漫画みたいな毎日。「クリスマス後記。サンタクロースも間違えることがある。」
クリスマスが無事に終わった。
というか、もう大晦日。
この記事を投稿しそびれていた。
なぜなら、子どもたちに見られないように、見られないようにと、細心の注意を払って書いていたからだ。
今年のことは、今年のうちに。
クリスマス後記とはいえ、かなり出遅れているけれど、どうか書かせていただきたい。
イエス・キリストの生誕祭前夜、子どもたちは、サンタクロースが訪れるのを楽しみに待っていた。二男と末娘はカレンダーに印をつけ、あと何日、あと何日と心待ちにしていた。指折り数えるとは、こういうことを言うのだなぁ、と眺めていた。
毎年、子どもたちは、サンタクロースに手紙を書いている。
末娘の手紙は二男が代筆してくれていた。
動くピンクのワンちゃん。
電池で動くぬいぐるみの犬である。赤ちゃんは好きではないけれど、ヤギや猫や犬は好きな末娘らしい気もする。
さて、二男は、昨年も一昨年も、その前の年も、その前も・・・レゴ一択。
決めたら早い二男は、10月くらいからサンタさんからもらうプレゼントを決めていた。
恐竜も大好きな彼が今年選んだのは、
レゴ・ジュラシック・ワールドシリーズ。
ふむふむ、そうきたかね。
なんとな〜くリサーチした結果、彼が希望しているのを確認できた。
おぉ、なかなか豪華なセット。しかし、同じ品物でも値段に幅がある。なるべくリーズナブルな物をとネット内を探し、お!これはお得!と定価より大分お得な品を発見し、ポチッとしカートに入れる。よしっ!
さて、長男。
この方は、毎回毎回、ギリギリまで迷う。
年齢からいっても、サンタクロースの存在について当然ながら、疑問に思っている節があるが、特に確認することなく、ここまで来ている。
クリスマス一週間前。
何を注文するにもギリギリである。
どうするんだい?!長男!
ハラハラするが、あからさまにハラハラできない。長男にバレるということは、トップダウンで下の二人にまでわかってしまうということでもある。
夫の提案、「胴長にしたら?」胴長とは、水の中に入って作業できる長靴一体型の作業着である。
「英語辞典セットとか?」と言ったら「のび太の家じゃないんだから!」とツッコミが入った。
「必要だけど、クリスマスプレゼントはそういう実用的なものじゃないのがいい。」
わかる。
私も末娘に「お母さん、クリスマスプレゼント何が欲しい?あれかな、ほら、忍者?壊れちゃったでしょ?サンタさんに頼んだらいいんじゃない?」と言われた。
ここで末娘が言う忍者とは、〈ニンジャーマンクッキー〉ではなく、我が家のフードプロセッサーである。
名称が〈Ninja〉なのだ。
様々な食材を細かくしたり、変身させるから〈忍者〉と名付けられたのだろうか。あるいはブレードの形から手裏剣を連想したのだろうか。知人から使わないからと譲り受けたのだが、最初にこの名前を聞いたとき、ネーミングした人はどんな人だろうと思いを馳せた。忍者に憧れた子どもが、大人になり、開発者として働いてるのだろうか。
このところ、フードプロセッサー・忍者の調子がイマイチである。
部品が摩耗してしまい上手く作動しないことがあるのだ。でも、まだ誤魔化し誤魔化し使えないことはない。
実用性でいったら、フードプロセッサーがありがたいけれど、クリスマスのプレゼントにもらえるなら、画集や絵本やアクセサリーが嬉しい。
だから長男の「必要性でいったら胴長だけど、サンタさんに頼むなら、違うものがいい。」という気持ちもわかる。
プレゼントって、必要性や実用性だけでなく、心がちょっと踊るような、日々の景色に彩りを添えるような、そういう要素のある物を贈るのが好きだし、贈られたら嬉しい。
長男は、あーでもない、こーでもない、と悩んでいたが、「レーザーカッターとか、アウトドア用の極寒地対応テントとか寝袋とか、欲しいものは色々あるけど、サンタさんの予算では厳しいだろうし、サンタさんにお任せする。サンタさんは、いつも何処からか見ていてくれるんでしょ?だから任せる。」という結論に達した様だった。
レーザーカッターって・・・何に使うんですか。段ボールで、コンターとか作って、地形の模型とか作るつもりなんだろうか。
調べたところ、レーザーカッターで、アクリル板に、絵を描いたり、本格的なものが色々作れるらしい。今は家庭用レーザーカッターという物も存在していて、家庭でも、買えないことはない価格である。
それにしても、「おまかせ」とは、サンタさんへの信頼度が半端ない。
そして、信頼度が上がれば、上がるほど、プレッシャーも増すのだった。
日頃からの長男の行動・発言・興味対象を総括し、夫と話し合う。
そしてサンタさんに発注。
到着日は12月23日。
ギリギリもギリギリだ。
大雪などで配送に送れが出たらアウトだ。
しかし、後になって、このハラハラは序章に過ぎないことがわかるのだった。
イエス・キリスト生誕前夜祭は、長男がケーキを焼き、夫と子どもたちがニンジャーマンクッキーを作り、いつもよりもちょっとご馳走を食べ、林檎シードルが放物線を描き、あとは、サンタクロースを迎えるのみとなっていた。
子どもたちは、毎年、窓際にサンタさんにお茶とクッキーと梅干しを用意している。
「サンタさんは、梅干しが好き」というのが、我が家では定説となっている。
それに加え、「今まで、トナカイに何にも用意していなかったんだよね。悪いことしたよねぇ。」と長男が言い出し、トナカイ用の人参と飲み水がデザート用のお皿に用意された。
夫が、「あ、そういえば、赤鼻のトナカイの英語の歌によると、トナカイは9頭立てらしいよ。」なんて言うものだから、「え?そうなの?人参足りないんじゃない?!」と、もう少しで人参を9本用意しそうになる子どもたち。
「きっと皆で分けるよ!他の家でも、人参をもらってるかもしれないし!」と思わず止めてしまった。
私と夫で、9本の人参を翌朝までにどうにかするのは大変だ。人参スティックにしたって食べ切れないだろう。隠すのだって大変だ。
子どもたちは、一本を分けられるようにと、ご丁寧に包丁を用意していた。人参を沢山食べなくて良いようだ。
子どもたちは、「早く寝なくちゃ!お父さんとお母さんも早く寝て!サンタさんが来れないから!」と急かされ、一同一斉に就寝。
時は、深夜2時。二人無言で布団を抜け出す。
さて、ここからがサンタクロースの使者の仕事である。
サンタクロースとトナカイにお供えされたものを夫と食べる。
クッキーと梅干しの合わせってどうなの?
