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『雲ができるまで』(永井宏)

【祖父と自分の類似性をそこに発見した】

「雲ができるまで」(永井宏)の一文です。

最近、自分の凶暴性について考えている。

小さなことに苛立ちを覚えたり

人の行動や言動に憤りや怒りを感じる。

頭では、

誰に対しても優しくありたい

と思うけれど

そう思えない瞬間が時々ある。

介護の仕事は優しい人がするもの

そんなイメージが自分の中にもある。

でも、

じゃあ自分がそれに相応しいかと問われると

そうじゃないのかもって思う時がある。

現実と理想の違いに葛藤してしまう。

ぼくが介護の仕事に就いたキッカケは

祖父だった。

大好きでヒーローだった祖父。

その祖父に対する想いから仕事をやってみようと思った。

でも、最近祖父にも陰の部分があったことを思い出した。

お酒を飲んだら怒りっぽくなって口が悪くなった。

そんなある日、祖父と喧嘩したことがある。

原因はぼくにあるのに

無茶苦茶なことを言って怒らせてしまった。

その時の祖父の怒った表情と声と言葉に

あの時、子どものぼくは恐怖を感じた。

大好きだった祖父を

嫌いって思ってしまったんだ。

祖父の家から帰る時に

挨拶もせずに帰ってしまった。

そのことがずっと引っかかっていた。

その後、祖父が亡くなるまで

うまく仲直りができなかった。

それがずっと心残りだったんだ。

ぼくは自分から謝れなかったことを後悔している。

あんなにしてくれたのに

ほんの些細なことを

自分の都合で

自分の勝手な振る舞いをしながら

責任は相手にあるかのようにして

自分は悪くないって

自分を正当化するように

生きる道を選んだ。

感情だけを振り回して

わがままな態度だった。

そんな風に今は思う。

たぶんその罪滅ぼしをしたいって

ずっと思っていた。

でも、ぼくはそれを忘れていた。

ぼくは自分がちゃんと謝れなかったことを

忘れてしまっていた。

良いところだけを残して

見たくないところは隠していた。

なんか物を沢山詰め込み過ぎた押入れみたいだ。

崩れてくるって分かっているから開けられずにそのままにしている。

そんな感覚だ。

ぼくの怒りは

相手にちゃんと相手にされない時に起こるんだと思っていた。

だが、違った。

自分勝手な振る舞いで相手を不愉快にさせておいて、

それでいて相手のせいにしている自分がいる時にイライラするんだ。

たぶん、そうなんだ。

自分の変に歪にできたプライドが自分の根幹にある。

一度それを折らなきゃいけないのかもな。

そこに根を張っているかぎり変化はない。

それが変われるキッカケかもしれない。

今でも祖父はぼくに色々教えてくれる。

やっぱり

祖父は僕のヒーローなんだ✨

#雲ができるまで
#永井宏

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