今回は、「ビジネスアジリティ」の基準とその計測方法に関する記事です。
昨今は、DXの追い風もあってか「ビジネスアジリティ」という言葉をよく耳にします。
どのような組織であれば、「ビジネスアジリティが備わっている」と言えるのでしょうか。そして自分が所属している組織の「ビジネスアジリティ度合い」が気になりませんか?
今回は、「ビジネスアジリティ」の”基準”と”測定方法”を”SAFe”というアジャイルのフレームワークを用いてご紹介します。
ビジネスアジリティとは
市場や環境の変化に生産的かつ費用対効果の高い方法で迅速に適応する組織能力のことを指します。
しかし、この説明では具体性に欠けています。何を根拠にビジネスアジリティと判断すればよいのでしょうか。
明確な基準であれば、ビジネスアジリティを理解する手助けにもなります。
ビジネスアジリティの基準、測定方法
「SAFe」というビジネスアジリティを実現するためのフレームワークがあります。具体的には、リーン、アジャイル、DevOpsを導入する際のフレームワークであり、ナレッジベースで構成されています。詳しくは以下の記事をご覧ください。
このSAFeにビジネスアジリティを測る「ビジネスアジリティ・アセスメント」というものが存在します。
いくつかの項目に答えることで現状を表したレーダーチャートが出来上がります。
このビジネスアジリティ・アセスメントは、SAFeの中で定義された7つのコアコンピテンシーをベースとして作られています。
コアコンピテンシーが満たされていたら、SAFeを実施できている組織=ビジネスアジリティな組織、つまりビジネスアジリティの基準と言えます。
SAFeのコアコンピテンシーは以下の7つです。
各コアコンピテンシーの詳細については以下のサイトを参照ください。
アセスメントのチェック項目は以下のようなものです(原文を意訳したもの)
チェック項目は他にもありますが、上記であげた項目だけでも単にスクラムなどが実施できていればビジネスアジリティというわけではないことが分かります。
顧客中心のアプローチや今後のビジョンについて共有されていたりすることがビジネスアジリティを高め、ビジネスアジリティに必要な要素であり、基準ということです。
ビジネスアジリティ・アセスメントのチェック項目一覧
全チェック項目をご紹介します。以下の6つの選択肢から回答して点数を算出する仕組みです。実際のアセスメント表(EXCEL)のダウンロードURLは、記事の最後に載せております。そちらからご確認ください。
チーム&テクニカルアジリティ (TTA)
アジャイルプロダクトデリバリー (APD)
エンタープライズソリューションデリバリー (ESD)
リーンポートフォリオマネジメント (LPM)
リーンアジャイルリーダーシップ (LAL)
オーガニゼーショナルアジリティ (OA)
コンティニュアスラーニングカルチャー (CLC)
ビジネスアジリティの基準、測定方法のまとめ
今回は、「ビジネスアジリティ」の基準と測る方法としてSAFeの”ビジネスアジリティ・アセスメント”をご紹介しました。
単にアジャイル開発をしていることがビジネスアジリティではなく、顧客中心のアプローチや今後のビジョンについて共有されていたりすることがビジネスアジリティを高め、ビジネスアジリティに必要な要素であり、基準ということです。
ぜひ一度、ご自身が所属する組織のビジネスアジリティを計測してみてはいかがでしょうか。以下のリンクから実際のアセスメント表(EXCELテンプレート)をダウンロードすることができます。評価方法や評価後の具体的なアクションなどが記載されていますので、是非ご確認ください。
【合わせて読みたい】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いかがでしたでしょうか。
ぜひスキとフォローもお願いします!
では、また!
※本記事の内容は個人の見解であり、私が所属する組織とは一切関係ありません。