透影 弦

創作好き。短歌, 俳句, 小説, イラスト, 創作関連の記事など。空想と現実の狭間の表現が好み。 作品のまとめに加え、創作で感じたこと、役立ちそうなことなど、まずは自由に発信してみます。

透影 弦

創作好き。短歌, 俳句, 小説, イラスト, 創作関連の記事など。空想と現実の狭間の表現が好み。 作品のまとめに加え、創作で感じたこと、役立ちそうなことなど、まずは自由に発信してみます。

マガジン

  • 短歌倉庫

    短歌(自選、週まとめ、企画など)

最近の記事

  • 固定された記事

9月短歌自選と作風の話

こんばんは、透影です。 月末ということでお気に入りの短歌を集めました。 後半は、自分の短歌の作風の話です。 サムネのうたも、闇に纏わりつかれている感じが好きだったんですが、入れ忘れたので、捩じ込んでみました。 ▼9月短歌自選 9月の収穫は計32首、連作2つでした。 ひと月を通して、夜とアイデンティティを題材とした短歌が多かったですね。 ▼短歌の作風の話 応募していた短歌コンテストの結果が返ってきまして、掠りもしてませんでした。それ自体はよくあることだと思います。

    • 「そうだね」がずっと欲しかった

      呆気なくって満たされなくて莫迦みたい苦い 「そうだね、ごめんね」という小さな共感をずっとずっと渇望していたはずなのに、いざ目の前にすると私は幸せになれなかった。 理由はうっすら、知っている。 「わかって」ほしかったけど、私は「わからせた」から。歩み寄って欲しかった。理解しようとしてほしかったんです、本当は。 だから、悲しくて苦しい。 自分のそんな気持ちを諦めたこと、諦めたとたん状況が少し変わりはじめたことがとても悔しくてやるせないです。 こんな、こんな、呆気ないものな

      • 短歌以外にもなにか発信できないか考えています……面白いことがやりたい。

        • 10月、11月短歌自選

          お久しぶりです。透影です。 更新さぼっていたので二ヶ月分まとめて!

        • 固定された記事

        9月短歌自選と作風の話

        マガジン

        • 短歌倉庫
          11本

        記事

          短歌週まとめ | 23.10.21-10.31

          うしなうことを忘れてしまう愚かにも 握りしめては信じてすすむ ぐるるると鳴っても夕飯出てこない となりのうちは魚みたいね 連作「月を食む夜のとも」  ミルクティー抱えて眺める月食に 秘密をそっと送り出したら 欲しがりの月を満たして 空っぽになったカップと冷えた指先 月の夜に浸りたいから悪あがき コーヒーをやめカフェオレにする イマジナリーフレンドとする月見会 線路の先は二手に分かれ 折れ曲がる手足を伸ばし這い出ればお化け南瓜に仁王立ちされ 「ハロウィン」

          短歌週まとめ | 23.10.21-10.31

          短歌週まとめ | 23.10.14-10.20

          昇る日が黄金(こがね)にかがやく朝だから金木犀を吸って始まろ 店先で早咲きにけり竜胆のしづやかに落つ朝の涙に ありあけの月さえ光に食べられて入れ替わってくあしたの月と 暗い夜が明けなくてもいい ひとりでも人工灯のしたで踊るよ 夜が明ける匂いがします 冷たくて優しく肺を包み込むような 白みゆく空に境界線あれば どこにいるのか迷わないのに おひさまと珈琲ならば珈琲で 目覚まし時計は聞こえないから 朝を待つ桃色の空の鮮やかさ 光のシャワーを浴びてるような 朝の色が迎

          短歌週まとめ | 23.10.14-10.20

          短歌週まとめ | 23.10.7-10.13

          アルコールの溶けた世界はちょっとだけ歪んでみえた羊が一匹 赤、赤、黄。紅葉愛でる人々も枯れ葉を軽々踏みにじるので 人知れぬ骸骨踊る深夜四時 宴の終いに突き立てる大腿骨  ポキポキ、ポキッ全身鳴らし Let's enjoy!! ブレイクダンスをまだ見ぬあなたへ 霧雨に押しこめられた夜だから紅茶を蒸らす明日のために  ひととせの木犀の香忘れにし おもひでだった褪せし花びら 順番に目が覚めていく街並みは ほんものでしたほんものでした 風にのり隣街からきたうすい金木犀の

          短歌週まとめ | 23.10.7-10.13

          短歌週まとめ | 23.9.29-10.6

          皓月は帰らぬ君を待ち侘びて無人の道を照らし続けた 背の老いた松に登れど月影は遠く遠くて懺悔もできず そういえば自由に詠んでたはずだった赴くままに心隠して 暗がりの夜道に潜む黒猫とまた目が合って顔馴染みかな インディアンポーカーだって嘘だけじゃ勝てないですよ黙って笑え ひととせの木犀の香僅かにも思い出せない。あなたの声も 空想の庭で見上げた朝焼けの薄藤のただ麗しきこと 満月が夏を拐っていったのだ 冷たい風に頬を打たれた ざらざらの梨の酸味に懐うのは家に独りで待つ

