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帰れない夜に得た気づき

仕事帰りのラッシュアワー

疲れた身体で混雑した駅のホームにたどり着くと、「全線不通」のアナウンスが耳に飛び込んでくる。

足を止め、表示板を見上げる。
何度確認しても変わらない「運転見合わせ」の文字

ざわつく構内に人々のため息が波のように広がっていく。

さて、どうしよう?
そう思案しているうちに、いつの間にか反対の改札手前まで来ていた。

「まいっか、抜けちゃお」

そうして外に出ると、これがまた、駅前のすごい人いきれ。

押し寄せる人の群れと、体温が作る熱気が充満している。

やっぱり引き返して運転再開を待とうかな・・・?
と、思いつつもふと目に入ったのはイルミネーションに彩られた素敵な街並みでした。

輝く街灯、暖色を帯びたショップの数々、そのストリートを笑顔を浮かべて歩く人々。

その光景は、駅の中の混沌とは正反対でした。

このコントラストがあまりに鮮やかで面白くて、いつの間にか「帰れない」というやるせない気持ちが消え去っていく。

冷たい夜風に光の粒がキラキラと揺れている。
その美しさに目を奪われ、疲れている身体が少しずつ軽くなる。

ん、、、???

今までなら不満タラタラで、タクシー使ってでも早く帰ろうとしていた。

決して家に帰りたくないわけではないんです。
いつだって家を出た瞬間から『早く帰りたい!』って思ってるくらいだから。

でも、このコントロールできない状況に1ミリも嫌な感情を抱くことなく、この時のわたしは素直に受け止めていた。

その翌朝、パソコンを立ち上げるとイラッとするキツい表現のメールが飛び込んできた。
何度も読み返したものの、返事はしなかった。

人の言動や考え方に、どうしても理解できないことは多い。
それにきっと、私こそ無意識のうちに誰かを不快にさせていることがあるんだろう。

それを後から「あぁ〜もっと良い言い方があったんじゃないか?!」、「何故あんな態度を取ってしまったんだろう?」
と、後悔は尽きない。

そのメールを数時間おいてから改めて読み返すことにした。
冷静になってみれば、「あぁ、ここを直せばもっと良くなるわけか」と思えた自分に、少しだけ肩の力が抜ける。

そうしてご指摘いただいた内容に感謝すべき点があるということに辿り着く。

そして、自分の解釈に誤りがないか確認のコメントを添えて返信しました。

起きてしまった出来事や人がする事へのコントロールはできないけれど、自分の態度や行動ならコントロールできる。

目の前の出来事に振り回されそうになったときこそ、自分の足元を今一度整えてみよう。

その繰り返しが、少しずつ景色を変えていくのかもしれない。

帰れない夜にそんな気づきを得ました。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

これから寒さが一層本格化します。
皆さん、どうがご自愛ください。

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