就活シェアハウス 御木本あかり 読書感想
家の持ち主であり料理研究家だった歌子
元教師で今は新たな就職先を探している厚子
ケチな旦那と離婚し次のパートナーを見付けたい瑞穂
そしてこのメンバーに少し認知症の入った恒子が加わる
坂の上の住宅街にあるシェアハウス
翔太はそこで秘書という名の雑用としてバイトをしている
翔太の彼女である美果は翔太の話を聞いてシェアハウスで暮らしている人達に辛辣な意見を述べていた
リタイアした後にどう生きるか
小難しい話ではない
ずっと教師を続けていたから、新しい職もあるはず、
料理研究家だったから、レシピ本も発売できるはず、
新しいパートナーも見つかるはず
甘い考えだと、一般の人の意見だと一蹴するだろう
でも何かにしがみつきたい、という気持ちもわからなくはない
だってもう動けません、何も覚えられませんだったら諦めもつく
でも山に行けるくらい元気
それならまだ何かしたいと思うのは仕方ないんじゃないかな
それと読んでいて思ったけど、友人同士でシェアハウスするにはお金はやっぱり必要
お金を持っていても子供のピンチに使ってしまう
そして自分の老後がままならなくなってしまう
それも人生
しかしここまでお金渡しても、子供の件を隠していたのには引いた
ある意味復讐だったんだろうな
パートナーがまともで良かった
楽しく終活シェアハウスという印象はなかった 楽しいだけじゃなく苦しいこと、困難は生きている限り振りかかって来る
お金は大事にしようね、というのが込められている