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短歌週まとめ | 23.10.7-10.13
アルコールの溶けた世界はちょっとだけ歪んでみえた羊が一匹
赤、赤、黄。紅葉愛でる人々も枯れ葉を軽々踏みにじるので
人知れぬ骸骨踊る深夜四時
宴の終いに突き立てる大腿骨
ポキポキ、ポキッ全身鳴らし Let's enjoy!!
ブレイクダンスをまだ見ぬあなたへ
霧雨に押しこめられた夜だから紅茶を蒸らす明日のために
ひととせの木犀の香忘れにし
おもひでだった褪せし花びら
順番に目が覚めていく街並みは
ほんものでしたほんものでした
風にのり隣街からきたうすい金木犀の残り香を吸う
吐きだした夜の空気が冷たくて振り返るけどまだ秋のよう
追いかける背中は遠くなっていく
もうみえないかもうみえないや
軽やかなすてっぷでゆくネオン街
ケーキやさんが夢を見ている
からっぽのショーウインドウ
明日には魔法の粉が買えるのでしょう