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ケースから一掴みの5曲~ポータブル・ロック編。

 鈴木さえ子さんに続けて記事を書くとなると、やっぱりメチャクチャ考えてしまうわけですよ。
しかも、更にその前は堀江美都子さんですから、尚更です。。
悩むことは悩んでいますが、選択肢は限られているので、書き出すまでの準備や決心みたいのが大事なわけですね。

 ここまで全て例によって前置きなわけですが、最近発売されたベスト盤に新曲が収録されたことが話題になっているポータブル・ロックに今決めました。
さえ子さんが(実質的)プロデュースしたり、参加した曲もありますから、必然性を考えても適当ですよね。
以前、ポータブル・ロックについて記事を書いてますので紹介しておきます。
今回はこの「Tu Tu」は5曲から外します。
1曲でも多く紹介したいので。

  実は私が音楽について初めて文章を書いたのはポータブル・ロック『ダンス・ボランティア』の解説なのです。

 それはともかくとして、じゃあ行ってみよー!

・ポータブル・ロック「クリケット」
from album 『陽気な若き水族館員たち』(TKCA-72866/徳間ジャパン)

 ポータブル・ロックについては「ミュージック・ステディ」や「よい子の歌謡曲」で名前は知っていましたし、野宮真貴さんの『ピンクの心』はほぼリアルタイムで購入していましたから、このアルバムも発売日か前日にフライング・ゲットした記憶があります。
入っているバンド全部大好きになりましたが、その中でも一番はポータブル・ロックでしたね。

 やはり野宮さんのヴォーカルが好きでしたし、とにかくポップなメロディとシンプルな演奏がひたすら好みだったというわけです。
このアルバム収録曲の「グリーン・ブックス」もひたすら名曲ですけど、この曲には鈴木慶一さんとさえ子によるシモンズ(シンセドラムと思ってください)によるバトル(?)があるという理由で、こちらに。

・ポータブル・ロック「真珠海岸」
from album 『ビギニングス+5』(CDSOL-1460/ソリッド)

 このアルバムはサエキけんぞうさんがどうしても出したくて発売に至ったという記憶があります。詳しくはブックレットの解説を参照してください。
「ミュージック・ステディ」で存在だけは知っていたデモ・テープをCD化した作品ですが、実はこの曲だけはムーンライダーズの岡田徹さんがプロデュースした矢野有美さんのアルバム『ガラスの国境(ボーダー)』に収録されたので、カヴァー・ヴァージョンの方が先にレコード化されたということです。
矢野さんはルックスの割にスウィート・ヴォイス(失礼!)で、シンプルな演奏(サックスは矢口博康さん)との相性もバッチリでした。

 そして、『ビギニングス』には『陽気な若き水族館員たち』やポータブル・ロックのファースト・アルバム『QT』収録曲が入っていますが、デモ・テープということもあってシンプルな仕上がりで、オーディオ的なクォリティも高くありませんが、彼らのよさが最大限に引き出されていると思います。

・ポータブル・ロック「ゴーレム・ポルカ」
from album 『QT』(LHAC-7001/LOST HOUSE ARCHIVE CLUB)

 実は『QT』で一番好きな曲はこの曲なんですよね。彼らの曲の中でもかなり好きな曲です。
もちろん、『ビギニングス』収録のヴァージョンも大好きですが、『QT』のヴァージョンがとにかく好きでしたね。
多分『QT』の中でもシンプルな仕上がりと、歌詞が好きだった今になってと思うのです。

・ポータブル・ロック「ペーパームーン」
from album 『ダンス・ボランティア』(LHAC-7002/LOST HOUSE ARCHIVE CLUB)

『ダンス・ボランティア』は女性作詞家の方々に詞を依頼したのと、ちょっと所謂ユーロビート的なサウンドが特徴にあげるられるアルバムですが、この曲はアディショナル・メンバーとしてドラムスに宮田繁男さんとキーボードに門倉聡さんを迎えているからなのか、シンプルな仕上がりです。
『ダンス・ボランティア』発売以降の活動休止までの時期、ほとんどのライヴのサポートをしていたのが宮田さんと門倉さんなのでした(ドラムスにフェビアンの熊倉隆さんというライヴもありましたが)。
ちなみにベースの中原信雄さんと宮田さんのコンビは、松尾清憲さんのポリドール時代のほとんどのライヴでも実現していたことを付け加えておきます。

・ポータブル・ロック「春して、恋して、見つめて、キスして」
from album 『QT』(LHAC-7001/LOST HOUSE ARCHIVE CLUB)

 この曲は実質的にはさえ子さんによるプロデュース作品で、この曲のためにさえ子さんは『QT』を何十回も繰り返して聴いたそうです。
『QT』はセルフ・プロデュースだったので、化粧品のCMソングに使われるということでさえ子さんにこの曲のプロデュースを依頼したものと推測されます。まずはCMから。

  コーセー化粧品のCMソングだったこともあって、いわゆる「歌のない歌謡曲」的アレンジで流れていたこの曲を聴いて、メンバーの鈴木智文さんはかなり驚いたとか。
そして、この曲にはP.V.も存在しています。

 ま、「Tu Tu」にもP.V.が存在していますから、あっても不思議ではないのですが。
この曲、残念ながらチャートの100位以内には入らなかったけど、存在を示した楽曲にはなった模様です。

 今年、発表された新曲「Lonely Girl,Dreaming Girl」のP.V.をどうぞ。

 この曲では野宮さんのヴォーカルがポータブル・ロックの作品に寄り添ったものになっていることに感動しています。
確かに彼らは解散はしてなかったわけですからね。
次の作品も期待していますよー。

 明日も「ケースから一掴みの5曲」やります。誰にするかはなんとなく決まりつつありますが、まだ決定打ではないですね。お楽しみに。

 ではまたー。

 


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