梅干し3個はキツイなぁ。
お茶のおかわりが出来るように、ポットもあるよ、至れり尽くせりだねぇ。
トナカイは、一頭ってことで。包丁は使わなくていいね。
いや、何頭かで来てても、適当に争いつつ食べるんだよ!
などと会話しながら、プレゼントを梱包しようとして、レゴの箱を手に取った私の目が泳ぐ。
あれ?ちょっとまって?これって二男が手紙に書いてたプレゼントじゃないかも?!
慌てて手紙を確認する。
「バリオニクスの水上脱出」をください。
・・・手元のプレゼントを確認する。
「レゴジュラシック・ワールド ギガノトサウルスとテリジノサウルスの猛攻撃」
ちょっとまった~!!!!
違う!違うよ?!何で?!!!!!
私の頭の中は、軽くパニック状態である。
「注文履歴確認してみた?」と夫に言われ、冷静さを取り戻そうとPCの履歴を確認する。
10月に注文した品物は、届いていたものと相違ない。
・・・曖昧な記憶を遡る。
そういえば、二男は、「これがいいけど、最新のレゴジュラシックで、高いしなぁ。でもいいなぁ。」と言っていた。「これがもらえたら嬉しいなぁ〜。」くらいのことは言っていたと思う。
私の記憶も定かではない。
しかし、注文したということは、それを希望していたはずである。
はて・・・
考えられるのは、二男が途中で希望の品を変更したということだ。
やたらと、11月くらいから、「水上脱出!」という言葉を繰り返し耳にしてはいたが、私は注文してあるから大丈夫!と勝手に安心していたのだ。
私は、「注文したのは、二男の希望している物」と思い込んでいたのだ。
「違った・・・」と夫に報告すると、「もうどうにもならないから、なんとかフォローするしかないよ!」
確かに、それしかない。
今、注文し直しても、どんなAmazonも楽天も、ヨドバシ・ドット・コムのお急ぎ便も間に合わない。
何より辛いのは、二男が、がっかりすることだ。
泣かれたらどうしようかなぁ・・・。
ごめんよ、二男。
不安なまま、朝を迎え、子どもたちは就寝時間が遅かった割には早起きしてきた。
「プレゼントあるかな?どこにあるだろう?」とわさわさと部屋の中を探して、「あった!これが長男のかな?これは二男の?これは末娘のじゃない?」と言いながらリビングにプレゼントを持ってくる。
「さっさっと着替えて、みんなで開けようよ!」
夫と私は、目配せしながら、二男の様子を伺う。
あぁ、がっかりして、泣いたらどうしよう。仕方ないけど、どうフォローしよう。
末娘は、希望通りの電動ワンちゃんに大喜び。
長男は、サンタさんにお任せで、家庭用3Dプリンターをもらった。「わ!これが来た!」と喜んでいた。
さて、二男だ。
「あ!!!!あれ?!!!!」
・・・夫と私は目を合わせつつ、ドキドキ。
「あ!!!予想していたの違う!!!!」
やっぱり?!違うのね?!
「え?違うのきちゃったの?」と冷静を装い尋ねると、
「うん!嬉しい方に予想外~!!!!!!やったぁ~!!!!」
・・・・よ、良かった。
私と夫は胸を撫で下ろした。
どうやら、希望としては、注文してあったものが良かったらしいが、ちょっと高価だから無理かなと思って、途中で変更したらしいことがわかった。
なんだよ~遠慮すんなよぉ~!!!!
びっくりしちゃったじゃないかぁ〜!!!
心の中で力いっぱい絶叫した私だった。
こうして、最後まで、ドタバタを繰り広げつつ、2022年のクリスマスは無事に終わったのだった。
サンタさんだって、間違えることもあるよ!とフォローするシュミレーションを数パターン考えて眠りが浅くなっていたが、杞憂に終わった。
私と夫へのクリスマスプレゼントは、子どもたちの満足そうな顔である。
オトウサンタ、お疲れ様でした。
そして、クリスマスが終わったと思ったら、お正月への準備が私を待っている。
元気に乗り切りたい。
皆様、一年お疲れ様でした!
まだまだ仕事だよ〜、という方も、いらっしゃると思います。お仕事してくださる方のお陰で日々暮らしが成り立っています。ありがとうございます!
疲れが出やすい時期ですので、皆様、どうぞご自愛くださいませ。
おまけのクリスマス追記。
我が家のPCが、3Dプリンターのソフトに対応しないことが判明・・・。
ギャー!どうする?!
(夫が対策思案中。)
成り行き任せのB型家族。
最後までワアワアとしたクリスマス。
終わり良ければ全て良し。