お菓子作りに初挑戦した長男が手にしたもの。
「お母さん。僕も何かお菓子作りたい」
ある日、長男が急に言いだしました。二男が夏休みにみたらし団子を作ったのを見て、長男もお菓子作りをしたかったみたいです。
長男は慎重な性格で、めったに新たな挑戦をしようとしません。しかし、今回は真剣なまなざしです。オーブンで焼くお菓子を作りたいと言います。
クッキー?
ケーキ?
すると、ネットでレシピを探し出した長男。
見つけたのは、たまごボーロでした。
このレシピを参考に、2人で調理を開始しました。
(二男は友達の家に遊びに出かけて不在です)
手順に従って作っていきます。
まず、卵黄と卵白を分けるのに苦戦しました。
卵黄が、何と双子!何とか分けて、ボールに入れた瞬間に写真に撮ろうとしたら、卵黄が割れました…写真に収められず、残念です。
レシピに「よく混ぜ合わせる」と書いてあるものの、お菓子作りの経験が乏しい私たちには、どれぐらいまで混ぜ合わせたらいいか分かりません。とりあえず、卵黄の色が白っぽくなるまで混ぜて、片栗粉を加えました。
丸めやすい固さにを目指してヘラで混ぜます。しかし卵黄が大きいからか、生地がどう見てもゆるい。まるでマヨネーズみたいです。
固さが足りないので、長男が片栗粉追加を決断しました。
まずは10g追加。まだゆるいので、さらに5g追加。それに伴い、砂糖も小さじ1追加しました。
すると、形が作れそうな固さになってきました。牛乳を入れるか迷いましたが、長男が「ゆるくなるから牛乳なしでいい」というので、その言葉に従いました。
直径1センチのボール状を心がけるものの、どうしてもうまくいきません。
「同じ大きさにするのって難しいね。ねばねばする」
丸めているうちに生地が手にくっついてしまうので、手早く丸めようとするも大きさがそろわず、形もまちまちです。粘着く生地に苦戦しているうちに、「ま、いっか!」と2人で開き直って、それぞれの大きさや形で丸めることにしました。
形が大きいので、オーブンで焼く時間を18分にしました。
予想より大きくなりましたが、どうにか焼き上がりました。
焼きたてを味見したところ、サクッと感が少なく、ほろほろするだけです。
少し冷ましてからもう一度味見したら、サクッと感が出ました。牛乳入れてたら、もっとカリッとしたかもしれないと思いつつも、優しい甘さがクセになってつい夢中で食べます。
すると長男がぼそっとつぶやきました。
「お菓子作りは前からやってみたかったけど、やっぱり楽しいね。もっといろいろ作りたいな」
どうやら、お菓子作りの楽しさに目覚めた様子。いいね!
「じゃあ、今度一人で作ってみる?」
私が聞くと、長男は首を横に振りました。
「ううん、お母さんと一緒に作りたい。難しいのにも挑戦したいから、お母さんと一緒がいい」
なるほど。難しいのって何だろう…
お菓子作りが得意でない私は、少しだけ心配になります。しかし、本人のやる気を削ぎたくありません。せっかくならば、やる気のある時に力を伸ばしたい。
「わかった。じゃあさ、作りたいレシピ調べておいてね。また一緒に作ろうね」
私が約束すると、長男はニコッと笑いました。
きらきらした笑顔を見ると、私まで嬉しくなります。
何よりも、新しいことに尻込みしてしまう長男が、自ら挑戦したいと言ってくれたことが嬉しいのです。その挑戦が上手くいって、成功体験がひとつ増えたのも喜ばしいこと。こうやって経験を積んで、挑戦への意欲をのばしたい。だから、長男に「もういい」と言われるまでは、お菓子作りに付き合います。
一緒にお菓子を作れるのも、あと何回かな?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?