[嚥下リハビリ]呑み込むためには口を見よう
喉ばかり見ていないか?
はい。喉ばかりみています。言語聴覚士なんて商売につくと、目につくのが喉、のど、ノド。喉ばかり。
摂取嚥下障害のリハビリについて、ポピュラーなのが、嚥下体操とシャキア法。おでこ体操。これで大体できてしまう。困ったらこれ入れとけば、文句は出てこない。
喉を鍛えればいい訳で。
喉より口。
維持期リハビリを何年もやって来て思うのが、口の方が大事なんじゃないかと。
口を開けたまま嚥下したり、口からこぼれたり、嚥下体操やると空気漏れしたり。結構ある訳で。
口から喉に送り込むと言う過程で、人は口を閉じ圧力をかける。嚥下圧と言うものだ。口が開いていたり、口を閉じることが不十分だと、圧力が逃げてしまい、喉に送り込む力が落ちてしまう。
また、舌が前後にうねって食塊を喉に送り込むのだが、これまた力が弱いと誤嚥リスクにつながる。
咽頭期中心の考え方
誤嚥=喉と問題づけられてきた。嚥下リハビリとして、よく教えられるのが、舌骨上筋群へのアプローチだ。
このアプローチは正しい。正しいが故に、口腔期へのアプローチが疎かになってはいないかと苦言を呈したい。
口も鍛える。口も見る。
喉から食べ物が入るわけではない。口から食べ物が入るのだ。ならば、まずは口を鍛える必要があるのは道理ではないか。
口腔器官の評価・アセスメントを行い、口腔器官のトレーニングにつなげる。
しっかりとした口の機能があってこそ、喉の訓練が生きるはずだ。
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