![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159105984/rectangle_large_type_2_1dd1c855a333463d11d4b3ec3cbd59c0.jpeg?width=1200)
膝蓋下脂肪体の運動生理学
📖 文献情報 と 抄録和訳
膝関節症の女性患者における膝蓋下脂肪パッドの局所微小循環に対する大腿四頭筋の等尺性運動の効果
📕Nakanishi, Syoya, et al. "Effect of isometric quadriceps exercise on local microcirculation of the infrapatellar fat pad in female patients with knee osteoarthritis." Osteoarthritis and Cartilage (2024). https://doi.org/10.1016/j.joca.2024.05.009
🔗 DOI, PubMed, Google Scholar 🌲MORE⤴ >>> Connected Papers
※ Connected Papersとは? >>> note.
[背景・目的] 膝関節症(膝OA)患者の膝蓋下脂肪体の局所微小循環を、大腿四頭筋の等尺性収縮運動(IQE)中のIFPの硬度とヘモグロビン濃度の変化を測定することで解明する。
[方法] デザイン:この観察的横断研究では、両側変形性膝関節症と診断された患者を変形性膝関節症群(30膝)、健常高齢者を対照群(20膝)、若年成人を若年群(20膝)に含めた。超音波検査は安静時と等尺性四頭筋運動(IQE)中に実施し、せん断波速度に基づいて膝蓋下脂肪体の硬度を測定した。近赤外分光法により、前(ベースライン)、IQE中(IQEタスク)、IQE後(ポスト)のIPF内の酸素化ヘモグロビン(O2Hb)、脱酸素化ヘモグロビン(HHb)、総ヘモグロビン(cHb)を測定した。 IFPの硬度とO2Hb、HHb、cHb濃度は、グループと測定ポイントの線形混合モデルを使用して分析した。
![](https://assets.st-note.com/img/1729714429-l520qHBI37nEoCjaTUZLX1ON.jpg?width=1200)
[結果]
■膝蓋下脂肪体の局所循環
・膝OA群では、ベースラインと比較してポストで有意な変化は認められなかったが、他の群では有意な変化が観察された(KOA:95%CI[−1.176、0.423]、コントロール:95%CI[−1.452、−0.276]、若年者:95%CI[−4.062、−2.102])。
![](https://assets.st-note.com/img/1729714455-UATFE6I2mzhiu0GYdOoJQCkD.jpg?width=1200)
■膝蓋下脂肪体の硬度
・IQE中、膝OA群のIFP硬度変化は、他の群(KOA:95%信頼区間(CI)[−0.854、0.028];コントロール:95%CI[−0.941、−0.341];および若年:95%CI[−2.305、−1.706])よりも有意に少なかった。
![](https://assets.st-note.com/img/1729714469-TzhKBtqjewQVEH4dZCN2Up3P.jpg?width=1200)
[結論] IQE中、膝OA群では膝蓋下脂肪体の硬度およびヘモグロビン濃度の変化は有意ではなく、膝蓋下脂肪体の局所微小循環障害を示唆している。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
膝蓋下脂肪体は、膝関節、特に変形性膝関節症者のリハビリテーションにおいて注目されることの多い組織である。
この組織は、特に疼痛を惹起しやすいことが分かっており、痛みをアウトカムにすることの多いリハビリテーションにおいては、自然、重要性が高まる組織である。
今回の抄読研究は、この膝蓋下脂肪体が運動によってどのように変化するかという、理学療法士にとっては最も知りたい情報を提供してくれた。
その結果として、変形性膝関節症者においては、膝蓋下脂肪体の局所循環が運動によって変化しにくく、また硬度変化も生じにくいことが明らかになった。
この結果から、やはり病的な膝蓋下脂肪体というものが存在することが分かった。
この次に知りたいこととして、この膝蓋下脂肪体にどのような介入を行うことが局所循環や硬度変化を引き起こすことに効果的なのか、ということである。
⬇︎ 関連 note & 𝕏での投稿✨
📕膝蓋下脂肪体(IFP)の運動生理学
— 理学療法士_海津陽一 Ph.D. (@copellist) October 23, 2024
・膝OA30膝, 健常対照20膝, 若年者20膝🇯🇵
・等尺性の大腿四頭筋運動中のIFPの局所循環, 硬度を調査
🔹局所循環:膝OAでは運動前後で変化なし→循環不良
🔹硬度:膝OA者の硬度変化は他の群より小さかった
膝OA者のIFPは “局所循環不良” を認めるようです😲 pic.twitter.com/VDFR0mViSe
○●━━━━━━━━━━━・・・‥ ‥ ‥ ‥
良質なリハ医学関連・英論文抄読『アリ:ARI』
こちらから♪
↓↓↓
![](https://assets.st-note.com/img/1729714514-nZYkXdWCSi8K6UAlgFELaope.jpg?width=1200)
‥ ‥ ‥ ‥・・・━━━━━━━━━━━●
#️⃣ #理学療法 #臨床研究 #研究 #リハビリテーション #英論文 #文献抄読 #英文抄読 #エビデンス #サイエンス #毎日更新 #最近の学び