたらしてしまうこと。」繰り返し繰り返し考えた。
で、行き着いた動詞がこれ。
「読む」「出掛ける」「装う」
本を読むのが好き。いつでも隙あらば読んでいたい。出掛けたい。抗がん剤治療中のしんどい時も出かけたかった。今もそう。近所でもスーパーでもいい。出かけたい。服を選んで着ることが好き。合ったもの好きなものを装いたい。服は自己表現、日々を生き抜く戦闘服の役割があると思う。
「書く」も入ってくるような気もするが「書く」はほっといてもしてしまう、まではいかないかなあ。
そして、「お金のために働かなくていいとしたら、何をして過ごしますか?」は、好きな服を着て出かけて、喫茶店で本を読みたい、なのだ。
みなさんの「動詞」はなんでしょう。「お金のために働かなくていいとしたら」何をして過ごすのでしょう。
気になる。その人を表す動詞が気になる。
わたしは少しずつ自分を楽しく強くしている気がする。わたし強化月間がずっと続いている気がする。未来のことは考えすぎない。柔軟に軽やかに、楽しい風に乗って自分の足で走っていたい。
今はそんな気分です。
今日の夕飯は、鯖を焼いて、椎茸とパプリカと小松菜を蒸籠で蒸したの。小さい絹ごし豆腐も蒸しちゃおう。ごま油に塩をぱらりとして食べよう。
雷こんにゃくも作ろうかな。
それではまた!