短歌週まとめ | 23.10.14-10.20
昇る日が黄金(こがね)にかがやく朝だから金木犀を吸って始まろ
店先で早咲きにけり竜胆のしづやかに落つ朝の涙に
ありあけの月さえ光に食べられて入れ替わってくあしたの月と
暗い夜が明けなくてもいい
ひとりでも人工灯のしたで踊るよ
夜が明ける匂いがします
冷たくて優しく肺を包み込むような
白みゆく空に境界線あれば
どこにいるのか迷わないのに
おひさまと珈琲ならば珈琲で
目覚まし時計は聞こえないから
朝を待つ桃色の空の鮮やかさ
光のシャワーを浴びてるような
朝の色が迎えるたびに変わるのは
「明日」に込めた願いによって
ぽってりと砂山に旗
見つからぬ宝も骨も人も泪も