語彙コントロール=未習語使用禁止?
こんばんわ。
新米日本語教師のマリです。
非常勤として日本語教師として働いて1年半、半年担任を持った経験を基にお話しします。よろしくお願いします。
授業中やらかした話
4月ごろTwitterで語彙コントロールで論争がおこっていました。そんな最中、みん日の語彙導入でやらかしました。
29課の「ボタンが外れます」を43課で教える「ボタンがとれます」として教えてしまい…しかも、最悪なのが、意味を逆に教えてしまっていました。やらかしたぁぁあああ
元は私が担任をしていたクラスで学生の大半が私への愛があふれ、私が言ったことが120%正しいと思っているようで、次のコマで入られたベテランの先生が訂正したら「あんた間違ってるぜ」みたいな態度をとったとか。混乱させてしまった学生にはもちろん、先生にも申し訳ない。
語彙導入をまともにできていない私ですから、もちろん授業中に未習語を使ってます。未習語もだけど、オノマトペとか言っちゃいがちです。
学生から「○○って何ですか」って質問されて、説明した後でなんでそんな質問したの?って聞き返したら、「先生が今、言いました」って言われるくらいです(笑)数分前の自分が何を言ったかも覚えてない。
持論の語彙コントロール
私が養成講座で教わった語彙コントロールの解釈としては「学生の負担を減らすために行うもの」です。
養成講座の先生から未習語を使ってはいけないとは習いませんでした。
じゃ、学生の負担を減らすために行うって、どういうこと?と思われることでしょう。
学生は毎日、新しい語彙や文法、漢字を学び、同時進行でテストもあり、暗記暗記の日々を送っています。学生の脳みそはパツパツなんです。
だから、授業中「今日のポイントはここだよ!」という学生に一番理解してほしい部分で、学生がスムーズに理解できるようにするために行うのが語彙コントロールです。
今日のポイントを話しているのに、「○○ってなに?」と余計な雑念を学生に抱かせないために、語彙コントロールが必要だと思っています。
新語導入でやらかした私が偉そうに語るなよって感じですが(笑)
未習語は使用OK?
会社の方針によっては、未習語は全く使ってはいけないところもあると聞きました。
私は養成講座で「未習語を取り扱ってもいいけど、気をつけるポイント」として習ったのは下記の2点です。
1.パッと見て、なにか分かるもの
2.学生にとって使用頻度が高い言葉
例えば、私はみんなの日本語17課で「なければなりません」を教える際に、未習語の「マスク」を使って導入や練習を行いました。
コロナ禍で学生にとって耳なじみのある言葉ですし、見ればわかるからです。今後はなかなか使えないネタではありますね…
教案を書く時に気を配る
養成講座時代、同期がおらずマンツーマン指導だったためなのか、教案を書いたら、既習語か未習語かわりと細かめにチェックされました。未習語を使ってたら「どうして使ったのか?ちゃんと調べたのか?」と問い詰められました。
そのおかげか、今でも教案を書く時には調べる癖がついていると思います。あくまで自負があるだけで、人間ですから失敗することもあります。そう、冒頭の失敗談のように…
失敗談の言い訳ですが、同じ日にたまたま別クラスで43課の語彙導入があったんです。なんにせよ私の準備不足か気のゆるみが原因の失敗なので、反省は大切です。でも、失敗したからこそ逆に覚えるし、それも経験です。
学生に謝って、次からは気をつけましょう。ただし、間違いが多いと学生からの信頼はなくなります。
最後に
私はみん日を扱い始めて、たったの1年です。全部の課の全部の文法を担当したわけではありません。そういった自分の未熟さを決して忘れずに、
・未習語をどうしても使わなければならないのか
・「こうしたら面白い授業ができるんじゃないのか」という自己満足になっていないか
・そのクラスのレベルにあっているか
教案を書いている時や授業後の振り返りの時に考えることが、日本語教師として成長していけるのではないかなと思います。
みなさんも、学校や勤務先の方針をベースに学生に合わせて、語彙コントロールを行いましょう。