かわはら
短歌の一首評をひたすら練習します
これまでに作成した短歌からショートショートを作成しました。短歌マガジンもこちらも見てもらえると嬉しいです。
私がこれまでに書いた日記をまとめたマガジンです。
前回自己紹介記事を書いてからもう2年近く経っているので、前回のものに加筆修正しようかとも思いましたが新しく1本書こうかと。でもまあやることは加筆修正とあんまり変わりないけど。前回のものをコピペしてきて、今回足したところについては太字にしてます。 名前:かわはら 趣味:写真・料理・音楽鑑賞(邦ロック・ボカロなど)・ラジオ 好きな食べ物:カレー・うどん・スイカ・みかん・ハッカ飴・駄菓子など 嫌いな食べ物:香りの強い野菜(みょうが・セロリ・パクチーなど)・香りの強いチーズ(ブルー
9/26 題「長」 ミルクプリン 秋の夜長の寂しさの緩衝材としてひとすくい 9/27 題「鈴」 心ここに在らず 半開きの君の口に鈴カステラを放り込む 9/28 題「土」 ズムサタを消して会社に行く俺はこの世の全てを殺す目でいる 9/29 題「肉」 胃に穴が空きかけている ミノハチノスセンマイギアラ全部焼いて食う 9/30 題「月」 長い夜の寂しさ全部混ぜて焼く満月のようなホットケーキ
9/20 題「書」 書は人の心を映す 虚勢だけ1人前で気が小さい字 9/21 題「欲」 欲張ってフラッペにする クリームと甘ったるさで辟易とする 9/23 題「紅葉」 天ぷらを食べてから私の中で紅葉狩りの意味が変わった 9/24 題「自」 各々の自由帳をば開きたる 四角四面の自由が並ぶ 9/25 題「落」 あの木から最後の葉っぱが落ちたとて君は死なない 盲腸取れたし
雨の夜の鍋焼きうどん 君だって正しい冬を送りたいはず カクテキにクローズアップ それなのにうさみみカチューシャが邪魔をする 脱衣所でニキビを潰す 鼻歌に渡辺美里のマイレボリューション いちごパイの断面を見て 土星にはすき家の研修施設がある
9/13 題「甘党短歌」 かなしみはこいめのカルピスにとかしてあしたがこないようにいのるの 9/14 題「辛党短歌」 風邪気味の時こそ辛いラーメンを 私がいじめるのは私だけ 9/16 題「赤」 赤すぐり 君は俺にはまぶしくて目さえまともに見られなかった 9/18 題「月」 いつだって笑顔のあなた目の奥は冷たく暗い月のような人 9/19 題「読」 目の前の世界のつまらなさとかを本読む時だけ端に避けとく
9/8 題「バス」 殿様になった気分を味わえる一番後ろの真ん中に座る 9/9 題「九」 廊下には2年生の声が響く 7の段でみなつまづいている 9/10 題「自由詠」 数時間前の雨の匂い運ぶ エレベーターはタイムカプセル 9/11 題「梨」 涼むため入った駅のスーパーででかい梨ひとつ買って出ていく 9/12 題「柿」 年の暮祖母が毎年大量にくれる干し柿 指まで美味い
今日までに私がついた嘘なんてどうでもいいよというような海/俵万智『サラダ記念日』 主体は海を見ている こういったタイミングだとよく「今自分が抱えてる悩みなんてちっぽけなもんだ」というようなことを言いがちなのをこの歌では「嘘がちっぽけだ」と言っている もしかしたら主体は嘘をつくたびに生まれるちょっとした罪悪感に悩んでて、でも海の広大さを前にしてそんな悩みはどうでもよくなったみたいな心境の変化があったのかもしれない 七七の「どうでもいいよというような海」から感じる文体の軽
麻婆のとろみがどんどん消えていく それもひとつの醍醐味と思う 中華鍋から上がる火柱 網膜に焼き付いた赤 離れずにいる 人がみな旅に出るのは世界中に帰るとこを作るためだと思う
