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子どもの睡眠障害にどう向き合うか?
この記事は概日リズムの紹介や一般的な治療方法の紹介であって、個人での治療を推奨するるものではありません。問題に直面している場合は必ず医療機関を利用してください。
睡眠障害
子供の睡眠問題は、親にとって心配の種です。夜勤や海外旅行に行かなくとも、発達障害などを持つ場合、しばしば生体リズム(サーカディアンリズム)の乱れが見られることがわかっています。
サーカディアンリズムとは?
サーカディアンリズムは、日本語で概日(がいじつ)リズムとも呼ばれ、私たちの体内時計によって制御される自然な生体リズムです。このリズムは約24時間周期で、睡眠や覚醒、体温、ホルモンの分泌などを調整しています。
体内時計の3つの要素
入力系:体内時計をリセットする要素で、太陽光や食事の時間、社会的な活動、運動などが含まれます。
振動体:体内の発振器で、自然なリズムを生成します。
出力計:体内時計からの指令を受けて、睡眠や覚醒、体温調節、ホルモン分泌などの生理活動を調整します。
睡眠障害の発生メカニズム
発達障害や精神疾患がある場合、これらの体内時計の同調がうまくいかず、時差ボケや夜勤などと同様の状況が生じます。特に発達障害のある子供たちは、その生体リズムが環境に適応しにくいため、生活リズムがズレやすくなると言われています。
対処法:光療法とメラトニン療法
睡眠障害には次のような治療が取られることあるようです。
光療法:朝、起床後に2500ルクス以上の光を45分間浴びることで、体内時計をリセットします。この治療は、光がメラトニン(眠くなる)の分泌を抑制し、自然な覚醒を促すため効果的です。入力系を調整するようですね。
メラトニン療法:医師の指導のもと、夜間のメラトニン摂取を通じて睡眠を促進します。出力系を調整することになるようです。
なお光療法をを推奨するサイトでは、以下の商品を推奨しているようです。
以下はたまたまAmazonで見つけた類似品のようです。
起きたらこれを浴びることで、次の日の起床時間を調整するという戦略のようです。
なお、寝ているのに浴びせても意味が無いようで、商品の写真にあるように目で光を感じることが必要なようです。
よく映画にある「窓から光が差し込んで爽やかに目が覚める」は違うということですね。あれはあくまでも演出だと。
ただ文献によってはあまり差が出ないともあり、効果のほどはわかりません。
日常でできること
朝の日光浴:朝起きたら、できるだけ外で自然の光を浴びることが推奨されます。室内の光ではなく、自然光が最も効果的です。
夜間の光の避け方:夜は、特に青い光(スマホやタブレットの画面から発せられる光)を避けることが大切です。これにより、自然なメラトニンの分泌が促され、睡眠の質が向上します。
子どもの睡眠障害を理解し、適切に対処することで、お子さんも母親もより良い毎日を過ごすことができるようになります。
網膜にあるメラノプシンは青い光に反応してメラトニンの分泌を抑制する(眠くならない)ため、入眠しにくいと言われています。そこで眠る前にスマートホンを見ないことが良いといわれています。
このほか、根拠があるかわかりませんが、支援者によっては、「昼でも寝室にスマホを持ち込まない」と言います。これは、その部屋で覚醒することを脳が覚えてしまうからと聞いています。
昼までも寝室でダメというのは意外ですね。
こちらも根拠がありませんが、我が家では夕食後はなるべく白色LEDの照明は消しています。これも同じ理由からです。
昔の電球とLED電球の電球色の波長成分が若干違っているらしいので、昔ながらの電球に戻したいのですが電気代や交換の手間を考えるともう戻せません。
こちらは追記
LED照明の光はそれほど気にする必要はないようです。
https://www.jlma.or.jp/jcie/pdf/cie/CIE_Position_Statement_on_Blue%20Light_Hazard_jp.pdf
こどもの睡眠リズムの低下は、特に食事や片付け、洗濯など予定が狂うことから特にお母さんのストレスにもなります。
そこで、父親の出番かもしれません。
<参考文献>
W. Walker et al. "Circadian rhythm disruption and mental health." Translational Psychiatry, 10 (2020). https://doi.org/10.1038/s41398-020-0694-0.
Mark R. Smith et al. "Phase advancing the human circadian clock with blue-enriched polychromatic light.." Sleep medicine, 10 3 (2009): 287-94 . https://doi.org/10.1016/j.sleep.2008.05.005.
<画像について>
画像はDALLE-3で生成。
起きたのは朝10時だけど、起きたからOK!ぎりぎりセーフ!