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(連載)東京駅12・13番線ホーム、そして11番線

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かつて東京駅にあった12・13番線ホーム。 そのホームの、夕方から夜にかけての普遍的なさまを書いていきます。
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(15)寝台急行『銀河』の牽引車

(15)寝台急行『銀河』の牽引車

(今はなくなってしまった東京駅12・13番線ホームの、夕方から深夜にかけての風景を綴った連載)
 
 『銀河』は終点が大阪と近かったからだろう、寝台列車だが特急ではなく急行だった。そのため、これまでの10本(出雲に連結された紀伊を含めて)とちがう部分があった。前回記事で載せた、うしろ姿がまずそうだ。特急よりも古い型を使用しているので、丸っこい。テールマークも五角形だ。
 
 そして、前面の姿もちが

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(14)東京発、ラストの寝台列車

(14)東京発、ラストの寝台列車

(今はなくなってしまった東京駅12・13番線ホームの、夕方から深夜にかけての風景を綴った連載)
 
 
 東京駅12・13番線を発つブルーの寝台列車は、微妙な位置づけの1本。

 
 その列車名は『銀河』。夜空を表す、とてもすてきな名だ。しかし他の列車と、ちょっとちがう部分がある。
 
 まず、特急ではなく急行ということだ。寝台急行なので、当時、ブルートレインの定義から外れているという意見もあった

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(13)九州に踏み込む儀式

(13)九州に踏み込む儀式

 (今はなくなってしまった東京駅12・13番線ホームの、夕方から深夜にかけての風景を綴った連載)
 
 この連載の(11)で、子ども時分に抱えていた「反新幹線」の意識のことを書いた。ブルートレインに凝るあまり、ブルートレインが鉄道界の王者で、新幹線より上だと思い込みたかったのだ。
 なにをもって上と定義するかなど、分からない。子どもの意識なので曖昧だ。とにかく、新幹線を上回っているぞ! 新幹線とち

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