面倒くさがった行動をとると、大抵後でもっと面倒なことになる
なんで大丈夫と思ったのかなあ。
根拠もないのに。
ちゃんと慎重に取り組めば後々楽だったのに。
*注意*
出血を伴う話です!
自宅台所の奥にしまい込んでいたイワシ缶。
賞味期限が大分切れていたので処分しようと取り組んだのは木曜日の夕方。
そして金曜午前にこの状態。
なぜこのまま放置しているのか。
木曜夕方にこの状態にした瞬間、スパッと右手親指の付け根を切ったからだ。思ったよりも缶のフタが固くて、親指で巻き込んだのは何となく覚えている。
工具を使わなくても大丈夫だろうって思って。
あーあ。
切った瞬間、
『ああ、やっちゃったなー』
と気づいて、傷口を水で洗いキッチンペーパーで拭き、冷凍庫にある保冷剤を握った。
痛くても痒くても熱くても、すぐ患部に保冷剤をあてるようにしてるのだが、その日は違和感があった。冷たさのおかげか痛みは軽いが血がなかなか止まらない。指の動きを確認して大丈夫だと安心しつつ、恐る恐る患部を見た。具体的な描写は避けるが、我ながら怖い状態だった。
家にひとりという状況が一気に不安になった。
『これは病院行かないとダメかもしれない』
と時計を見たら17時45分。
ほとんどの病院の受付は17時か18時だった気がする。右手首から指先方向へタオルをグルグル巻いて圧迫して、心臓の位置より上にあげる。慣れない左手で病院検索したがやっぱりどこの病院も18時で受付終了。
何度も時計を見る。17時50分。18時前だから事情を話せば受け入れてくれるかも?と近くの総合病院に電話したがやはり断られ、夜間病院を紹介される。だが勧められた夜間病院は、
「受付時間ではありません」
という自動音声のガイダンスしか流れない。
アレ?
慌てて色々電話したが、そもそもどうやって病院に行こう?
救急車に来てもらう?
血は止まらないが溢れてはいない。どれくらいの速さで出血したら、躊躇わずに救急車を呼べるのかな?その時の出血は多めの鼻血くらい。鼻に詰めたティッシュがすぐ真っ赤になる感じだ。脱脂綿なら一息つけるくらい?
ご近所に助けを求めて病院に連れて行ってもらう?
挨拶や会話はしても、そこまで懇意にしているご近所さんはいない。しかも18時といえば、どの家も夕飯の準備で忙しいだろう。しかも鼻血の速度の出血。これは助けを求めるべき重症なのか?
タクシーを呼ぶ?
少し辺鄙な地域に住んでいるので、状況によってはタクシー到着まで大分待つことになる。
あ、と思う。
他所のクルマを私の血で汚すかもしれない。
まぁこんな事ぐだぐだ考える余裕があったのは軽症だったからだろう。
結局自家用車を自走して夜間病院に行った。
しばらくして出血が少なくなったからだ。
診察を受けたところ、1番深い傷は横幅が2㎜で小さいので縫わなくてよいらしい。切ったというより刺した?抉った?ようだ。
“ステリテープ”とよばれる外傷時の皮膚固定のテープを貼ってもらった。
「明日改めて別の病院に行くように」
との事で、金曜に整形外科を受診した。
親指の付け根は固定するには難しい場所のようだ。昨夜のテープはすでに剥がれており、キズパワーパッドのようなものに変更するとのこと。
包帯も取れた。
もう痛みも出血もないので軽く思っていたが、結構日数がかかるようだ。
あーあ。
ペンチ使うとか、軍手はめるとか、本当に些細な手間だったはず。それを惜しんだために、ケガして不自由になり、何日何時間と何円をかけてるのか?という話だ。
ただ血も止まってて痛みもないので、仕事には支障がなくて助かった。
ケガした時、これが例えば、ひとりキャンプか何かで山とかにいたらと思うとゾッとする。
キャンプしないけど(笑)
本当に自宅でよかった!
今後どうするか?
面倒くさがらずにこれからはペンチ使うぞ!でも、軍手はめるぞ!でもなく。
イワシ缶はもう買わない!だ。
必要ならビン商品を買おうと思う。
きっと私はまたいつか、この痛みを忘れて面倒くさがった行動をとってしまうだろうから。