買い物に出かけるように「それじゃあ」と母を残してきた福井駅/俵万智『サラダ記念日』 福井に帰省していた主体が母親に見送られて自宅に戻る時を詠んでいる歌だと思う こういう別れ際ってなんだか小っ恥ずかしくて軽く「じゃあまた」みたいな、それこそちょっとそこまで買い物に行くくらいのテンションで別れてしまったりするけど、もしかしたらそれが今生の別れになってしまう可能性もあるんだなあとしみじみ感じた 会いたい人にはちゃんと会いに行くべきだと思ったし、会う機会1回1回をもうちょっと大
黒板に文字を書く手を休めればほろりと君を思う数秒/俵万智『サラダ記念日』 主体は教師だと思う 授業中板書の区切りのところで一旦手を止めた時にふっと「君」のことを思い出して、でもすぐ授業に戻る感じかなと思った 「ほろりと」からなんとなく主体が「君」に対して淡い切ない感情を持ってる感じがした 叶わなかった淡い初恋の相手とか随分前に別れた恋人とか でも「想う」じゃなくて「思う」になってるのを見るとそんなに恋愛系の感情は入ってないのかもしれない あの同級生今頃どこで何してんのかな
9/3 題「臭」 東京は夜中でもずっと明るい 匂いもあれば臭いもある 9/4 題「櫛」 絡まった髪の毛雑に櫛で梳く 手持ちの時間はけっこう短い 9/5 題「秋」 秋はもうすぐそこにいる 目を離すな 離せば最後すぐ見失う 9/6 題「黒」 白が200あれば黒も200あり 白黒の街がこんなにカラフル 9/7 題「蜻蛉」 あの頃はただの蜻蛉玉でさえ俺にとっての宝石だった
8/29 題「投」 どちらとも逸れた道を正せぬまま高架下で投げる変化球 8/30 題「目」 君の目は俺の全てを見透かしてその上全てを赦すような目 8/31 題「やで」 君は変 ヤマダ電機をヤデンと呼びマクドナルドをドナルドと呼ぶ 9/1 題「用」 夜中じゅう用もないのに電話する この世でいちばん楽しい時間 9/2 題「靴」 赤い靴履いたあの子と三日三晩ひたすらジルバを狂ったように
ハンネしか知らない人と待ち合わせ ドレスコードは全身真っ黒 簡単な自己紹介もそこそこにあさんの車の助手席に乗る 往来の誰もが虚構をまとってる 永遠にさようなら新宿よ 静寂が支配している車中でカーナビだけがずっと饒舌 目的地は富士山の方 持ち物は貴重品と麻のロープ 東京は何もかもがきらめいてて憧れなければよかったのにな 少しだけETCが喋ったあとついに黙ってしまうカーナビ 終焉への片道切符握りしめ中央道をかっ飛ばしてく 生きてれば当然お腹は空くもんで談合坂でかけ
この町の隅から隅に至るまで日がな響く祭りの太鼓 噴き出したラムネぼたぼた地面に落ちアリがわらわら集まってくる Switchは当たりっこないと知りながら引いたくじで当たる水鉄砲 1口目の最大瞬間風速を超えることなくかき氷溶ける 弟がすくった金魚 弟が家出た今も優雅に泳ぐ じゃがいもをトルネードにして揚げただけなのは知りつつ惹かれてしまう 妹とノリでつけた光る腕輪 仏壇の前でまだ光ってる 晩飯を出店で済まそうとしたけど微妙に高くて結局サイゼ
私にはRとLが難しい たべっ子どうぶつ Lionを食う 雨の日もルンルン気分 見上げれば常に星空が広がってる 脱衣所の鏡に飛んだ歯磨き粉が星空みたいですぐに拭き取る 誰からも見つけられずに爆ぜてった名もなき星を想う放課後 星空のようなスカート風になびく あたしはあたしのために生きてる 宇宙規模で考えればヒトなんて塵芥のよう お前のことだよ もうもはや春夏梅雨夏秋冬だ 夏第二幕がそろそろ始まる
テレビ前正座して見る サイコロを稲川淳二が転がしてるのを 再放送のドラマが終わる ザッピング よしお兄さんはずっとげんき 寝る前に今日一日を振り返りトイレになかなか行けないでいる