日本扇の謎 有栖川有栖 読書感想
記憶喪失の青年が持っていた日本扇 手がかりはこれだけとなる
扇から彼の家族が割り出され、無事に家へ戻ったはずだった
そして京都で密室殺人が起きた
火村准教授の元へ声が掛かる 作家の有栖川も一緒に同行する
殺人の後、姿を消していたのはその記憶喪失の青年だった
国名シリーズ新作
まさかとは思うけれど、これを最初に読む人はいないでしょう
国名シリーズとは別に作家有栖川シリーズを読んだ人達向けの作品となっている
まず密室だけれど、すごいトリッキーなトリックがあるわけでもなく、なんとこれすごい結末でしょう!というわけでもない
人のドラマの部分がしっかりと書かれているミステリー
記憶喪失の青年の人生をゆっくりと辿って、終結していくような感覚
序盤を読むとまさかこんな展開になるとは思わなかったな
しかしあのタイトルをつけている話、まだ続いていたのか
インドでのネタだけじゃなかった
読後はずっと日本庭園で舞う扇が消えていくようなイメージとして残った
少し寂しい
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