          短歌週まとめ | 23.9.29-10.6

          来月は定期更新にチャレンジしてみたいです。現状、思ってるだけですが……

          来月は定期更新にチャレンジしてみたいです。現状、思ってるだけですが……

          初コミティア参加レポ

          友人に誘われて、9/3のコミティア145に売り子としてサークル参加してきました。 事前準備をしていても戸惑ったので、覚書として、コミティアの概要・特色と参加時の注意点をまとめてみました。 コミティア概要 コミティアは一次創作限定の同人誌即売会です。年に4回、東京ビックサイトにて開催されています。 「自主制作漫画誌展示即売会」と称され、その名の通り、漫画が中心となっているように感じましたが、イラスト、小説、短歌、音楽などの様々なジャンルから参加者がいらっしゃいました。短

          初コミティア参加レポ

          8月短歌自選 +α

          お久しぶりです。透影です。 時が経つのは早いもので、もう夏も終わりますね。春の終わりから少しバタバタしていたのですが、少しずつ短歌を詠む余裕が出てきました。 ▼8月自選 ▼5~7月ダイジェスト ▽余談 「短歌を詠むこと」 まだまだ短歌歴は浅いのですが、詠むようになってからは四季折々の表情の差がいとおしく、その分だけ過ぎてしまう季節には大事なものを失うような寂しさがあります。 また一年もすれば季節は巡ってきますが、その時の私は「いま」とは違う感じ方をするかもしれない。

          8月短歌自選 +α

          アクシデントが発生していてしばらくこちらに浮上できておらず、コメントやお礼が滞っていてすみません。遅くなってしまって恐縮ですが、少しずつ処理しているので落ち着いたらお返事させてください。 記事も更新できていないので最近の短歌をひとつ。

          アクシデントが発生していてしばらくこちらに浮上できておらず、コメントやお礼が滞っていてすみません。遅くなってしまって恐縮ですが、少しずつ処理しているので落ち着いたらお返事させてください。 記事も更新できていないので最近の短歌をひとつ。

          短歌自薦「水」

          こんばんは、透影 弦です。 今回の短歌のテーマは「水」です。 水って心みたいだと思いませんか。 明確な形があるわけではなく、染まる色も、流れる音もそれぞれ違って。 不確かな存在であるのに、どこまでも繋がってせかいを巡っている。 一雫に願いを込めて詠みました。 くちおしい 岩の裂け目の清水よ ては届かずに毒がまわった 空想で散った桜は入水し、 流されるまま何処へ行きつく 散り果てた桜の破片に埋まったら 知られぬままに溶けてしにたい 色のない無機質な線 水彩で温かくし

          短歌自薦「水」

          【短歌】春に一歩を踏み出したい | ライラック杯

          ライラック杯短歌部門への参加作品です。 テーマは春。 一歩前へ踏み出したい、変わりたい、成長したいという願いを込めて詠みました。 タンポポの綿毛みたいに軽い羽根 隠れてるなら旅立ちたいの 春風の愛でる若葉は陽を受けて ただひたすらに青く大きく 深々とおじぎをした花寂しくて くるりと回すと見違えて華

          【短歌】春に一歩を踏み出したい | ライラック杯

          桜咲く季節になりました/ 短歌自選「春」

          桜も次々と咲き始め、すっかり春ですね。 初めまして。透影 弦と申します。 普段は青い鳥にて短歌を詠んでいます。 「春」の短歌、計10首をまとめました。 張り切って画像も作ってみましたので、楽しんでいただけると嬉しいです。 ▽桜水溜る歩道の窪みの花びらを静かに触れる雨が上がった 膨らんだ蕾もほどける春の風恥ずかしそうな早咲く桜 手に持った桜ドーナツのあなの先同じことするきみの微笑み 満開の桜並木の端っこで優しい調べを聴き続けたい 惹かれ行く神社の隅の葉桜は懐かしく咲

          桜咲く季節になりました/ 短歌自選「春」

          短歌のまとめを作るにあたり、慣れない画像編集に苦労しています。でも、短歌だけじゃなくて画像のデザインにも個性が出るものですね。フォントだったり画像の選択だったり、自分の感性がどことなく滲んでいる。私は感覚を映し出す行為全般好きなので、楽しくなりそうです。あとは焦らないことですね。

          短歌のまとめを作るにあたり、慣れない画像編集に苦労しています。でも、短歌だけじゃなくて画像のデザインにも個性が出るものですね。フォントだったり画像の選択だったり、自分の感性がどことなく滲んでいる。私は感覚を映し出す行為全般好きなので、楽しくなりそうです。あとは焦らないことですね。