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【二十四節氣・寒露】

~二十四節氣・秋 <晩秋>~
【「寒露」(かんろ)太陽視黄経 195度】
10月8日~10月23日の頃

朝晩は、徐々に冷え込み
草木に宿る朝露が冷たくなる頃

日中の空は澄み渡り心地よく
秋の実りは収穫の時を迎える。

夕暮れの茜色
かすかな虫の音

夜空を見上げると
お月様は冴え冴えと美しい。

秋の深まりを堪能いたしましょう。

「暦便覧」より
~陰寒の気におうて(合って)
露むすび凝らんとすればなり

・・・・・・

~七十二候~
第四十九候<寒露・初候>
【鴻雁来(こうがんきたる)】
新暦10月8日~12日頃

 

第五十候<寒露・次候>
【菊花開(きくのはなひらく)】
新暦10月13日~17日頃

 第五十一候<寒露・末候>
【蟋蟀在戸 (きりぎりすとにあり)】
新暦10月18日~22日頃

・・・・・・・・・

 寒露の頃

秋の豊かさと美しさが
さらに深まっていきます。

私達は、日々過ごしていく中で

「美しい」

と、心震えることに出会います。

 

その「美しい」の
「底にあるもの」とは、なんだろう。
と、おもい巡らすことは、

 大切なことだと思うのです。

 「美しさの底にあるもの」、

それは、力、光、艶やかさ、清々しさ、心地よさ、

かもしれないし、

脆さ、闇、儚さ、哀しさ、

かもしれない。

自分が、
「何に惹かれ」
「何を美しいと感じた」のかを知る。

 それは、

「自分自身を、識る(しる)」

ということに通じます。

 

秋の深まりと共に、
野菊や路地植えの菊が
咲き始めます。

 四季折々の美しさは、様々ですが、
とりわけ「木々や草花」の美しさで
私達を圧倒するのは、「春」と「秋」。

 「清明」が「桜」なら、

真反対の

「寒露」は「菊」。

 どちらの花も、
昔から私達を魅了してきました。

 

菊の香り高く、
真っすぐに凛と咲く姿は、美しい。

菊が咲き誇る頃
季節は、晩秋の時を迎え、
そして、初冬へと向かいます。

 

冬は、蔵る(こもる)時。
力を蓄え、春に芽吹くための準備の時。
秘めた力強さを要するのです。

 

菊の姿に、その「蔵る決意」
(秘めた力強さ)を重ね、
それは、私が惹かれる
「美しさの底」にあるものだと思います。

 

夜空に冴える月を愛で
命の余韻を
残すかのような虫の音を聴く。

 

菊や金木犀は、香り高く、
大地の豊かな実りは心身を満たす。

 秋の深まりとともに

五感を満たす「美しきもの」に満ち溢れる時

あなたは、何に惹かれるのでしょう。

 

 

深まりゆく秋、
よき日々をお過ごしくださいませ。

 

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 <季節をいただく>

【菊花(きっか)】

私の住む鹿児島では、
あまり馴染みがないのですが
知っておくと、秋のお料理の深みが増します。

山形・青森が、有名な産地。
菊の花びらをゆでてお料理に使います。
彩りもよく、食感と香り、たのしめます。

【菊花のゆで方】

①菊の花びらを手でちぎり、バラバラにします。
(芯は苦いのでよけます)②たっぷりの熱湯に酢を少々入れて、
その中に菊の花びらをいれて箸で軽く2~3回かき混ぜたらザルにあげます。(水1ℓ 酢15㏄ 目安)

③ボールに冷水を入れ②の菊花をザルごと冷まし、
冷めたら水気を絞る。

④酢の物・お浸し・吸い物・スープ等にどうぞ。

※冷凍保存できます。
ラップでくるむか、ジップロックで
空気を抜いて、冷凍庫へ。



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